自分の仕事をつくる (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 2172
レビュー : 229
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425577

作品紹介・あらすじ

仕事とはなにか。「いい仕事」はどこから生まれるのか。仕事を「自分の仕事」にするためにはなにが必要か。八木保を、柳宗理を、ヨーガン・レールを、パタゴニア社を、ルヴァンを、象設計集団を、さまざまな「いい仕事」の現場を訪ねた貴重な記録。働き方が多様になってきた時代、迷ったら立ち戻りたい働き方のバイブル。文庫化にあたり10年後のインタビューを2本追加。

感想・レビュー・書評

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  • 仕事をすることで豊かになることはたくさんあると思いますが、実際には身を削っている、そんな仕事を押し付けられている方が多いのかもしれません。人間は意味を食べる生き物という表現がありましたが、確かにそのとおりだと思います。そういうことを意識するとお金の使い方も変わってくるかもしれませんね。

  • Amazonの評価ぎやたらと良かったので何かと思ったがとてもしょうもなかった。まず、こういう本にありがちだが取材対象が圧倒的に狭すぎる。この本に出てくる人たちは街のパン屋さんや小さな会社のインテリアデザイナーばかりで、ビジネスの意味での経済活動は特にしていない。好きなことをやろうと言うのは簡単だが、それだけでは経済は回らない。行き過ぎた資本主義が悪のような書き方をしてるけれど、往々にしてそんなことは誰でも分かっている。誰もが無意識のままハマっていくのが資本主義だ。大学生かフリーターが感じるレベルの視野な感じがして浅かった。

  • 三回目を読み終わりました。
    働くことへのモチベーションというか、大切にしたいこととして、これからも多分折にふれて読むだろうなぁ。
    こういうものだ、という押し付けでなく、自分が仕事をどう捉えていくか、考えるきっかけをくれる本。

    理想論かもしれないけれど、
    自分がそこに「いる」仕事をしたいと思う。

    就職活動をしているので、また以前と違う思いで読んだ。
    仕事に貴賎はないとはよくいう話で、頭では理解しているけど、心の中でまだ納得できていないのが本音。

    自分が納得してできる仕事に就けることを願って。
    2013/4/1

  • タイトルから抱くイメージと違って、デザイン・ものづくりの業界に特化した働き方の話。著者自身も文庫版あとがきで言うように、そんなキレイな話ばっかりかなと思うけど、じっくり読んで味わいたい一冊。

  • もともとは10年ほど前に書かれたものですが、
    むしろ今のタイミングで触れることができたことに、感謝しています。

    描かれているのは、やりたいことを仕事にしている人々、と言う程の単純さではなく、
    社会とのつながりを求めての"仕事"の模索している人々、と言うと漠然としすぎでしょうか。

    - マーケットの売れ行きに応じてデザインしているわけでじゃない。
     それを使う人が実際に何を求めているかに、常に関心があります。

    - デザインしなければならないのは、モノそのものではなく、
      それを通じて得られる経験だ。

    同時期に読んだ『パーミッション・マーケティング』でも同じようなことが述べられていて、
    こちらも同じく10年前に書かれたものであることを考えると、これもまた先見性なのでしょう。

    - デザインという仕事の本質はモノを形作ることよりも、むしろ"提案する"ことの方にある。

    ここ数年でも、バリュープロポジションなどの言葉に代表されるような、
    本当の意味での「顧客中心」の考え方が広がってきています。

    ようやく時代が追い付いてきたのでしょうか、なんて。

    - 自己疎外の度合いが強いと、それは仕事というよりただの労働になってしまう。

    自身の「仕事」に誇りを持てないと、それはただの作業、労働にしかならないのでしょう。
    目的のない労働の積み重ねは、社会に"何を"残していくというのでしょうか。

    - 「自分」の切り売りになってしまうような仕事は、すごく辛いこと

    その"積み重ね"のままで是とするのも選択肢の一つですが、その中であっても、
    社会とのつながりを意識するのであれば、その時点でただの積み重ねではなくなるかと。

    - 人間が社会的な生き物である以上、その生涯における「仕事」の重要性は変わることがない

    ん、"自身"と"仕事"と"社会"との距離感を考えていく際の指針の一つとできそうな、そんな一冊。

  • そもそも「自分」とは、「仕事」とはからして定義上の物議をかもし出すのですが、その2つがくっつくと、これまたさらに考えることとなり、とても面白いです。

    組織の中にいて、多くの人が自分を疎外した働き方をしていて、結果そのout putを手にした人も疎外する社会が出来上がってしまう。ここはひとつ、訳のことをやって働いている人を参考にしてみましょうというのが本書。なんで、それができないかという理由や言い訳が読んでいてどんどんでてくるから刺激的です。

    ・暗黙知とよばれる情報を明文化すことは難しい。コンセプトの精緻化よりも共有知を育むべき。

    ・パタゴニアの社員の働き方。2ヶ月会社をはなれて非営利組織ではたらく。帰ってから当然フィードバックするのだけれど凄いですね。「会社は社員を雇っているが、その人の人生まで雇いあげているわけではない」とのこと。

    ・現在の日本は成熟期にはいり、完全に生産過剰。作るものが明確な時代はすぐれたリーダーシップと勤勉な労働者がいればよかったが、これからは違う。新しい人材と方法が必要。

    ・「世の中で一番難しいのは問題をつくることだ。」<-深く共感!

    ・人の力の引き出し方にほめ方、叱り方というものがあります。褒めるにせよ叱るにせよ、それは相手に一歩踏み込むことであり、自我の誇示として行われる場合は、褒めても叱っても相手の心を開かせることはできない。

    ・「この会社にいる人間が考えることなんてたかが知れている」という見下した感覚が、実は自分に向けられていることを自覚すべき。

    ・「1分間マネージャー」もいい本らしい。マネジメントと管理者は違う。

    ・人は能力を売るというより、「仕事を手に入れる」ために会社に通っているのでは?<--ぎくっ!
    いつでも、どこでも、だれとでも働くことの自由を自分の力で獲得することが大事。

    ・「好きなことだけやって食っていけるんですか?」の問いに対して「食っていける」環境がそろえば、果たして好きなことだけやっていくのだろうか?
    <--このつっこみ凄い。

    もちろん賛否両論あるし、意味不明の写真もいっぱいあるが、自分を考えてみるきっかけや刺激になる良い本ではないでしょうか。

  • タイトルは啓発本の類いを連想させるが、啓発本ではない。友人(その友人は真言宗の僧侶だ)が読んでいたときに、目次を覗いたら、象設計集団、柳宗理、IDEO、パタゴニア、ヨーガン・レールなどの文字が目に入ってきたので、それがわかった。本書は、モノをつくっている人や組織の「仕事の仕方」についてのルポルタージュ。加えて、個人と仕事と社会の関係性をめぐる著者の洞察と思いが、示唆に富んでいて味わい深い。僕は、社会利益と組織利益と個人利益(利益を幸福と言い換えてもいい)を少しでもイコールに近づけることが震災からの復興だと、この1年間はそればかりを考えてきた。本書のテーマと一致する。そして、その方法論として本書の視点だけでは十分でないことを、著者は「文庫版あとがき」で正直に述べている。オフィスのスタッフたちにも紹介したぐらいで、万人にお薦めできる誠実且つ読んでいて面白い、よい本だと思う。

  • 仕事とはなにか。「いい仕事」はどこから生まれるのか。仕事を「自分の仕事」にするためにはなにが必要か。仕事というものについて考えたときに読みたい本です。

    自分にとって「はたらく」とはどういうことかというのを改めて考えさせられた一冊です。あまたある仕事の中で
    「こんなもんでいいだろう」
    というものが世のなかにはあふれていて、そういったものの発信するメッセージ。それに囲まれて育つと悪影響が出る。という箇所には読んでいてドキッとさせられました。やはり、言葉にこそは出ないもののその『仕事』に込められたものは何らかの形で出てくるものなんですね。そう考えると、本当に恐ろしいものです。

    そして僕がこの本を読んでいて一番印象に残ったのは象設計集団という建築設計アトリエについての話でした。彼らは北海道帯広市にある学校をアトリエにしているそうですね。本によると1991年に東京・中野から移ってきたんだそうです。
    『過去の時代に人間が手がけてきた仕事をふり返る時、最も強く感じるのはそこに投入されている「時間」の厚みだ』
    という一文にはなんともいえず含蓄があって自分の心の中に深く残っています。

    今度サイトで彼らのことを調べてみたい。そう感じたものです。

  • ハッとさせられる一冊。自分がなにをしたいのか、毎年か半年かに一読することで、常に立ち位置を確認できそう。

  • 2005年の私のバイブルでした。肩の力の抜けた、でも読後にしゃんとしてしまう感じの素晴らしい本です。

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プロフィール

1964年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒。建築設計の分野を経て、つくること・書くこと・教えることなど、大きく3種類の仕事に携わる。デザインオフィス、リビングワールド代表。多摩美術大学、京都工芸繊維大学非常勤講師。働き方研究家としての著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社/ちくま文庫)、『自分をいかして生きる』(ちくま文庫)、『自分の仕事を考える3日間 Ⅰ』『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』(以上、弘文堂)、『かか
わり方のまなび方』(筑摩書房)など。

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