身ぶりと言葉 (ちくま学芸文庫)

制作 : Andr´e Leroi‐Gourhan  荒木 亨 
  • 筑摩書房
4.00
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本棚登録 : 204
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (680ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480094308

作品紹介・あらすじ

人類の進化の本質とは、突き詰めてみれば何なのか。本書は人間を動物から区別する二つのもの「身ぶり」と「言葉」から、この大きな問いに迫ってゆく。ここで言う「身ぶり」とはたんなるしぐさに留まらない。技術を含む文化的行動様式いっさいを含んでいる。二足歩行によって頭蓋と手足を発達させた人類が、いかにして「知性」を育み、記憶を外部のアーカイブに託していったのか。その後の文明的価値観に大きな変更をもたらした新たな「欠乏と制御」とは。壮大なパースペクティヴのもと、人の進化に理論的かつ実証的に迫った、スリリングな大著。

感想・レビュー・書評

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  • 千夜千冊381夜。下のテキストに食指を動かされました。
    https://1000ya.isis.ne.jp/0381.html

    さらに旧人から新人にいたってようやく芽生える社会組織的なるものにふれ、そこに「リズムの進化」や「時空の構造化」という特質があったことを指摘した。
     ここまででも充分に刺激的なのだが、これはまだ序の口で、ルロワ=グーランはこれらの一連の知性のおおもとに「共生の意思」「交換の利得感」「種から収穫にいたる周期性に対する感謝」などが踵を接して育まれていったことを見抜いた。

  • 新書文庫

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784480094308

  • 先史考古学や人類学やってるものなら必須といわれる名著。学生時代に読んだけど、訳本そのものを紛失してしまったので買い直し。読み終わったら再度、感想をば。

  • 圧倒的な情報量で迫ってくるので、その内容の多くを噛み砕けていないけれども、人間と動物の境界線を「直立歩行」に見出したり、技術と人間の関係性については、極めてマクルーハン的な発想(いや、マクルーハンがルロワ=グーランの議論を参考にしているのか?)でとてもとてもメディア論的で面白かった。いつかもっと熟読して、マクルーハンの議論と並走させながらメディア論に沿って読んでいきたい。

  • 内容はたいへん面白い。ただ、本論で600ページを超えるため、時間はかかった。まぁ、昼休みだけで読もうとしたのが間違いか。ガッツリ読む時間を設ければ、その面白さから一気に読めそうだが。

    とある人から、歴史学をやる人なら必読の本だといわれていた。しかし手に入れることができず、今回ちくまさんから刊行されたということで、利用する図書館にムリヤリな感じで入れていただいた。だが、これは自分で持っていていい本だと思う。

    人類の進化の本質について、ここまで面白いとは思わなかった。タイトル『身ぶりと言葉』だが、そのままの意味合いで受け止めることはできない。もう説明しきれるものではないし、必読というのも納得だ。

  • 600ページを越える長大な書物だが、内容は更に驚くべき壮大なスケールをもっている。タイトル邦訳の「身ぶりと言葉」は直訳だが、この凄まじいほどの内容を表しているとは言えない。ルロワ=グーランの言う「身ぶり」とは、我々が日常会話の中で補助的表現として使うジェスチャーのことではなくて、道具の使用から始まる人類の意図的な動作一般を示している。
    しかし「動作と行動」と訳しても、この本の中身の広大な空間を表すことはできない。むしろ「人類と文明」とでもいうべき書物である。

    こつこつと積み上げながら着実に進む地味な文体であり、これは明らかに、興味をひくトピックをあちこちから拾い集めて呈示するジャーナリズムの文体とは全く異なる。独断論的に安易な結論へ飛躍することもない。真摯な「学者」の文体なのだ。読み進めるのはそれなりに苦労するが、その誠実な思考の歩みには本当に好感が持てるだろう。
    600ページのうち、前半は「人類」の起原をさがす進化論的な分析から成っている。著者は人類の祖先が直立歩行することによって、手が移動という仕事から解放されることで、細かな作業・道具の活用・さらにはその制作という仕事にたずさわるようになった、と考える。また顔は地面から遠く離れることによって、捕食動作から解放され、脳の重要化を推進する。
    チンパンジーはいくら待っていても人類に進化することはなく、猿はそもそも人類とは全く異なる種である、とするルロワ=グーランの主張は同意できるし、たぶん現在の科学においても定説となっているものにちがいない。
    進化論的な記述が続き、書物の半ばに達した頃、突然この本の世界は豹変し、かぎりない拡張を始める。
    確かに「人類」の文化の歴史は、ある時点からもの凄く急激な加速度で展開していくことになるので、この本自体もそうなったのだろう。言葉、文字、図像の発明から有史時代に突入すると、一気に文明の産業技術、経済、芸術、メディアといった問題群が流入してくる。めまいのするようなスピードだ。
    著者の洞察は、たとえば芸術においても実に堂に入った、奥深いものであり、示唆に富んでいる。
    知的刺激に満ちた書物だ。
    この本はできるだけ多くの読書人に手にとってもらいたい気がする。タイトルと分厚さのために、敬遠される場合が多いかもしれないが・・・。

  • 600ページ以上あるが、読み進めるのがもったいないくらいに面白い。
    紀元前2000何年というと、もう想像が及ばないから関係ないや、くらいに思っていたが、本書はスケールがでかすぎるので、ギリシャ哲学が隆盛した時代ですら、ほんの最近のことのように思われてくる。
    「手と顔」をキーワードに、人類の歴史をわしづかみにしている。

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