引き裂かれた自己: 狂気の現象学 (ちくま学芸文庫)

  • 筑摩書房
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480097699

感想・レビュー・書評

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  • 星5つでは足りないくらい素晴らしい。

    本を読み慣れていない人、学術的な文章に慣れていない人には難しいだろう。自信のない人はネットで買う前に実物をパラパラ捲ってみたほうがよい。
    逆にこういうのが好きな人、理解できる人には名著と感じられるはず。

    「存在論的に不安定な人」
    これは統合失調症だけでなく、うつ病患者などにも当てはまるところが多く、その表現が的確で無駄がなく、また「存在論的に安定した人」との対比も非常にわかりやすい。読みながら何度も頷いてしまう。

    たとえば
    「存在論的に不安定な人は、自己を満足させることよりも、自己を保持することに精一杯なのだ。普通の生活環境が彼の安定性の低い敷居を脅かすのである。」
    「日常生活の普通の環境が永続的に脅迫となるのである。」
    「彼にとっては、自己とはただ溺れまいとしてつねに絶望的な営みをしている人間なのだ。」

    安定した人格をもつ者にとっては何でもないことが、不安定な人にとっては常に脅威となる。

    「われわれに要求されていることは何か?
    彼を理解すること?
    しかし、統合失調症患者の自己経験の核心は、依然として了解不能であるにちがいない。われわれが正気であり、彼が狂気であるかぎり、それは変わらないだろう。」

    統合失調症患者に限らず、あらゆる精神疾患患者の「狂気」に共通するのではないか。。

  • 難しかった。20代でこのようなことを考えていたというからこの人はスゴい。統合失調症を当時の人がどう考えていたのかがわかるが、つまりは理解しにくい病気なのであってそれは今も同じだが考え方はずいぶんと変わったのだなと思う。果たしてこれが患者さんにとって幸せなことなのか。

  • 1971年、せりか書房から刊行された単行本の文庫化……って、自分が生まれる前の邦訳だった。吃驚。
    流石にかなり古いので現在の精神医療の常識とはかなり異なる部分があるのだろうなぁ、と思いながら読了。前半はシロウトには取っつきづらいが、後半は興味深かった。

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