トーベ・ヤンソン短篇集

  • 筑摩書房
3.72
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本棚登録 : 510
感想 : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480421197

作品紹介・あらすじ

トーベ・ヤンソンにはムーミン作家として以外の、魅力的なもう一つの顔がある。「ああ、あの作品はここから生まれたのか」と思わず読者を納得させる、子供のこだわりと大人のユーモアやペーソスがない交ぜになった味わい深い作品群。多岐にわたる短篇の中から、その特徴を示す際立った作品を選んで一冊に編み、ヤンソンの世界の奥行きと背景を伝えるベストセレクション。

感想・レビュー・書評

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  • シビアな話や孤独な話ばかりなのだけど、冷たい雨のような文章に、不思議と心地好さもある。
    甘いものだけで出来ている人生はないものね。
    「聴く女」がとりわけ見事。

  • 多く説明せず、読み手の解釈や感性にゆだねる感じの作品が多い。なので、中には自分の感性がうまく寄り添えず、内容を捉えられないと感じる作品もあるが、静かにいいなと感じられる話が多かった。「愛の物語」「ショッピング」「植物園」「時間の感覚」あたりが好きだと思った。
    (2014.8.31)

  • ムーミンシリーズで知られる作家の短篇集。完全に大人向けである。文体は切り詰められ、きりりと冷たいそっけなさを感じさせるが、それがむしろ心地よい。
    自由と孤独、そして人生の悲哀のようなものが、少ない言葉からバシバシ伝わってくる。

  • 『少女ソフィアの夏』は読んだことがあるのよ。で、その時も思った。あまり好きなタイプの文章ではないな、と。

    「自然の中の芸術」、「ショッピング」、「事前警告」。この3編はかろうじて楽しめた。結局、起承転結が明確だったり展開に起伏のある物語が好きなんだ。登場人物の個性をしっかり感じられ、先の内容を期待できる、そんな物語。

    トーベの感性を理解できないんだな。普段から見ているもの、聴いているものが違うのは当たり前だけど、そうした相手が感じているものを想像しようとしても、さっぱりわからない。全く歯が立たない……

    『誠実な詐欺師』を長編の傑作として紹介されているから、今度はそれに挑戦してみるかな。

  • 何かが起こるのが物語ですが、その中で「その日はもう何も起こらなかった」という一文が美しく感動的に響きました。

    「リス」など、不毛な物思いや、疑心暗鬼、妄想にとらわれた人がよく出てきます。

    おそらく認知症になったであろう女性が自分に関わる人の系図を書き続ける「聴く女」に引き込まれました。

    研ぎ澄まされ、透明感を帯びた文章。
    北欧の時間感覚、景色の色が、そこから浮かび上がってきます。

  • 子ども時代、創作、奇妙な体験、旅、老いと死の予感、の5つのテーマで集められた20篇。
    一人きりで暮らす島にどこからともなく一匹のリスが現れ、自己完結していた世界が大いに乱される「リス」が◎。ヤンソンの描く、たやすく飼いならさたりしない登場人物(動物)たちには、いつもハラハラさせられてしまう。
    お気に入りの場所を巡り火花を散らす年配の二人の紳士「植物園」もそうだ。大切な体験を話してきかせるおじさん達の一見理解しにくい友情が愛おしい。
    少年時代の憧れと結末をシニカルに描く「汽車」や、年老いて記憶力が衰え始めた女性が、これまで知りえた人間関係を相関地図に書き起こす、という侮ってはならない伯母の話「聴く女」も非常に面白かった。

  • フィンランドの風土を想像させる、暖かみと厳しさ、時折見せる不気味な外界。人間関係も時折感じる意地の悪さが感じ、成る程、北欧の生活を彷彿とさせた。

  • トーベ・ヤンソン短篇集

  • 北欧に居住する人々についての短編集。
    一人で楽しむことが得意な人たちの話が
    多かったイメージ。

    異文化過ぎて頭に入りづらかったのか、読むのに時間がかかった。

    「絵」あたりの話が好み。
    「ショッピング」は乙一っぽい話。

  • 途中で飽きた。読み進めにくい何かがある。

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著者プロフィール

1914年、フィンランドのヘルシンキ生まれ。1945年にムーミンシリーズ第1作目『小さなトロールと大きな洪水』を出版。以降書きつづけられたムーミンの童話、絵本、コミックスは世界中で評判となり、いまも愛されるロングセラーとなっている。2001年6月逝去。

「2021年 『ムーミン ぬりえダイアリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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