希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.68
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本棚登録 : 501
レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423085

作品紹介・あらすじ

フリーター、ニート、使い捨ての労働者たち-。職業・家庭・教育のすべてが不安定化しているリスク社会日本で、勝ち組と負け組の格差は救いようなく拡大し、「努力したところで報われない」と感じた人々から希望が消滅していく。将来に希望が持てる人と将来に絶望している人が分裂する「希望格差社会」を克明に描き出し、「格差社会」論の火付け役となった話題書、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • (「BOOK」データベースより)
    フリーター、ニート、使い捨ての労働者たち―。職業・家庭・教育のすべてが不安定化しているリスク社会日本で、勝ち組と負け組の格差は救いようなく拡大し、「努力したところで報われない」と感じた人々から希望が消滅していく。将来に希望が持てる人と将来に絶望している人が分裂する「希望格差社会」を克明に描き出し、「格差社会」論の火付け役となった話題書、待望の文庫化。

  • 格差社会の到来と言われて久しいが,これまでは格差の実態について,収入などの「量的格差」に議論が向きがちであった。
    しかし本書では,格差の根本にある仕事能力による格差拡大を指摘し,単純労働から抜け出すことができない人の急増,いわゆる「質的格差」の存在を明らかにしている。そしてこの「質的格差」を自覚した人びとが,仕事や将来に対する「希望」を見いだせなくなっているのが現在の日本社会というのだ。
    職業は,人びとにアイデンティティを与える。アイデンティティが見いだせない社会構造はやはり問題であるし,結果的に将来の重大な社会不安定要素に繋がる。これを警鐘した本書の意義は大きい。

    ただ,教育に対する考え方に違和感を感じたこと,重複する説明が多く,無駄に読み疲れたので星3つ。

  • 危機感を煽っているにすぎない内容。
    現状の分析にしても、単に著者がそう感じている、というレベル。
    ・子供の学力の格差 ・青少年の犯罪が増えている
    ・フリーター、アルバイトが増えている・・・・
    根本的なところが見えない。

  • 90円購入2011-10-04

  • 格差の発生をリスクの観点から考察した本。社会改革により格差を改善していこうということを提案している。



  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】
    ・新書がベスト

  • 大学時代にこの本を読んだ時、衝撃を受けました。
    若者が社会的弱者になる?まさか、、、、な。
    でも、やたらに説得力があったのを覚えています。
    今、読みかえしてみても、著者の指摘は、ほぼ当たっています。
    というか、若者を取り巻く環境は、当時よりも、
    現在の方が、より深刻さを増しています。
    未来に希望を持てない若者が大量出現している構造を、
    統計資料を元にあぶりだした著者は、やはり先見性があります。
    しかし、この10年で、抜本的な対策が行われることなく、
    希望格差は若者、そして社会全体に広がっています。

  • 日本の現代の問題を単なる経済格差ではなく、希望格差=努力が報われる社会かどうかで論じた視点は素晴らしい。しかし、取り上げている話題への分析が浅薄で、なにより今後の提言が弱いのが残念。

    ・人々が中流とランクづけるのは、格差が量的なものだと思われていること、そして、成長によって追いつくことが可能だと希望がもてたことに依存する。
    ・教育は、何より「階層上昇(もしくは維持)の手段」であり、社会にとっては「職業配分の道具」なのである。この二つが危機に瀕していることが、現在の教育問題の根幹にある。しかし、これは主流の教育学者からは嫌われる考え方。
    ・苅谷:学力が低い生徒ほど現状肯定感が強い。→過大な期待を持つ以外に現状をやり過ごす手立てがない。
    ・ランドルフ・ネッセ:希望という感情は、努力が報われるという見通しがあるときに生じ、絶望は、努力してもしなくても同じとしか思えないときに生じる。
    ・中国が社会主義という看板を捨てられないのは、革命によって前近代的宗教を破壊した後に、社会主義を放棄すれば、貧しい人々に救いがなくなってしまうことに指導者たちが気付いているからなのだ。

  • (2007/4/19)

    これは,おもしろい!

    希望格差社会ということばは,家族社会学の研究者である筆者の手によるものですが,

    筆者は,,現在存在する格差は,所得の格差による直接的なものというよりかは,未来に対する主観的な希望における格差だと主張する.

    豊富な統計資料を基に,かといって,データだけしかみていないわけではなく,現代の社会の持つ定性的な構造変化にも言及しつつ読み解いています.

    ちなみに「パラサイト・シングル」って言葉を作ったのもこの著者

    実質ゼロ成長に達した先進国はやはり格差を内部に抱えるしかないんでしょうか?

    モータリゼーション,ITなどで技術主導な生活変化で居住区の郊外化も進む中,社会のダイナミクスはどのような未来を構成していくのだろうか.

    K教授(所属ラボのボス) 曰く

    「砂漠化がすすんどる.」

    一昨日もテレビ付けてたら,「円安の時代で輸出産業が好調だが,長期的には内需を拡大させる方向にシフトしなければいけない」
    ということをNHKの論客が仰っていた.
    内需を拡大するというのは消費を増やすということだろうか?

    無駄遣いをせずエコで格差も生まれず暮らしが成長方向で安定するような社会ってつくれるんですかね?どうなんですかね?
    消費を増やす事が環境の消耗に繋がるのでは困ります.

    マクロ経済やその他諸々絡むので,学の足りない私には分かりません.統合的に理解できる日がいつか来ればいいなと思います.

  • [ 内容 ]
    フリーター、ニート、使い捨ての労働者たち―。
    職業・家庭・教育のすべてが不安定化しているリスク社会日本で、勝ち組と負け組の格差は救いようなく拡大し、「努力したところで報われない」と感じた人々から希望が消滅していく。
    将来に希望が持てる人と将来に絶望している人が分裂する「希望格差社会」を克明に描き出し、「格差社会」論の火付け役となった話題書、待望の文庫化。

    [ 目次 ]
    1 不安定化する社会の中で
    2 リスク化する日本社会―現代のリスクの特徴
    3 二極化する日本社会―引き裂かれる社会
    4 戦後安定社会の構造―安心社会の形成と条件
    5 職業の不安定化―ニューエコノミーのもたらすもの
    6 家族の不安定化―ライフコースが予測不可能となる
    7 教育の不安定化―パイプラインの機能不全
    8 希望の喪失―リスクからの逃走
    9 いま何ができるのか、すべきなのか

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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著者プロフィール

山田 昌弘(ヤマダ マサヒロ)

1957年、東京生まれ。1981年、東京大学文学部卒。
1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。
現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。コピーライターとしても定評がある。
NPO全国地域結婚支援センター理事

【著書】
『パラサイト・シングルの時代』『希望格差社会』(ともに筑摩書房)、『新平等社会』『ここがおかしい日本の社会保障』(ともに文藝春秋)、『迷走する家族』(有斐閣)、『「家族」難民』(朝日新聞出版)などがある。

【公職】
•内閣府 男女共同参画会議・民間議員
•文部科学省 子どもの徳育に関する懇談会・委員
•社会生産性本部 ワーク・ライフ・バランス推進会議・委員
•厚生省 人口問題審議会・専門委員
•経済企画庁 国民生活審議会・特別委員
•参議院 調査室・客員研究員
•東京都 青少年協議会・委員
•同 児童福祉審議会・委員
•内閣府 国民生活審議会・委員
などを歴任。

「2016年 『結婚クライシス 中流転落不安』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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