「読み」の整理学 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 1043
レビュー : 113
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480423801

感想・レビュー・書評

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  • 分かりきっていることを読む易しい読書がテレビの前で風景を映したDVDを見るのと同じ様なものとすれば、未知の領域に踏み込む読書は険しい山を登ろうとすることだ。
    前者はいくらやっても得るものは少ないが、後者はやり遂げたその時、必ず世界は新しい姿を見せてくれる。
    そういった読書は、新たな創造に繋がっていく。

    素読をしたくなった。漢文には元々興味があったし。

    バートランド・ラッセル
    『達磨入門』松浦英文
    『禅』紀野一義

  • ズバリ、既知を読む方法と未知を読む方法は違う!ということ。未知を読むのはとても難しい。どうすればよいのか?言われてみれば当たり前と言えなくもないが、しっかり理解しようとしながら読むと奥深い。

  • β読みを目指していながら、楽しいから、解るからという理由でα読みの出来る本ばかり漁っていた気がする。
    いまこそ挫折したあの本この本にリベンジしたい。

  • 雑誌、週刊誌、新聞など知っている事を知っていると確認するための読み物がとても多いと気付かされた。テレビもそうだけど、初めて見る人が楽しめるものばかり。読書百遍意自ずから通ず、何度も何度も時間をかけて読み解く本を持ちたいものだ。

  • 「読む」とはどういうことなのか。普段何気なく行っている行為についてここまで深く考えたことはなかったので新鮮でした。それに自分の「読む」という行為を振り返って、こんな風に読めるようになるといいなと考えさせられる本でした。読書好きの人にはお勧めの1冊です。

  • 【103/150】読みには既知の読みアルファー型と、未知の読みベーター型があるという話で、これまた含蓄のあるお話でした。

    さて私の読みはどちらの方が多いのであろうか?
    今年一年の読書を振り返ってみよう!(年末に)

  • 読み方のコツを知ることができる本。読み方にはα読みとβ読みの二種類があるとされている。推奨されるのはβ読み。これはつまり、裏を読む。文脈を読むということらしい。なるほどと思いはするが、習得となると一筋縄にはいかないな。コツコツじっくり読んでいくほかはないだろう。読書は静かな行為ではあるが、一方で格闘だ。

  • 研究室の先輩に勧められて購入.
    本の読み方には二種類ある.
    一口に,ある本を読んだと言っても,理解の有無で意味が異なる.
    この本を読んで,読むという行為に対する認識が変わった.

  • 目的:未知を読む読書の方法を考える

    既知を読む=α読み
    未知を読む=β読み

    未知の内容を読むのは非常に難しい。分かった気になっていることが殆どであることを意識しよう。

    過去:難解な文章=良い文章
    現在:平易な文章=良い文章 

    平易な文章ばかり読んでいては、難しい文章を読めなくなってしまう。読者が怠惰になる。→解説を与えられないと本が読めなくなってしまう。
    そこで意識して古典を読むことが良い訓練になる。

    哲学→抽象が面白い、ということが分からないと楽しめない

    *我々はもう一度、読むという知的作業の根本に立ち返って考えてみるべきである

    新聞を読むのは難しい。全てを理解するためには百科事典並みの知識が必要になる。
    →新聞を読むことが訓練になるか?

    文章を読んで分からない箇所→未知がある→自分の知識が広がる

    未知の文章を読むときは、既知を手がかりにして読む。
    未知と既知のバランスが重要→読み始める前に把握し、読み方を変える。

    未知が多い;漢文の素読に近い。かなり苦しいが、何度も繰り返し読むことで「氷を溶かすように」理解していくことが可能。
    既知が多い;比較的読みやすい。得られる知識は少ないが、速読できる。

    (関連)
    本によって読み方が違うことを意識するべき
    ・小説
    ・古典
    ・マニュアル、専門書
    ・ビジネス書籍
    ・雑誌
    ・マンガ

    未知を読むことは外国語の文章を読むことに近い

    感動と誤解は紙一重である。頭に入ってきたものは必ず、受けての先行経験や知識によって加工される。

    雑誌にとってすぐれた編集は、後ろの方の雑録が魅力的に出来ていること。

    おもしろい雑誌の条件:人物、土地、書物についてのすぐれた文章を掲載していること

    本を精読するときは傍線を引き、欄外にコメントをつけ、感想をどんどん書き足していく

    意識してやらないと、すぐに適当な読みになってしまうので注意!
    ×α読みとその近傍だけ
    ○αを手がかりにしてβ読み

    β読みは筋トレと同じ(アナロジー);自分に合った負荷を設定して読まないと効率がよくないor故障してしまう(読むのをやめてしまう、他に影響が出てしまう)

    家族間で丁寧な言葉使いで会話していると、その子供の知能指数は高くなる
    →勉強に使う言葉に慣れているから

    *新しいことに挑戦するときは、まず核心を見定めてそこに突っ込んでいく!どんなに厳しいことであっても行動してみる。
    山の裾からせめて行ったのでは時間がかかるし、途中であきらめてしまう可能性が高い。本当に大切なことは、核心の方が純度が高い(余計な情報が入っていない)

    β読みの特訓に必要なのは、本の選定→古典的価値の高い少数の原典を読むこと。学習者がそれを絶対的なものであると信じる必要があるし、信頼しているものでないと反復読みに耐えられないであろうから。

    β読みは難しい内容の本を繰り返し繰り返し読むことによって到達できる
    外国語学習でも可能

    新しいことは面白そうだが、時の試練を潜り抜けていない。新しい物事は古くなるが、古いものはもう古くならない。

    生活の環境が低俗である。その中へ巻き込まれてしまわないためには、周囲と自分とを隔絶する必要がある。
    →ファミレス、喫茶店、図書館など、自分にふさわしい場所を探す

    読んだら即座に理解できなければならないという考えはα読みに慣らされた人間が陥りやすい誤解である

    ヘミングウェイは作品が出来ると原稿を金庫に入れてしばらく眠らせておく。かなり時間が経ってから新しい目で読み返す。これを繰り返して意に沿うようになってから初めて出版に回した。作者による読書百遍の実践例=作者による古典化の作業

  • 外山さんの本の内容は、他の著書で出ている話がよくあげられる。なので別のタイトルで読むたびに記憶が上塗りされる感じがして好きだ。
    内容がかぶっているというわけではなく、他の視点でつなげてみるとこんな風にもみえてくるよというのがわかる。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2019年 『やわらかく、考える。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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