趣味は読書。 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
3.59
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本棚登録 : 446
レビュー : 70
  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423139

感想・レビュー・書評

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  • そっか、普段本を読まない人が読むから、ベストセラーになるんだ。

  • 独身の頃に読んだ斉藤美奈子さんの本ってすごくおもしろい!と思っていたのですが、40を過ぎてから読むにはこの人の文章はアグレッシブすぎて、ちょっとしんどい気がします。
    また、ベストセラーの書評って新鮮な間に読まないと面白くないから、書籍になってずいぶん経ってから読んでも・・・

    ということで、途中でやめちゃいました。ごめんなさい。

  • 世の中にはベストセラーを読む「善良な読者」と、「あんなものは読むに値しない」と呟いて書斎にこもる「邪悪な読者」がいる。前者が注目する本は100万部も売れる一方、後者が注目する本は1万部売れるかどうかだそうである。
    「邪悪な読者」のために文芸評論家斎藤美奈子がベストセラーを代読し、褒め称えたり扱き下ろしたりしてくれたのが本書である。
    大野晋『日本語練習帳』の小難しいクイズと旧制高校的茶飲み話に音を上げ、『動物占い』がサラリーマンの間で流行した理由を読み解き、エセ科学本を完膚無きまで扱き下ろす。そう、立ち読みで済ませてしまいそうな本をザッと眺めることのできるとっても楽しい読書体験である。
    ちなみに、それなりに読書しているつもりの自分が(立ち読みでなく)読んだ本は『海辺のカフカ』と『声に出して読みたい日本語』ぐらいのもの。自分はどうやら「邪悪な読者」に属するようだ。

  • まさに立体的な読書、とでも言うべきか。書いてある内容をただただ「ふーん…」と読み飛ばしていくのではなく(こうなりがちな気がするけど)、これでもか!?というほど各所にメスを入れていく。この好奇心、探究精神こそが知性に繋がるんだと思うし、記憶に残る読書になるんだと思う。時に割と身も蓋もないような言い方もこの本の中にはあるんだけど、いいんですそれで。それが面白いし、新たな発見というか、時に自分の"痛さ"に気付かせてくれたりもするから。
    例えば『五体不満足』だったり『だから、あなたも生きぬいて』だったり、世間の評価に流されて結局「なんかいい本だったな」ぐらいの感想しか持たず終わってしまうということも割とありがち。だからこそ、斎藤美奈子氏のように率直に自分の感想を持つ読書というのははなかなか貴重だ。
    近頃の若者は本を読まない、なんて言うけれど、自分の考えや在り方を補強してくれるような本ばかり読んでると、なんだかとんでもない"勘違い野郎"になってしまいそう。それだったら本を読まなくてもそんなに変わらない。面白くない本でもそれはそれでどこかに楽しさがあるかなー、いろんなジャンルを読むのも楽しいかなー、なんてことをこの本は思わせてくれる。

  • いやあ、おもしろかったわコレ。
    新聞の書評を読むのは大好きで、どれも面白そうに書いてあるんだけど、読むと「?」ということも多々あった「邪悪な読者」な私には非常にツボでした。
    斎藤美奈子ハマりそうー^^

  • ベストセラーの本は誰が読んでいるのか?は、B'zは誰が聞いているのか?に匹敵する疑問だったが、その答えを知ることができた。約10年前の本書だが、試しに2010年のベストセラーを検索すると、本書で取り上げられている本と似たような面子で吃驚。普段、本を読まない人に売れないとベストセラーにはならず、従ってベストセラーは読書家には物足りな過ぎて読まれないという構図。辛辣な批評はシネマハスラーを彷彿とさせる面白さ。さすが。

  • どんなに落ち込んでいたってめいっていたって、あたしゃ読むよ、買うよミナコ様。

    今回もやはり、炸裂するのはミナコ節!!

    茨木のり子の詩を「ぼうぜんと」読み直し、永ちゃんの「アー・ユー・ハッピー?」は、愚痴と女と金の話だけかよと切り捨てる。朗読者は、言いも言ったりで「ホーケー文学」!!!

    もうたまらない、この感性!感覚!
    あたしがどれだけミナコ先生を愛しるかなんて、誰にもきっともわかんないだろーなー。

  • 斎藤美奈子氏の評論、というだけで買ってしまう私のような読者のことだろうか。『趣味は読書』な読者って。
    読めば読むほど、自分が「悪い読者」だという自覚が生まれる本書。だがきっと、世の中の本を買う人々の大半は「よい読者」なのだろう。

  • 斎藤先生のベストセラー解読書。世の善男善女が手に取るベストセラー、邪悪な読者が読んだらどうなる?というコンセプトのもと、皮肉のきいたベストセラー評を読むことができる。概ね2000年前後のベストセラーを取り上げているのだが、結構覚えているものですね。それだけ現象化した本ということなのでしょうが、それらが一刀のもとに切り捨てられる様(別に切り捨ててばかりいるわけでもないけれど)は爽快。

  • 久しぶりに一般書を読んだ。「邪悪な読者」である筆者がベストセラー本を書評するというもの。毒のあるコメントを吐きつつ、「なぜこんな本が売れたのか」という分析をしている。左翼も右翼もこきおろし老人も若者も平等に馬鹿にする筆者の毒のあるコメントの方はおもしろいが、分析の部分はまあそんなもんかという感じ。今度から自分の本も総ルビにしようかと思ったぐらいで、『文章読本さん江』ほどの実用性はない。とはいえ10年前ぐらいに流行っていた本がどんなものかをだいたい知ることができ、読む必要がなかったことを確認できて安堵するなどの効用はある。学会誌の書評もこのぐらい毒舌が入っていたらおもしろいのに。ひさしぶりにおもしろい文章を読んで勉強になりました。やっぱりいつも真面目な文章を読んでるとそれに感化されてダメだ。わたしもときどき変な本を読んでこのように毒付く練習をしないといけない。

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著者プロフィール

【著者】斎藤美奈子 (さいとう・みなこ) │ 文芸評論家。1994年に文芸評論『妊娠小説』でデビュー。2002年『文章読本さん江』で、第1回小林秀雄賞受賞。軽妙な筆致で綴られるパンチの効いた書評や文芸評論は、幅広いファンをもつ。他の著書に、『文壇アイドル論』『紅一点論』『本の本』『日本の同時代小説』『文庫解説ワンダーランド』『名作うしろ読み』などがある。

「2020年 『中古典のすすめ(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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