数学の自由性 (ちくま学芸文庫 タ 27-2 Math&Science)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 82
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480092816

作品紹介・あらすじ

和算から洋算へ、時の明治政府は大きく舵を切る。高木貞治はまさにその時代に生まれた。帝国大学数学専攻の同学年生はわずか3人。将来を嘱望されるなか、ヒルベルトのもとへのドイツ留学を経て、相対アーベル体論としての類体論を構築した世界的数学者は、若い数学者を次々と育てるとともに、学生や向学心に燃える人々に数学の魅力を語った。その語り口には巧まぬユーモアがにじみ出ていた。本書は60年ぶりに復刊となる同名エッセイ集を中心に、「過渡期の数学」「訓練上数学の価値」や「一数学者の回想」など、大数学者の人となりをうかがわせる作品を集めた。文庫オリジナル。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。
    戦前の大数学者・高木貞治先生のエッセイ集。数学を語るが、論文や教科書ほど堅苦しくないのが本書の特徴。数学の先生が授業の合間に語る雑談話をイメージしていただければ分かりやすいのではないか。
    なので、高木先生の人となりを感じられる一方、本のタイトル通り自由度があり、「何の話してんねん」みたいな空気感もある。それを楽しいと思えるなら有意義だろう。私は…話題によるかなぁ。

    いかんせん、100年前の雑談話なので、前提となる常識が追いつかず読みにくさを若干感じる。急に英語でない単語(ドイツ語?フランス語?)が前提の話となったり。そういう意味では、教科書のような定義からしっかり堅く記された方が読みやすいのかもしれない…。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738487

  • 系推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F文庫新書 ちくま学芸文庫
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=171973

  • 1365円購入2010-06-09

  • 理数理 タカキ||3||15 11750961

  • 展示期間終了後の配架場所は、1階 学士力支援図書コーナー 請求記号:410.4//Ta29

  • 知る人ぞ知る高木貞治。
    大学時代の解析学の教科書といえば解析概論ですよね。

    本書は、解析概論のように高等な数学を解説するというよりは高木貞治がドイツに留学して感じたことや科学に対して思うことなどが雑多に記してある。
    内容も面白い、が、本書に出てくるドイツ語がたまらなくうざいです。
    ただ、当時、専門用語をどのように翻訳するか迷ったのでしょう。実際に、本書に専門用語の日本語訳の難しさについての言及もあるし。。。

    数学の自由性。
    G.Cantorの数学の本質は、その自由性にある。という有名な文言があるが、それに対する高木貞治の考えが垣間見られる一冊です。

  • これは、大学レベルの数学をやってないとちんぷんかんぷんな部分が多々ありそうです。まあそういう人向けの本ですけど。

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著者プロフィール

1875-1960。岐阜県大野郡数屋村(現本巣市)生まれ。第三高等中学校、東京帝国大学理科大学数学科卒業。理学博士。東京帝国大学教授。第1回フィールズ賞選考委員。著書『初等整数論講義』『近世数学史談』『解析概論』『数学小景』等。

「2019年 『数の概念』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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