- Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480093332
作品紹介・あらすじ
たくさんの美しいものに触れ、もの作りの現場に足しげく通った柳は、美を生む上で人間の「自我」が大きな障壁になっていることを確信する。ではどうしたらそれを克服することができるのか…。自我からの解放を説く仏教に若き日から親しみ、苦悩しながらもの作りにたずさわる仲間を持つ柳は、その難しさを痛感していた。思案のさ中、彼の眼に『大無量寿経』の中の一節「無有好醜の願」が飛込む。もはや美醜などない、全てのものは既に救われている、とするその一文を手掛りに、柳はどんな作り手でも「無」の境地に至り、美しいものを生み出すことのできる道を編み出していく。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737537詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・柳は古典主義の美術をどう評価するのだろうか
・知識に囚われないために知識が必要なのでは? どうやって境地にたどり着くのか。
・コンピュータは自然か人為か。現代の精密な抽象画について考えると。
ロマン主義や個人主義とのねじれの関係について。ロマン主義は個性礼賛に至るし、ブレイクのあたりまでは柳もその立場に与していた。しかし、その個性礼賛・才能礼賛は「万物に価値がある」という思想ゆえであり、そちらをラジカルに突き詰めると個性だけが礼賛されるべきでないという結論に至る。万物に価値を与えるような、そういった美の救済的性格に焦点が当たることになる。
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著者プロフィール
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