神も仏もありませぬ (ちくま文庫 さ 5-5)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 396
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480424938

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと今、しんどい思いをしているので、長編フィクションとか読む気分じゃなくて長年の積読本からふと手にとった本書、するする読めた。
    「いつ死んでもいい、でも今日でなくていい」こういう境地にいつか辿り着くことができるのだろうか。

  • 著者の田舎暮らし あーだこーだの日常が、なんでもないようで、その実しっかり生きてて、頼もしい。エッセイは読みやすくて、今の状況には丁度いい。

  • 「100万回いきた猫の」の作者のエッセイ集。

    北京で生まれ、戦後に日本に戻ってきたバックグラウンド、そして群馬の山奥で暮らす様子を語った一冊。

    基本は笑えるという意味でとっても面白い。

    でも、時たまズシーーーンとくる言葉に出会うことができます。

    家畜についての洞察、エジソンやピカソの情熱について、沈黙に耐えられない人についての描写。

    浮世離れしたような生活だけど、スコーンと本質を貫くような歯切れの良い言い回しがとても心地よいです。

  • 佐野洋子さんの人生を語るエッセイ「神も仏もありませぬ」2003.11刊行、2008.11文庫化です。「いつ死んでもいい、でも今日でなくていい。」名言だと思います(笑)<あとがきから>生きる意味・・・。私は、その日その日を生きていて、飯食って糞して眠るのだ。それなのに、春のきざしの蕗のトウをさがしに行き、感動して・・・。意味なく生きても人は幸せなのだ。今日死ななくてもいいなあ、と思うのだった。そして私は六十五歳になった。 ーーーじ~~~んと胸を打つ「語り」ですね!ーーー

  • 2014 1/5

  • 老いについて、本音で教えてくれるという感じがします。
    晩年のエッセイは、けっこう同じ内容が書いてあることもあり、編集者の人はスルーなのか…言えないのか…言っても直してくれなかったのか…。

  • 憧れる、田舎暮らし!
    64歳の人が、私と さして変わらないようなことを、さして変わらない言葉づかいで思うこともあるのだな〜、と新鮮だった。
    とはいえ、やはり、深い。
    なぁんて言っているうちに、あっという間に自分も還暦を迎えて「ペテンか?!」とか思うんだろうか・・。

  • この人独特の、自分が思ったことを変にねじまげることなくそのまま伝えられるところが
    うらやましい。
    年をとって気づいたこと・感じたことをテーマにしたエッセイ集だったけれど、
    いま20代前半の私でも色々考えさせられることが多かった。自分の生き方とかに対してね。
    10年経つごとに読み返して、自分の感じ方を比べてみたい。

    長嶋侑が出てきたのはちょっとびっくりだったかも。時間軸としてはこちらのエッセイに書かれた出来事の
    方が昔。だけど、『猛スピードでは母は』という高校時代に耽溺して読んだ小説とそのインパクトのある表紙絵がパッと浮かんで、そういえばこの人の絵だったなと、まるで眼からうろこが落ちたみたいに納得した。まるでタイムスリップしたみたいだった。ちょっと大げさだけどね。

    この人のほかのエッセイも読むぞ〜!

著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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