分別と多感 (ちくま文庫)

  • 筑摩書房
3.82
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本棚登録 : 517
感想 : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423047

作品紹介・あらすじ

「分別」のある姉エリナーと、「多感」な妹マリアン。エリナーが思いを寄せるエドワードは、ぱっとしないが誠実な青年。マリアンが激しい恋をするウィロビーは、美貌と気品を兼ね備える情熱の男性。この似合いのカップルに、それぞれ不似合いな人物が複雑に絡み、姉妹の結婚への道は紆余曲折する。19世紀英国の田園を舞台に繰り広げられる恋愛小説の傑作。初の文庫化を読みやすい新訳で実現。

感想・レビュー・書評

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  • 感情豊かなマリアンと、
    何事にも理性的で公平な心を持つエリナー。

    ありふれた恋や日常といった題材で
    これほどに人間の美点・欠点、人間関係における
    問題点や思考の問題を浮き彫りにするなんてと、
    まさに多感なる女性の代表格として登場する
    メアリーのように高揚した読後。

    200年もの時代の違いや国の違いはあれど、
    そう変わることのない人間の性質や悩み。
    誰しも欠点もあり美点もあること、
    自分の知り得る思考や知識だけで物事を
    理解したつもりになることの危うさ。

    夏目漱石が写実の泰斗であると
    評価するのも納得の見事な人間描写と、
    日常を読ませながらも読み手を退屈させない
    非凡なるオースティンの文才。

    目の前に映像のように広がる2人の女性の
    恋の喜び、悲しみ、苦しみに魅了され、
    本を読むことの醍醐味を存分に味わった時間でした。

    • nejidonさん
      あやさん、おはようございます♪
      素敵なレビューですね。
      これ、未読です。
      好きな作家さんのはずなのに、なんてことでしょ!
      それに、そ...
      あやさん、おはようございます♪
      素敵なレビューですね。
      これ、未読です。
      好きな作家さんのはずなのに、なんてことでしょ!
      それに、それに、好きと言ったところで「高慢と偏見」と「エマ」の二冊を読んだことがあるだけ(笑)。
      この本は、「いつか晴れた日に」という映画の原作ですよね。
      漱石が「写実の泰斗」と評価していたのですね。私も納得です。
      う~む、時間がほしい。でもなんとか探してみます。
      2014/05/30
    • 山本 あやさん
      nejidonさん♡

      分かります!![*゚ー゚*]
      読んだ本が10冊だろうと、1冊だろうと、
      この作家さんが大好きって思う気持ち。...
      nejidonさん♡

      分かります!![*゚ー゚*]
      読んだ本が10冊だろうと、1冊だろうと、
      この作家さんが大好きって思う気持ち。
      たとえ本がすべて好きではなくても、
      やっぱりその人の視点の先にあるものに
      嫌いなものはないんですよね[*´▽`*]♡

      きっときっとnejidonさんの大好きな世界が
      いっぱい広がってると思います。
      いつも通り、人間の悪い部分もリアルに
      ごっそりそのまま露呈してます[笑]

      良いも悪いもどちらもあって人間で
      それを含めて人間って面白いなぁって
      魅せてくれるジェイン・オースティンはすごいですよね。
      さすが漱石様、お目が高い♡[笑]

      「分別と多感」もいろいろとドラマにも映画にも
      なってるからすべてとり揃えて見比べしたいですね~♡
      2014/06/02
  • 理性的なエリナーと情熱的なマリアン。
    どちらかというと
    冷静なエリナーに共感することが多かったです。

    ジェーン・オースティンの作品は
    ハッピーエンドなので
    安心して読み進めることができました。

  • オースティンの「高慢と偏見」
    翻訳読み比べばかりしていないで
    他の作品も読もう週間

    ストーリーは、
    「主人公が紆余曲折ののち、結婚する」と言う
    他のオースティンの作品と粗筋で言えば同じ~

    ただ、今回は
    オースティンの作品で必ず現れる素敵な殿方、
    アン・スティールの言葉を借りれば
    魅力的な「伊達男」があらわれないのが残念!

    主人公エリナーが選んだ人は
    はっきりしないモジモジモジ男で、
    この人のどこが良いのか、
    最後までさっぱりわからなかった!

    しかもモジ男の母親は意地悪、
    お姉さんもいけ好かないケチ女、
    弟は気障な鼻持ちならない奴、
    弟の嫁も嫌らしい性格、
    と来たら、結婚後についてなんだか嫌な予感しか
    しませんが…
    モジ男もあんまりお金も無いし…

    この作品は翻訳読み比べしなくても大丈夫そう~。

    オースティン作品で私の好きな順位、
    1位はダントツで「高慢と偏見」
    2位は「マンスフィールド・パーク」
    その後の順位はちょっと考えさせて~
    と言うかんじだけれど、6位はこれかな。(ごめんね)

  • 面白い。高慢と偏見よりも、ややプロットのダイナミズムには欠けるが、これを下敷きに、やがて高慢と偏見のような作品にたどり着いたのだろうと思わせるところがある。オースティンがなぜ面白いのかというと、一見恋愛のゴタゴタのみを描いているように見えながら、人間の生き方や他人への接し方、誇りを持つとは何かといった生き方を問う構成に結果なってしまっているところだなと…と。背筋が伸びる思いがする。

  • オースティン作品はいつも秒で読み終わるのにこれだけは本当に時間がかかった…
    映画の印象が強すぎるからかな。

    私も根っからのマリアンタイプなのでエリナーの冷静さに尊敬しかないわ…

  • オースティンの世に出た一冊目の作品。書いたのは「ノーサンガー・アビー」に続いて2番目。
    ということなので、「高慢と偏見」や「マンスフィールド・パーク」、「エマ」に比べると、面白さの部分で少し負けるかなという気もするけれど、そういう知識があるから思っただけかもしれない。

    知的で冷静な姉エリナーと、情熱的な妹マリアンそれぞれの恋愛物語。
    分別のあるエリナーが実質的な主人公だけれども、どちらか一方だけでは、これだけ複雑な展開にはならない。
    でもよくこんな物語を書けるものだ。

    この作品を映画化したのが「いつか晴れた日に」(1995年)。
    評価も高いようで、脚本と主役エレナーがエマ・トンプソンで、アカデミー賞脚色賞を受賞。
    マリアンがケイト・ウィンスレット、エドワードがヒュー・グラント。
    ぜひ見てみたい。

  • 恋愛小説の古典として名高いジェイン・オースティンの”デビュー作”。表題は主人公である対照的な性格の姉妹を意味している。読んでいて200年前の著作であることを忘れそうになるほど、リアルな人物描写に驚いてしまう。内容は平凡な恋愛小説なのだが、人物描写のリアルさもあって、陳腐さを感じさせないものがある。

  • 初期の作品だということもあり、18世紀末から19世紀初頭にかけて、「理性の時代」から一転「感情重視」の時代になったことをテーマにした今作品の登場人物はそれぞれが「理性」か「感情」のどちらかのアーキタイプになっているように思う。
    残念なことに、シナリオには納得がいかない。また、主人公のエリナーは「ノーサンガー・アビー」のエリナーとは反対に、私は好きになれない。主人公だけではなく、エドワードやウィロビーもそうで、彼らの言動や、それに対するエリナーらの同情と最後の結末は、理解しがたい。

    ただ、それでも読み進めてしまうオースティンは見事だ。私は、毎回オースティンの小説の注釈が勉強になって好きだ。

  • おもしろかったけど、映画のほうがファンタジーよりになってて、小説のほうがよりリアル。ロマンチスト妹の悟りとか。おねぇちゃんは本当によかったです。

  • 高慢と偏見、エマ、に続きこちらも読んだ。デビュー作(?)ということで、言われてみれば『エマ』より練られてない所もあるかも。こういう奴いるわーというのを過剰に戯画化した人物描写が毎度楽しい。
    人間模様と会話を楽しむ小説だから、筋を知っていても何度も読み返して楽しめる。

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著者プロフィール

ジェイン・オースティン(Jane Austen)
1775年生まれ。イギリスの小説家。
作品に、『分別と多感』、『高慢と偏見』、『エマ』、『マンスフィールド・パーク』、『ノーサンガー・アビー』、『説得されて』など。
1817年没。

「2019年 『説得されて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジェイン・オースティンの作品

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