恋愛論 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 93
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480092922

感想・レビュー・書評

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  • 2017.6.1
     ロマン性に関する著者の議論は他の本でも何度か読んだことがあるんだが、どうもピンとこない。自分が惚れた相手に対して、ある種の理想が現実において再現される可能性を見ている、というが、恋した時のあの感覚を、ドキドキを、そういう風に説明できるのよく分からない。しかし、じゃなんと説明すればいいのかというと中々難しい。
     ある人に、惚れる。あの時のあの心の感じを、どう説明すればいいのか。説明不可能さに対して感情はあまりにも強く、故にこそこれは文学のテーマにもなってきたのだろう。
     忘れられたものの由来というものは、私自身を内省しても出てこないものであり、故に説得力にかけるのかもしれない。幼少期の挫折の蓄積から生まれるロマン性、しかし確かに子供の時は、何かヒーローというか、ロマン的な世界観を生きていた。少女にとっては白馬の王子様的な話である。だから、ロマン性の存在は確かに納得する。それは中二病と言われるものの正体とも思える。問題は、恋愛もまたそれなのだろうか、ということであり、またロマン性というがそのロマン性の存在ではなく、そのあり方が問題である。
     惚れるとは、あのロマン性、ワクワクやドキドキを、最も抽象化された形で、相手に対して見ている、ということなのだろうか。子供の頃のロマン世界ならわかる。しかしそれと、いまになっての恋愛とが、繋がるようには思えない。何より、じゃあ恋愛しているときは子供の時に感じていたあの世界の感覚だろうかと言われるとそうでもない気がする。
     挫折し修正されながら心の奥底にしまわれてきた生涯におけるロマン性の一切が、一気に放出するとでもいうのだろうか。うーんなんとも分からん。
     ただ、恋愛というものを私はあまり考えてこなかったし、しかし恋愛とは人間のなんたるかを示す大きな手がかりだし、なので、この本に限らず、いろんな本を読んで、人間の欲望論的なあり方を考えてみたい。考えたところで出てきはしないだろう。しかし本を読まずに私が自分で考えたところでどうして出てこないのだろうか。また考えても出てこないから読むというのは、まず考えてからこそ言えることであり、考えてもいないことを読んでも、その読んだものを判断するなんの基準もない。まず自分で一から考える。その上で人の言葉を聞く。これだろう。

  • 恋愛を哲学の様々な視点から分析した、哲学初心者に向ける良本。

  • 面白かったけど、難しかった。

    十年前に読んでいたら、ちんぷんかんぷんだったと 思うわ。

著者プロフィール

1947年生まれ。哲学者。早稲田大学政治経済学部卒業。現在、早稲田大学国際教養学部教授。主な著書に、『プラトン入門』、『言語的思考へ』、『人間的自由の条件』、『完全解読 カント『純粋理性批判』』、『完全解読 フッサール『現象学の理念』』ほか多数。

「2017年 『ハイデガー入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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