- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480425690
感想・レビュー・書評
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まるまる一冊堀辰雄ワールドを堪能できる傑作集。
「幼年時代」がとても良い。彼の複雑な生い立ちについて触れられているのだが、それも筆者の幼い頃の思い出の場所やお気に入りだったもの・風景についての愛にあふれた繊細な描写を際立たせるアクセントのようになっている。いろいろと家族や周りの人々は皆苦労をしているが、幼い筆者はそんな中でも愛されて育ったのだな、と感じる作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女性が静かに人生に流されていくのを、横で眺めている俯瞰的な描写が頭に浮かぶ。
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燃ゆる頬が特別良かった。
どの主人公も目の前の人や景色を見ているようで、いつも自分の中の心象ばかりを見ているな、と思った。
目の前の人物そのものよりも、自分の理想像に重なった部分だけをその人物として見ていたい、というものの見方に陥るのは愚かだなあと思って笑えるけれど、当人たちは恋をしてるんだろうなあと思うと切実に読めるところもあり楽しかった。
端的で乾いた文体が心地よく、湿っぽい内容もスルスル読めた。大胆な省略が気持ちが良かった。 -
薄暗く甘やか。
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大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
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2016年3月新着
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