友だちは無駄である (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 202
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423092

感想・レビュー・書評

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  • 友情というのは利益を目的としたものではなく、無駄なものだけれど、結果としてその無駄なものが肥料となり人生に実りをもたらせてくれるというところに感銘を受けた。

    幼少期のいじめについてのコメントで、いじめを受けた子は、その痛みを教訓に他人に優しくなるのではなく、いじめられる痛みを知った上でいじめを行うようになるだろうというところが参考になった。

  • 「100万回生きたねこ」の佐野さんはエッセイも上手い。
    タイトルからは一見寂しい印象を受けるけど、ここで表してるのは「無駄な時間をともに費やすもの=友だち」という意味。

    言い得て妙なり。

    一人っ子だったせいか今でも新しく友だちを作るのは得意じゃないけど、長い付き合いの友だちと無駄な時間をこれから先もずっと一緒に費やせるなら寂しくないな。

  • これはまたすごい題名だ。子供の時に見たら「危険な本」だと思ったかもしれない。

    そうか『100万回生きたねこ』の著者なのか… と今更ながらに思う。佐野さんが語る友達に対する思いのようなものが書かれているのだろうかと、本の裏の説明を見て中身を想像した。

    中を開けば、太陽(?)マークと月マークで表わされる二人による対話で始まる。どちらかが佐野さんなのか? とも思いつつ、どこか大人びた佐野さんが創り出した子供二人による空想の会話に読めてくる。後ろの解説を見ればわけがわかるのかもしれなかったが、何となくそのまま読み進めてみることにした。十分会話が面白かったからである。解説に種明かしはあるので、いろいろと空想しながら読むのもいいかもしれない。

    佐野さんの友達との距離の取り方がなかなか変わっている。変わっているというよりは、とらえどころがないと言ったほうがいいのか。くっつきすぎているようなこともあれば、あっさりとした別れもあったりで友達との間で自分の中に湧き上がる感情をもてあそんでいるような不思議な感じがあった。「感受性の強い子」という言葉がなんとなく浮かぶ。佐野さん自身も「感受性の強い子」だなどと自分を思うことがあったり、他人に「感受性の強い子」だと思われたりしたことがあったのだろうか。

    本を通して思うことはやはり「よく覚えているなあ」ということ。最近、金井美恵子さんを読んだ時にも思ったけれど、こういった見たもの聞いたものを瑞々しく記憶にとどめることができて、かつ、それを書きだすこともできるような人。そんな人には「こんなに覚えていていやになっちゃう!」という感じが文章から醸し出されていないだろうか、とふと思った。

    そしてその「こんなに覚えていていやになっちゃう!」という感覚は、金井さんに至っては「昔のあの映画はよかったのに」という毒に近いものを生み出す契機となったり、佐野さんにとっては「私が覚えているこの『友達』に対する感覚は誰にもひけをとらない」といったまぶしいような感覚を生み出す素になっているんではないかと思ったりする。

    読んでみてどこか救われるような気分になる子供、若い人は多いかもしれない。

  • ゲロを始末したり、されたり の箇所と母親に友だちがいて安心したの箇所ふむふむ

  • タイトルから、
    独りで生きるにはどうすればいいか、、
    的な内容かと思ったら真逆だった。
    対談形式ですらすら読めた。
    小学生の時から唯一続いている幼馴染の顔を思い浮かべたり、
    今でも付き合いのある友達の顔が浮かんだ。

  • うーん、よくわからない。

  • 本当にこの人のエッセイが大好き。建前でない言葉を読み、胸がすく快感をこの本でも十分味わった。子どもの頃の友達の意味に納得。子どもにその重要性を殊更に強調しなくてもいいのかもしれない。無駄な時間の共有こそ友達関係を育むことなのだ。

  • 2014 2/11

  • わたしなりに解釈すると・・・
    幼少期は、友情など存在しない時代であり、友だちは玩具と同等。
    その場かぎり、ただ全力で遊ぶ対象でしかない。
    やがて、思いやりの心は芽生えるかもしれないが、
    心にも体にも十分な力は備わっておらず、お金も時間も自由にならない年齢で、
    友情と呼べるほどの交流を育むには不自由すぎる時代。
    時間の切れ目が、縁の切れ目。
    残酷で刹那的な遊びの果てに、ようやく、
    自分の意志と力をもって友情を育める時代がめぐってくる。
    ただし、思い通りに成立するわけではなく、縁あって繋がり結果的に育っていく。

  • タイトルから1人で生きていきなさいという本かと思ったら、幼少期を振り返る系だった。
    んーこういう話はあんまり好きじゃない。

    両親の不在により、強くなりましたというのは結果論だよなあ。

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著者プロフィール

さの・ようこ――1938年、中国・北京で生まれ、終戦後、日本に引き揚げました。1958年、武蔵野美術大学に入学。1967年、ベルリン造形大学でリトグラフを学びます。著書の絵本では、ロングセラーとなった『100万回生きたねこ』(講談社)や第8回講談社出版文化賞絵本賞を受賞した『わたしのぼうし』(ポプラ社)ほかがあります。童話にも、『わたしが妹だったとき』(偕成社)第1回新美南吉児童文学賞受賞作などがあり、そのほかに『ふつうがえらい』(新潮文庫)をはじめとするエッセイも執筆、『神も仏もありませぬ』(ちくま文庫)では第3回小林秀雄賞を受賞しました。2003年、紫綬褒章受章。2010年、永眠。享年72。

「2018年 『ヨーコさんの“言葉” じゃ、どうする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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