- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480425225
感想・レビュー・書評
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対談相手が学生時代に愛読していたということで、手に取ってみる。いい文章で、解説は石牟礼道子さん。
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日本の地方を巡って、人や風景生活 昔語りを聞いて来た著者の鋭くでも優しい文章が魅力的。生まれ故郷の波の音色の移り変わりの描写が逸品。
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農漁村の素朴な人々の営みがある。ほっこりする。見ず知らずのよそ人である民俗学者も受け入れる寛大さ。その生活を掘り起こしている。
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某所読書会課題図書.何気ない日常の生活を巧みな文章で記述していることに感動した.100年後に例えば「私のふるさと」を参照すると明治・大正・昭和の時代に、子供たちがどのような遊びをしていたのかが分かる.天皇が、政治家が 等々の歴史的事実は記録に残りやすいが、庶民の生活がどのようだったかを記述した文書が少ない.そういう意味で本書は庶民の歴史書だと感じた.周防大島、私は"大島郡"を呼んでいたが、でも本土と同じような生活が繰り広げられていたことを知ることができた.
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読み終わるのがもったいないほど、ずっと読んでいたい。時空は違えど、日本の奥深さが伝わる。
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●2009年12月中旬頃読了
大好きな宮本常一の著作を集めた本。
有名な「土佐源氏」や「梶田富五郎翁」をはじめ、「対馬にて」「子供をさがす」「女の世間」「高野豆腐小屋」「子に生きる」「船の家」「すばらしい食べ方」「私のふるさと」「御一新のあとさき抄」「子供の世界「萩の花」が収録されている。
特に印象的だったのが「萩の花」。
宮本自身の子供が病気に侵された際の話が描かれていて、子を思う親の気持ち、旅ばかりの宮本とそれを理解している妻との関係が感じ取れる話。 -
言わずもがなの「日本残酷物語」の作者。
とは言え、そちらはまだ読んでないので※もよく知りません。
文体に関して言えば、柳田より柔らかくて読みやすいかと思います。全体として素朴な感じ。考察というよりは、例示かな。
読んで取り敢えず思ったのは、昔の人(江戸末期頃?)はわりと自由に土地を行き来できたのだということ。農民であっても、ふらりと陸続きで旅に出たり、山に入って行ったりと、世間を見ることが出来たのが意外でした。