『「いき」の構造』を読む (ちくま学芸文庫 ヤ 26-1)

  • 筑摩書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480096708

感想・レビュー・書評

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  • しっかり哲学なので時間はかかったし全部理解した訳ではないけれど、とても興味深く楽しめた。野暮とはどういうことか考えている中で、いただいた本。興味関心にぴったり。
    上方と江戸の話とか、外国と日本の話とか、自分の感じたこととも重なる。
    いきの構成要素は、諦めとか意気地、一方向に向かってゆくのじゃダメで相反する何かを持っているもの(縦縞のような)、など納得。だが、いくら構成要素を並べたところで表せないもの。
    今の時代に自分が読んで、どうかなという表現もあったけど、まあ昔の本だし、差し引いてもとてもおもしろい。名論文を解釈しながら読んでいくというスタイルがちょうどよかった。
    いきでありたいし、いきを感じられる感性を持っていたい。野暮を感じられるのは第一歩かな

  • 134ページまでしか読んでいない。九鬼周造の原書が難しいと思ったのでこの本を手にとったが、随所に出てくる江戸文化の演目、役者、作者等の知見に乏しく理解が進まない。江戸の「いき」の文化が日本の文化・芸術の基礎になっているのかもしれないが、それを派手、野暮、渋み、上品、下品などの概念と関連付けても、今の私には強く惹くものが感じられなかった。九鬼周造の原書は、日本文化を哲学的あるいは歴史的視点から説いている意義はあるのだろうけど、私が捜し求めるものと異なっていた。造詣の深い人が読む本だと思う。

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著者プロフィール

1922‐86年。東京生まれ。思想家、評論家。大学在学中に学徒出陣。ソ連軍との戦闘を経て捕虜となる。復員後、大学を中退。出版社勤務などを経て、評論家として独立。1964‐66年には思想の科学研究会会長をつとめた。日本戦没学生記念会(わだつみ会)の再建に尽力し、のちに常任理事。著書に、『学徒出陣』(三省堂)、『人間の再建』(筑摩書房)、『芸と美の伝承』(朝文社)などがある。

「2021年 『戦争体験 一九七〇年への遺書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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