チェコスロヴァキアめぐり (ちくま文庫 ち 8-2 カレル・チャペック旅行記コレクション)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 149
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480422934

感想・レビュー・書評

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  • チャペックの祖国が「チェコスロヴァキア」だった時代、新聞や雑誌にバラバラに発表されたエッセイをまとめた本です。皮肉っぽい言葉遣いながら、彼の祖国愛、とりわけ都市の人口集中による環境悪化や深刻な貧困に心を痛めているのをひしひしと感じます。チェコがチェコとして独立したのを喜んでいるといいのですが。
    イラストは、巻頭の地図は山田詩子さん、カレル自身のものに加えて、兄ヨゼフが描いた動物たちがとっても可愛いです。絵本も読んでみたいな。

  •  カレル・チャペックは「ロボット」という言葉の生みの親として知られるチェコの作家で、ナチに対抗した不屈のジャーナリストでもあった人。戯曲から SF、童話、評論とその執筆は幅広いが、旅を愛した彼は数多くの旅行記も書き残している。イギリス、スペイン、北欧などヨーロッパ各国の旅行記のなかでもこの「チェコスロバキアめぐり」は自身の故郷の見聞録だけに、思い入れもまたひとしおなのだろう。幼い頃から慣れ親しんだ風景や、童話の舞台になった風景、チェコの人々の暮らしを丁寧にあたたかく描くなかにも、鋭い社会批評がなされる名エッセイと名高い。日本ではまだあまり馴染みのないチェコという国に、親しみがわいてくる一冊でもある。こちらを読み終わったら、他の国の旅行記もぜひ手に取ってみてほしい。

  • 一箱古本市

  • 2007-02-00

  • 祖国愛とともにユーモアも忘れない。

  • マイブームがチャペックなので読んでみましたが、内容が若干難しくて、流し読みになってしまいました。

  • 故郷をこよなく愛するとともに、世界各地の多様な風景・風俗を愛したチャペックは多くの旅行記を遺している。その巧妙でユーモラスな筆致は、深い人間愛と洞察を底に秘め、世界中に今もなおファンが多い。本書は故郷チェコスロヴァキアの国内見聞記。子どもの頃から親しみ、童話の舞台にもなった風景や人々の暮らしを丁寧にあたたかく描くなかに、鋭い社会批評が挟まれる名エッセイ。イラスト多数。

  • 2008/4/19購入
    2015/2/20読了

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著者プロフィール

一八九〇年、東ボヘミア(現在のチェコ)の小さな町マレー・スヴァトニョヴィツェで生まれる。十五歳頃から散文や詩の創作を発表し、プラハのカレル大学で哲学を学ぶ。一九二一年、「人民新聞」に入社。チェコ「第一共和国」時代の文壇・言論界で活躍した。著書に『ロボット』『山椒魚戦争』『ダーシェンカ』など多数。三八年、プラハで死去。兄ヨゼフは特異な画家・詩人として知られ、カレルの生涯の協力者であった。

「2020年 『ロボット RUR』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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