小説家になる!―芥川賞・直木賞だって狙える12講 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 85
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480422774

感想・レビュー・書評

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  • 小説家志望の読者向けに、章毎に題材となる小説を選び、小説の引用をしながら、丁寧に小説表現の説明をしている。
    なるほど、こういう視点で読むと小説の奥深さがよく分かるのだな。という指摘が多々。

    なるほどと思ったフレーズは以下。
    ・説明や描写ではなく、アクションで示す。
    ・小説家は会話を巧みに書く能力がないといけません。
    ・普通、風景描写は視角を通すものですが、優れた風景描写は実は五感を総動員します。
    読んでみたいと思ったのは、
    パトリシア・ハイスミス→卑屈な男性と気の強いいじわるな女との組み合わせ。女性作家ならではの女性への厳しい目線。(でも作者は女性好きとのこと)
    丸山健二「夏の流れ」→的確に、平明に文章を表現する。
    川端康成「眠れる美女」→フェチも極まり、恥ずかしげもなく自分の欲求を表現すれ立派な芸術になることのおどろき。

  • 『小説の解剖学』と同じく、創作講座での講義を書籍化したもの……というわけで、こちらも基本的には作家志望者向けの本。
    作家志望でない読み物好きに堪らないのは後半、三島由紀夫『月』、川端康成『眠れる美女』といった名作を解体、分析していく部分。全く予想していなかったポイントが解説されていたり、引っかかっていた部分がスッキリしたり、何かしら発見がある。
    ※但し特定の作品をかなりボロカスにこき下ろしているので、『黒豹シリーズ』ファンの人は注意。

  •  これでもか、と言うほどの技術論が詰め込んである。驚くべきは、著者の読解力、分析力だろう。
     実際にこの本に書かれてあることをもれなく実践できる人がいるなら、直木賞候補にノミネートされるか、もしくはすでに受賞しているはずだ。それほど理想的ともいえるレベルの技術が並べたてられている。
     筆力に頭を悩ませている人が読むと、絶望するかもしれない。しかし、あえてそこで手に取る勇気を見せられる人こそが大きな一歩を踏み出すことができる存在なのかもしれない――と前向きっぽく締めておこう。

  • ある程度書いたことある人向けかも。

  • 10026
    2/21

  • 新刊を読むとしても文庫だという。ま、いいや。これは面白い本ですね。小説家になるための本と同時に、ダメ小説がどうダメかが説明できるようになる本。無意識に分かっていることが中心なのですが、改めて解説されるとなるほどの連続。すごく分かりやすく書かれているから、誰でも読める。

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著者プロフィール

1954年生まれ。学習院大学フランス文学科卒業。パリ第十大学第三期文学博士号取得。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得修了。現在、学習院大学文学部フランス語圏文化学科教授。フランス文学はもとより、映画や音楽、日本の漫画など、幅広い領域で活躍。著書に『最後のロマン主義者--バルベー・ドールヴィイの小説宇宙』(中央公論社)、『映画作家論--リヴェットからホークスまで』(平凡社)、『文章読本--文豪に学ぶテクニック講座』『反=近代文学史』(共に中公文庫)、『フランス映画史の誘惑』(集英社新書)、『ただしいジャズ入門』(春風社)など多数。ほかに、ラディゲやマンディアルグ、バタイユ、コクトーなどの翻訳も手掛ける。

「2020年 『NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ ペスト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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