子どもたちに語るヨ-ロッパ史 (ちくま学芸文庫 ル 3-1)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 490
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480092465

作品紹介・あらすじ

現代フランスを代表する歴史家が、若い世代に贈る、歴史への招待状。ヨーロッパの地理的条件から説き起こし、古代から現在までの重要な出来事、画期的な人物な発明、今につながる大切な思想などを、たくさんのエピソードとともに綴った前半『子どもたちに語るヨーロッパ』と、とくに著者のフィールドである中世史について、知って楽しいさまざまな事柄を、対話形式で自由に語った後半『子どもたちに語る中世』、どちらも歴史を初めて学ぶ人たちによくわかるよう、むずかしい用語や概念を使わず、やさしい口調で説き明かす。中学生から大人まで幅広い読者に歴史の魅力を伝える、とびきりの入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀のキリスト教文化圏のことを学びたくなり、そうはいっても西洋史の基礎が無さすぎるので、夫の読んでたこの本を。ざくっとわかった気になれてよし。
    本の後半は中世ヨーロッパについて。別に…まあ軽く読んどくか、というつもりで読み始めたら、ああそうか、これこそが、私が子どもの頃から慣れ親しんできた、白雪姫に始まるディズニー映画たちや、なんといってもドラクエその他のRPGたち、それらがまさに「中世ヨーロッパ風の世界観」などとよく説明されるところのあのこのそのイメージの、源じゃあないか。

    縁が薄いつもりだったヨーロッパを自分の中に見つける今日このごろ…。

  • 子どもたちに語る、、とは言いながらフランス人がフランスの子どもに語る内容であり、日本人なら大人たちでも読み応えあるしっかりした内容。著者の視点でヨーロッパの歴史を不幸な歴史もしっかり述べた上で、現代ヨーロッパの目指すべき所を書いており、しっかりした教育書。ぼんやりしていた中世のイメージが随分クリアーになった気がします。

  • 図書館で借りた。
    歴史家のフランス人が書いた2冊の本「子どもたちに語るヨーロッパ」「子どもたちに語る中世」を文庫化したもの。
    難しめの本も取り扱うちくま学芸文庫ブランドにおいて、優しめの本だ。私は子ども向けという面よりちくま学芸文庫なら、と思い借りてみた。
    文字通り子どもに語りかけるようにヨーロッパと中世を説明されている。さながら池上彰氏のようだと言えば伝わるだろうか。
    また、フランス人視点らしい観点もいくつか感じた。
    自慢気に「19世紀にほぼ全員が学校に行く最初の大陸となったのがヨーロッパなんです」とあったが…江戸時代の日本(寺子屋)の方が早いのでは?と思ったりもしたが。

    タタールの語源は地獄というのは知らなかった。

  • 現代フランスを代表するアナール派の子供に向けた歴史書。
    子供向きのものとしては、彫りの深い作品ですが、ただ結構偏りがあるように思えます。
    フランスの子供たちの歴史的興味を探るという点では、面白いでしょう。
    例えば、異端カタリ派など、日本では日常的場面で耳にすることなどありませんが、フランスでは子供たちの耳に入ったりするようです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ただ結構偏りがあるように思えます。」フランスの子どもに向けて語られているのだから仕方無いのでしょうね。こう言った本は、単に翻訳するだけじゃ...
      「ただ結構偏りがあるように思えます。」フランスの子どもに向けて語られているのだから仕方無いのでしょうね。こう言った本は、単に翻訳するだけじゃなく、日本向けにアレンジが必要なのでしょう。。。
      2012/03/06
  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738815

  • ユーラシア大陸の西端の国々を〈ヨーロッパ〉とひとまとめにする観念はどのように生まれてきたのか、古代〜二十世紀までを振り返りながら学ぶ「子どもたちに語るヨーロッパ」。いまだに誤解の多い中世という時代の特徴を、素朴な質問に答えながら説明していく「子どもたちに語る中世」の二部構成で、中世史家のル・ゴフがわかりやすく西洋史のエッセンスを語る。


    宗教・思想・政治のつながりを中心に、ヨーロッパというかたまりで通史のおさらいができる前半がタメになる。特にシャルルマーニュが東方教会のイコノクラスムに反発し、西ヨーロッパにはユマニスムが発展したというくだりは、日本にいるとなかなか意識しづらい西と東の文化的・思想的な違いだが根の深いものだと教えてくれる。中世にスポットを当てた後半は、円卓の騎士が実在したと思っている子どもとの問答が面白く、また「領主と王と皇帝の違いは?」などの問いを通じて封建社会の構造を捉え直すことができた。
    十字軍や植民地主義、反ユダヤ主義、フランス革命の負の側面などにも触れ、過去を忘れず歴史から学ぶことの大切さを繰り返し説く。特に強く何度も十字軍を否定するのは、現在進行形の悲劇に直接つながっているからだろう。

  • 歴史は担うべき重荷でも、暴力を正当化する危険な助言者でもない。歴史は時代に真理をもたらし、進歩に役立つものであるべきなのです。

  • 子どもたちに語るヨーロッパ史 / ジャック・ル・ゴフ著 ; 川崎万里訳
    https://libopac.shoin.ac.jp/opac/opac_link/bibid/KC09006935
    =====================

    ヨーロッパ研究のトップランナーが子どもたちに伝えるようにやさしく語る一冊。

  • フランスの歴史学者はこう捉えてるんだ〜と興味深かった。
    人によるとは思うけどこの人はフランス・ドイツ・イギリスが一番偉いって思ってる印象。。。
    でもキリスト教の国でも「十字軍は反省すべきもの」と考えてるのは目から鱗だった!(イスラム側からはなんだあれって考えられてても十字軍を送った側は正当化してるのかと思ってたから)

  • 歴史

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