確率微分方程式 (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480098825

作品紹介・あらすじ

ブラウン運動のような偶然現象はいかにして定式化されるか。広い応用範囲をもつ確率微分方程式の理論を解説した先駆的名著。解説 重川一郎

感想・レビュー・書評

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  • 数学の持つ抽象性は我々に新たな世界を示してくれる。

    ルベーグ積分と関数解析だけでは、やはり難しい。
    学部レベルの確率論の知識は必要だと思い、伊藤先生の確率論の本を片手に読んでいる。
    僕が大学生の頃、ある先生がこんなことを言っていた。
    解析とは不等式の学問であると。ε-δ論法自体不等式を用いた論法であるため不等式による評価がどうしても多くなってくるのだろう。
    難しい上に結構間違っている部分もあるので読むのにかなり時間がかかる。

    これはすごいと思ったのはDoobの任意抽出定理である。
    これはマルチンゲール確率過程をマルコフ時間の族でシャッフルしてもやはりマルチンゲールになるというもので、確率積分の構築にも一役買っている。

    第3章あたりまで、確率積分についての議論が展開される。
    伊藤先生によると、拡散過程は多様体に対応し、ブラウン運動は接空間に該当するそうだ。なるほど、たしかにブラウン運動上の積分としてマルチンゲールが定義できることを考えると、積分多様体に対応するものが拡散過程なのかもしれない。

    確率微分方程式とは確率過程の時間変化があるブラウン運動の時間変化と通常の関数の時間変化の和であらわされるものを言う。確率微分方程式の解とは微分方程式を積分して得られる積分方程式の解である。

    伊藤先生の名言。
    「あることを理解したら、理解できなかった自分に戻ることはできない。それは新しい世界に突入するということなんだ。」

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著者プロフィール

1935年生まれ。京都大学理学部数学科卒業。京都大学教養部講師、同大学理学部助教授を経て同大学理学部教授、同大学大学院理学研究科教授。1999年に退官し、立命館大学客員教授、現在は京都大学名誉教授。1989年日本数学会秋季賞、1996年日本学士院賞受賞。著書にStochastic Differential Equations and Diffusion Processes(池田信行と共著)がある。

「2018年 『確率微分方程式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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