わたしの修業時代 (ちくま文庫)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 50
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480421852

作品紹介・あらすじ

いなか育ちの20歳のコレットが14歳年上の流行作家と結ばれ、パリの生活をはじめる。才気にあふれ、奇癖をあわせ持つ放蕩者の夫との奇妙な愛と破局、そして文壇へのデビューを、クールな官能性とエスプリ豊かな詩的文体で描く回想録の傑作。華麗の頂点を極めた時代のパリを絢爛と彩った高級娼婦、作家、芸術家たちの面影が、時の彼方にあざやかに浮かび上がる。長らくコレットに親しんできた第一人者による新訳。

感想・レビュー・書評

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  • 若いころ青春の書などといわれたコレット『青い麦』 新訳で再読の折、あとがきを読んで、こんなみずみずしいものをコレットが50代で書いたのかと、作家の自伝に興味が走り、読みたいと思っていた本。

    フランス片田舎育ち20歳の娘コレットは14歳年上の流行作家と結婚後パリで暮らす。 けなげで純真な娘は夫の実態を知って驚く、流行作家の内幕はゴーストライターが群れ集い、浮気はするわ、金銭にはしぶい、放蕩のゲス野郎、威圧的(モラハラ・パワハラ!)にからめとられて、日影妻。あるときから妻のコレットも夫のゴーストライターにさせられる始末。

    コレットの隠れた才能が花開いたのか、 なんと、そのゴースト作品が受けに受け、劇場でも人気上演、 時はパリのベルエポック時代(古き良き時代)はなやかな女優とその女優と区別できないような高級娼婦や、 ゴーストライターもどき芸術家やら、つまり裏社会・無名芸能人に囲まれ、 コレットまでもが女優をやるはめになるのである。

    コレットの筆は冷静だ、夫には才能があるのだ、と看破
    創造の力、構成する力、人の才能を見抜く力、プロデューサーに向いていたのだと。

    20歳から33歳の破綻までのコレット修業時代、それで作家になりましたというわけ。

    時代が古いし、しかもフランスの裏社会の芸術家が沢山登場するので、巻末の注釈を読まないと誰が何やらわからないのが少々うっとうしいが、 なかなか示唆に富んだ回想録。

    これを現代に置き換え、芸能界などを想像すれば、 よくある話と言ってしまえるかもしれない。

    それと、別れたくても経済的に自立できないなどでうじうじしている。翔べない症候群主婦が読むのにはうってつけかもしれない。

  • 詳細は、こちらをご覧ください
    あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート
    「わたしの修業時代 コレット」 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1283.html

    2019年5月17日(金)公開 の 映画 「コレット」 TOHOシネマズ シャンテ
    キーラ・ナイトレイ 主演 なので、ちょっと見てみたい気がします。(見なかった・・・)
    コレットの作品といえば「青い麦」、合わせて読んでみましょう!

  • 文学

  • 岩波文庫版「シェリ」(工藤庸子訳)のあとがきを読んで、この時代は高級娼婦が職業や社会的な地位を認められているとか、コレットは同性愛者でもあったとか書かれており、当時のフランスの世相や庶民生活が分かるかと思い読み始めたが謎は謎のまま。

    14歳年上でバイセクシャルの夫のゴーストライターとしての13年間が書かれている。なぜ若い男女の愛を目の当たりにし、羨望を感じる彼女が年上との子供も持たないことへの寂しさも感じながら、結婚へ至ったのか?夫はコレットを同性や同世代の人々との交流を持たせないように避暑地に送り、自分は放蕩な生活を送るようだ。

    最初から彼への愛情の描写はなく、母親のために奇妙な結婚生活の悩みを打明けることも、家に戻れもしないとする理由が知りたいが書かれてない。同性愛も経験しているようだが、3回、男性と結婚している。
    同性への愛情の陶酔を客観的に描写する個所がありその洞察には同感。

    この本に出てくる人々が「シェリ」を書く上でかなりの影響を与えてはいると思ったが、コレットのファンには興味深く読めると思うが、わからないことばかりで読みにくかった。

    -どうせ”ほら話”だよ。でもね、伝説はつくるものなんだ-印象に残った一文。

    図書館本。

  • 最初の夫のゴーストライターをしていた頃のエピソード。

  • 変でも損でも、どうしても自分自身でしかいられない、愛すべき無名の人びと。それをじっと見つめて糧とする、女としても作家としても駆け出しのコレット。華やかだが、服の下では固いコルセットが体を締め付けていた時代に、不自由でありながら大胆に享楽すること。色彩と匂いと手触りまで彷彿とさせるコレットの文章が、読ませる。

  • 初めてコレットの世界に触れたけれど、どうしてなかなか女性が自分で道を造っていくのは難しかったんだなと思いました。とても素直な感じがして好感が持てました。

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