列島文化再考 (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480096753

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  • 民俗学者と歴史学者の対談集。

    歴史学と民俗学はどういう違いがあるのか、歴史学と民俗学の間に大きな距離が生まれて待ったのは何故かの検討から始まり、地域史、異人、男と女、老人と子供、衣食住と差別など、興味を引くテーマについて話し合っていく。

    歴史学と民俗学は、アプローチ方法は異なるものの、歴史を扱うという点では同じであるはずなのに交流が希薄であったが、それを見直すための対談になっている。

    民俗学と歴史学に溝があるのは知っていたが、それがマルクス的な歴史観による点が大きかったというのは私には初耳だったような気がする。

    網野さん以外は民俗学者なので、民俗学の視点が多くなっている。民俗学はアカデミーでは傍流のようになってしまっているが、伝承や比較民俗学など、古文書の実証主義的なアプローチでは届かない領域を照らす大きな可能性があると感じさせられた。

    また、この本は郷土史や地域史を研究する在野の歴史家ないし歴史好きには、様々なヒントになると思う。

    それに、最後の新谷尚紀氏の解説も興味深かった。対談者の間違いを率直に指摘していて笑ってしまった。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737752

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著者プロフィール

1928年、山梨県生まれ。1950年、東京大学文学部史学科卒業。日本常民文化研究所研究員、東京都立北園高校教諭、名古屋大学助教授、神奈川大学短期大学部教授を経て、神奈川大学経済学部特任教授。専攻、日本中世史、日本海民史。2004年、死去。主な著書:『中世荘園の様相』(塙書房、1966)、『蒙古襲来』(小学館、1974)、『無縁・公界・楽』(平凡社、1978)、『中世東寺と東寺領荘園』(東京大学出版会、1978)、『日本中世の民衆像』(岩波新書、1980)、『東と西の語る日本の歴史』(そしえて、1982)、『日本中世の非農業民と天皇』(岩波書店、1984)、『中世再考』(日本エディタースクール出版部、1986)、『異形の王権』(平凡社、1986)、『日本論の視座』(小学館、1990)、『日本中世土地制度史の研究』(塙書房、1991)、『日本社会再考』(小学館、1994)、『中世の非人と遊女』(明石書店、1994)。

「2013年 『悪党と海賊 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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