ちくま日本文学全集 58 渡辺一夫

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480102584

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  • ちくま日本文学全集「 渡辺一夫 」 敗戦日記が読みたくて 図書館で借りた。ラブレー、ボードレールなどフランス文学の興味に繋がる1冊だった。戦争反対を明確に示した 敗戦日記は ラブレーや 寛容論 などフランス文学に通じている ように思った

    「 敗戦日記 」昭和20年3/11 本郷の壊滅から 8/18 和平を確認するまでの日記。国の戦争行為を軽蔑すること と 国を愛することは 相反しない

    *竹槍を取ることを強要されたら〜どこにでも行く〜アメリカ人は殺さぬ。捕虜になろう
    *我国は死ぬべき。その上で生まれ変わらねばならぬ
    *8/18 最後の日記「母国語で 思ったことを何か書く歓び。始めよう」

    「 ラブレー管見 」
    *ラブレーの作品の笑い=自分が歪んでいることを知らない人間に対する矯正を含む笑い
    *人間が作ったものに対する監視と批判

    「 寛容は自らを守るために、不寛容に対して不寛容になるべきか」
    *寛容は 不寛容に対して 不寛容になるべきでない
    *不寛容な人々に対しては説得のチャンスはある

  • 理想主義的と見せかけて実は結構ニヒルなエッセイたち。

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著者プロフィール

フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。



「2019年 『ヒューマニズム考 人間であること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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