- Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480424051
感想・レビュー・書評
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舟橋聖一「華燭」
永井龍男「出口入口」
林芙美子「骨」
久生十蘭「雲の小径」
十和田操「押入の中の鏡花先生」
川口松太郎「不動図」
川口松太郎「紅梅振袖」
吉屋信子「鬼火」
内田百閒「とほぼえ」
岡本かの子「家霊」
岩野泡鳴「ぼんち」
島崎藤村「ある女の生涯」
音楽のアルバムのように、短編集の構成も大事。
胡乱な様子ではじまって、松太郎あたりでぎゅっと盛り上がり、「鬼火」「とほぼえ」で冷やす。かの子でのん気、その後の「ぼんち」が効いてる。藤村がトリなら文句ないでしょ、のダメ押し。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かなり、旧い時代に書かれた旧いハナシばかりだから、読みにくさはある程度あったのだが、なんというかな、通底にある物悲しさみたいなものや恐さだったりというのはちゃんと伝わってくるものなんだな。
靴を間違えて履いてかれてしまう話があるが、自分も通夜ではないが、昼飯食べた茅場町の飯屋でそういう経験があるが、多分昼間だし酔ってもいないはずなのに、間違えるやつなんているというのが、本当に信じられなかったあの出来事を思い出した。 -
以下収録内容
舟橋聖一「華燭」
永井龍男「出口入口」
林芙美子「骨」
久生十蘭「雲の小径」
十和田操「押入の中の鏡花先生」
川口松太郎「不動図」
川口松太郎「紅梅振袖」
吉屋信子「鬼火」
内田百閒「とほぼえ」
岡本かの子「家霊」
岩野泡鳴「ぼんち」
島崎藤村「ある女の生涯」 -
収録内容は以下の通り。
舟橋聖一: 華燭
永井龍男: 出口入口
林芙美子: 骨
久生十蘭: 雲の小径
十和田操: 押入の中の鏡花先生
川口松太郎: 不動図
川口松太郎: 紅海振袖
吉屋信子: 鬼火
内田百閒: とほぼえ
岡本かの子: 家霊
岩野泡鳴: ぼんち
島崎藤村: ある女の生涯
北村薫、宮部みゆき: 解説対談「小説という器の中の不思議の世界」
『紅梅振袖』
職人の一途さが眩しい。ここまでの一途さをどう思うかは人によるだろうが、私は、こうありたいと思った。
『鬼火』
途中からの急展開に、驚くなり反省するなり。
『ぼんち』
まるで自分の事を言われているようで、甚だ嫌な気持ちになった。こうあってはならないと思った。
カバーデザインは神田昇和。 -
北村薫氏、宮部みゆき氏の選んだ
昭和の傑作短編12作
どれも名作なのだろうけれど
最近の軽い文体に慣れてしまった身としては
かなり読みにくい -
奇妙な話が多い
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好き嫌いが結構分かれそうな短編集。当方の好みは『骨』『不動図』『家霊』かな。林芙美子は『放浪記』の甘さと打って変わった感じでちょっと見なおしました。川口松太郎・岡本かの子はそもそもほぼ未読の作家ということもあり、新鮮さ含めて楽しめました。
しかしほとんど今の時代に読まれていない作家のような気が、、、あれですな、作品が未来も生きていくということはやはり大変なことなんですなぁ。 -
かの子の作品があって嬉しかった。
印象に残ったもの林芙美子「骨」。
ふふっとなったのが十和田操「押入の中の鏡花先生」。近代に限ったことではないのだろうが、この時代の文壇世界の交流というか、文学をやる人の師弟関係ってくすぐったくていい。一途。
川口松太郎「紅梅振袖」と岡本かの子「家霊」は泣けた。弱ってるときに読んじゃ駄目なやつ。
呆然としたのは岩野泡鳴「ぼんち」、島崎藤村「ある女の生涯」。頑張って読み読み、読み終え、えっ、ええー…となった。 -
面白いものもあるけど、昔の小説は読みづらいなぁ