政治の約束 (ちくま学芸文庫)

制作 : ジェローム コーン  Hannah Arendt  Jerome Kohn  高橋 勇夫 
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 47
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480098498

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架 311.2A/A68s//K

  • 未完で終わった「政治入門」を中心に、アレントの「政治」を巡る草稿を集めた本。
    本書でアレントは「政治」の起源として古代ギリシャ、古代ローマに何度も遡行し考察を進めている。ポリスのなりたちを「政治」と「自由」との関わりで再定義しようとするこの試みは、なかなか興味深い。ソクラテス、プラトン、アリストテレス等のそれぞれの差異が強調される。それらは、少なくとも私にとっては新鮮な知見であった。
    「国家」が暴力を独占し、国民の暴力する権利を取り上げた上で、内向きには警察、外向きには軍隊のかたちで暴力器官を整備するという点については、自分も考えていたことであったが、そうした国家の暴力が、第二次大戦におけるホロコーストや原子爆弾に結びつき、「政治」の意味が問い直され、この衝撃を受け止めて深められてゆくアレントの思考はスリリングである。
    完璧に思考の像が結実し開示されるというようなタイプの本ではないが、考えるヒントが多様に含まれている書物だ。

  • アレントの遺稿を再編集したもの。編者のおかげで分かりやすく整理されているのだろうけど、いかんせん政治哲学のリテラシーに乏しい読者としては用語の使い方ひとつにもとまどってしまう。
    とはいえ、政治は人間の複数性という根本条件に基づいており、他者との関係性において自由を実現させるためにこそ政治は存在しなくてはならない。だとするなら現在でも政治は意味をもっているだろうか? 政治を持続させるためのツールとして、アレントは「赦し」と「約束」をあげている。これって今の世界にまだ残っているかなぁ?

  • 311.2||Ar

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