北欧の旅 (ちくま文庫 ち 8-4 カレル・チャペック旅行記コレクション)
- 筑摩書房 (2009年1月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480424983
感想・レビュー・書評
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カレル・チャペックが北欧3か国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)を、新妻オルガとともに巡る旅です。フィンランドが外れているのが残念です。でも、それぞれの国の風景の美しさには心を奪われたようで、たくさんの風景画や街中のイラストがとても可愛くて、その感動が生き生きと感じ取れますね。
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nyancomaruさん
『イギリスだより』も面白そうですね。さっそく読みたい本リストに入れましたnyancomaruさん
『イギリスだより』も面白そうですね。さっそく読みたい本リストに入れました2012/09/07 -
ご存知かと思いますが、チャペックはエッセイから童話、SF、哲学的小説と多岐に渡った執筆をされています。どれも素晴しいので、是非色々お読みくだ...ご存知かと思いますが、チャペックはエッセイから童話、SF、哲学的小説と多岐に渡った執筆をされています。どれも素晴しいので、是非色々お読みください。2012/09/10
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nyancomaruさん
はい。チャペックを読んだのは、痛くなった歯を抜く村の人の話だか随筆だかを大昔に読んで以来でした。nyancomaruさん
はい。チャペックを読んだのは、痛くなった歯を抜く村の人の話だか随筆だかを大昔に読んで以来でした。2012/09/11
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カレル・チャペック氏の北欧旅行の記録。個人的に好きなノルウェー(オスロ→ベルゲン→ノールカップ)への旅が中心なので即購入してしまいました。
20世紀前半の北欧の描写なのだけど、都市部以外はたぶん今も変わらない自然です。
大量に挿入されている線画が素晴らしい。コミカルでいてすごく細かい。
ただ文章は翻訳のせいか、時代のせいか、本人の癖なのか、詩と散文の間のような感じで少々読みにくい。 -
白夜の船旅は楽しいことばかりではないはずなのに
楽しそう -
デンマークからノルウェー最北の旅行記。旅ガイドというよりはエッセイだが、自然の描写の語彙力や、ノルウェーが世界の果てだと欧州人は言うがここが世界の出発点だ、などという言葉にはっとさせられる。そういうところは小説だなと感じる。グーグルイメージ検索を併用するととても楽しい。
著者は字書きとのことだが、イラストがかわいい。一筆ですっと描いていく風景、家、自然など非常に味がある。どの牛も草を食んでるのは思わず笑ってしまったが、こんなに少ない線でそれを表現できるのはただモノじゃないぞ、と本文の内容以外のところで食いついてしまった。 -
北欧の旅にも忍び寄るナチスの軍靴。
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80年くらいの前の北欧旅行記。船旅がメインのこの本、今は何となくオシャレで素敵なイメージしかない北欧の国々は、厳しい自然の中で様々な歴史を経てきたのだ、という当たり前のことに気づかせてくれる。とりわけ海からむき出しの岩、時には荒れる広い広い海、とりまくたくさんの木々や森。自然について執拗なほどしつこく、ありったけの比喩で書かれているのでちょっと読みづらいけど、イラストが添えられていてなんともかわいい。
旅であるがゆえの一過性物悲しさの切り取り方が響く。
「何でもない、申し上げるが、何でもないのだ。しかし美しい。描くというよりもむしろ愛撫したいような美しさ。」