大場電気鍍金工業所/やもり: つげ義春コレクション (ちくま文庫 つ 14-2 つげ義春コレクション)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425423

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  • ちくま文庫さんの【つげ義春コレクション 大場電気鍍金工業所/やもり(2008)】を読了。2022年”本”(漫画)146冊目。

  • 第2回 大場電気鍍金工業所/やもり(収録作はすべて自伝的。15歳から10年ほどの青春時代が題材。)
    (↓とはいえ以下4作は10から14歳くらいに見える少年期。)
    ・大場電気鍍金工業所 1973 二人で逃げたんだよ。二人で。だからお前はもう工場にこなくていいんだよ。
    ・少年 1981 へっへへへ。三秒、四秒、五秒。八秒、九秒。
    ・海へ 1987 横浜へ行き密航をしようと思った。
    ・やもり 1986 母ちゃん。ホックのオバさんが、オレのこと欲しいんだってさ。
    (↓以下6作は津部青年。駆け出し貸本漫画家。「別離」で実質的に絶筆。)
    ・下宿の頃 1973 俺は早いよははは、一分……ご……五分かなははは。
    ・義男の青春 1974 アッそこが急所。
    ・池袋百点会 1984 福ちゃん泣くな。
    ・隣りの女 1984 私って行儀の悪い女ね。
    ・別離 1987 一回きりならゆるせると思ったが四、五回ではもうダメだと思った。
    (解題・高野慎三 解説・悲惨な町の安全運転 赤瀬川原平……悲惨な筋でも、悲惨さと関係なく路傍の花や虫を気持ちよく描く。)

  • 工場勤務の少年時代から漫画家に至る成年時代までの自伝風漫画短編集。
    貧乏と性が根本にあるように感じられる。末尾にある「別離」に漂う絶望感・焦燥感は読むものを憂鬱にさせる傑作。

  • 2013/1/22購入
    2013/2/25読了

  • 裏表紙より。

    「大場電気鍍金工業所」から「別離」まで、自伝的色彩が強く投影された作品9編を収録。少年時代から青年時代までの貧乏と悲惨を、著者独特のユーモアを交えて描く。

    【収録作品】大場電気鍍金工業所/少年/海へ/やもり/下宿の頃/義男の青春/池袋百点会/隣りの女/別離
    解説 赤瀬川源平
    解題 高野慎三

  • M まんが

  • 動物に酷いことするのは事情があってもやっぱ好きになれない

  • 70年代から80年代に書かれた自伝的連作集。
    「苦節十年記/旅籠の思い出」 に収められたエッセイにも描かれていた少年時代の鍍金工場でのエピソードや、密航未遂事件、自殺未遂などが淡々としたタッチで描かれる。もちろん作品化するにあたっての脚色はあるのかもしれないが、基本的には淡々と事実を連ねているような描き方なのでよりいっそう真に迫った凄みがある。
    当時すでにつげ義春は伝説的なカルト作家で、僕もいっちょ前に「ねじ式」とか読んでいたのに、この頃のつげの作品はリアルタイムでまったく読んでいなかったというのにちょっと驚いた。当時漫画はニューウェイヴとかいってサブカルチャーの中でも最先端ったのだが、そんな文脈の中でつげに当時の作品が評価されていたのを見たことがないような気がする。

  • なかなかハードな少年時代。

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著者プロフィール

つげ 義春(つげ・よしはる):1937年生まれ。漫画家。

「2024年 『つげ義春が語る 旅と隠遁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

つげ義春の作品

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