現代数学入門 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.63
  • (3)
  • (8)
  • (7)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 173
感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480094865

作品紹介・あらすじ

現代数学は数学者だけの高度なものと考えがち!だが、じつは考え方そのものは日常の生活のなかでよく経験している。著者はそういって、集合・関数・構造・群・位相などの概念の本質を、古代からの数学の歴史をたどりつつ、卓抜な比喩で解き明かす。本書前半「数学は変貌する」では、読者はその名調子に身をまかせ安心して聞きほれることができる。堅苦しい数学観も一変するにちがいない。学校数学になじんだ理系学生にも、その闊達な筆致のデッサンは魅力だろう。後半「現代数学への招待」はその詳論。解説はらせんを描きながらより高みへと読者を誘う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1970年の講演を収録した前半「数学は変貌する」と、後半「現代数学への招待」に分かれる。

    特に前半は数学史を古代ー>中世ー>近代ー>現代への変遷として解説しており、経験的から帰納的・演繹的・構造的に変遷する様や物理など応用が語られており大変分かりやすい。氏のように微積分や集合を教授していただければ学生時代に数学で挫折することもなかったかもしれない。(まぁそれは自分の勉強不足のせいですね。。)

    後半は集合論と構造論(群・環・体・位相)を主とした、まさに現代数学入門。入門者にとっては難解さはグッと増す。

    前半は間違いなく★5つだが、後半のやや専門的内容を踏まえて★4つとした。前半部分は飛びぬけて面白いのでぜひ読んでいただきたい。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738351

  • 系推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F文庫新書 ちくま学芸文庫
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=188716

  • 630円購入2013-10-18

  • 紛れも無い数学書。

    「変貌する数学」と「現代数学への招待」の2部からなる。

    前半は数学史を古代、中世、近代、現代の四つに区分して叙述。いわく幾何学の歴史の一面があると。ユークリッド、デカルト、ヒルベルトが画期であると。古代、書物を書くのは二流の人だった。

    後半はカントルの集合を使った無限へのアプローチ、群・体・環から多元環と四元数、距離と関数空間、近傍、位相空間と分離公理。大学での現代数学の道具について、入り口まで丁寧に説く。

  • 群・体などの代数系や位相などの“構造を扱う数学”の方が理解しやすいと説き、いくつかの例について定理や証明をきちんと出しながら紹介している。実数や複素数などの計算法・応用例・いくつかの定理を知らないと抽象代数学を楽しむことなどできるはずは無いと思っていたから、著者の考えと説明の仕方には驚かされた。

  • 現代数学のうち、群論、位相幾何学を軸に紹介している。

    講演をもとに書き起こしているので、式の展開などで多少説明に粗密があるが、基本的には非常に分かり易い説明をされている。

    また、前段で数学の歴史を紹介しながら近代までの数学と現代数学の違いを説明されており、それを聞いたうえで現代数学の世界に入っていくという流れが、より分かり易さを増していると思う。

    解析学を中心に精緻さと物理現象の解明に力を入れてきた近代までの数学と、物事の構造を数学的に表すとともに、それを一度抽象化して操作することで、これまで見えてこなかった新しい構造が見えてくるような現代数学という、2つの世界の違いがとてもよくあらわされた本だと思う。

  • 数学の歴史に始まり、群・体・環の代数的構造の説明、そして位相構造についてと数学の見取り図をざっくりと教えてくれる良書です。
    わかりやすい。

  • 数学は変貌する:数学の歴史概観。現代数学への招待:群、体、環、位相空間の簡易なテキスト。読易い。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

遠山啓

一九〇九年、熊本県生まれ。東北大学数学科卒。東京工業大学名誉教授。五一年に数学教育協議会を結成。「量の体系」「水道方式」などの画期的な理論を提唱し、数学教育の改革運動をおこす。五九年、『数学入門』で毎日出版文化賞を受賞。六二年より『数学セミナー』編集代表。六〇年代後半から障害児教育の研究に取り組み、障害児に教科教育の道を拓く。七三年、教育の全般的な改革をめざして月刊誌『ひと』を創刊、編集代表となり、教育市民運動の中心として分野や世代を超えて多くの人びとに影響を与えた。七九年九月、没。著書に『無限と連続』『競争原理を超えて』など多数がある。

「2021年 『文化としての数学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠山啓の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
A. アインシュ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×