イギリス的人生 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 16
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480422583

作品紹介・あらすじ

反応は遅いが落ち着いていて、息がながく、飽きることが無い-これがイギリス人といえる。文学作品にも良く現れている。夏目漱石がいち早く注目したオースティンの小説は、何事も起こらない、何ページ読んでも、書かれるのは日常生活のことばかり、だが、人生の本質を見事に描く。理解しづらいイギリス、この国の小説を読み続けてきた著者が国民性の側面からロレンス、オーウェル、フォースター、ドラブルをはじめ、20世紀イギリス小説の世界を案内する。鋭い視点に貫かれた随筆集。

感想・レビュー・書評

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  • 19-20世紀イギリス文学をやっている人なら、おっ!と思う一冊。
    しかし、わたしは半分ぐらい読んで挫折。マーガレット・ドラブル論は読めたが、本来の購入目的であったフォースター論が、どうも読み進められない。
    おそらく、わたしが未熟なためでだろう。もう少ししたら、再挑戦したい。

  • 現代日本を代表する英文学者にして翻訳者である著者の、英国と英国文学にまつわるエッセイと評論。軽めの紀行文や文学随筆もあるが、中心は9名の近現代作家をとり上げた作品論。

    自分が英国文学の中のごく限定的な英国イメージを楽しんでいただけなのだなと思い知らされたいへん苦しかった。わたしの思っていたよりずっと切実に生と対峙し、泥臭く切り結んでいる。その一方で十年一日の如く同じことを繰り返し、人生を斜めから眺めるのも英国文学。

    とにもかくにも勉強になった。お気に入りのE・ウォーとE・M・フォースターはもちろん、D・H・ロレンス論などとても美しく、読まねばという気にさせられた。

  • 長年、イギリス小説の翻訳にたずさわり、文学に造詣の深い著者による作家論とイギリス人の気質や文化を語った名随筆集。私が持っているのは当初の晶文社の単行本ですが、こちらは新しく文庫化されたもの。一文、一語、丁寧に味わうように訳されていた小野寺先生の講読を思い出します。

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著者プロフィール

神奈川県横浜市生まれ。1950年東京大学教養学部入学、1953年文学部英語英文学科進学。1955年に同大学院人文科学研究科英語英文学専修入学、1957年専修終了(文学修士)。のち1968年英国政府留学生としてリーズ大学大学院に留学、Postgraduate Diploma in English課程修了(ディプロマ取得)。1957年茨城大学専任講師を経て、1960年横浜市立大学専任講師。1963年同大学助教授、1976年同大学教授、のちに名誉教授。1996年、横浜市立大学定年退官ののち日本大学文理学部,同大学院教授(研究所)に着任。2001年定年退職により同大非常勤講師に。

専門は英文学で、特に20世紀イギリス小説。2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロさんをはじめ、オーウェル、ブルックナーなど翻訳多数。エッセイ集もある。

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