- Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480096296
感想・レビュー・書評
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系推薦図書 総合教育院
【配架場所】 図・3F文庫新書 ちくま学芸文庫
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=189021詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャン=ピエール・シャンジューとポール・リクールの対談『脳と心』を読んだとき、科学者シャンジューの、専門バカとは全く隔絶した博識ぶりと、哲学全般にも及ぶ理解の深さに感嘆したものだった。
本書の著者、ヘルマン・ワイルもかなりの博識で、哲学的思考もよくたしなんだようだ。相対性理論出現の頃からアインシュタインの盟友だが、その後の量子力学にも強く理解を示した。
本書の中心をなす哲学的文章は講義録で、認識論や主体の問題を含め、重要な主題について語られている。
しかしどうにも難解に感じたのは、やはりこの人は科学(物理学)と数学の人であって、それをベースにして哲学的に思考している。だから私自身の発想とは根本的に異なるのだ。
そしてここに現れてくる程度の数学や物理学についてさえ、私の理解力はどうにもおぼつかない。理系の方が読んだらもっと面白かったに違いない。
私としては、ベルクソンやフッサール等に対する風変わりな(「理系の」)批判がちょっと興味深かった。 -
読んでわかるとは思っていないけど、これが20世紀前半の、それも相対論が発表されてすぐの頃のものとは、とても思えない。