ちくま日本文学040 正岡子規 (ちくま文庫)

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  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425706

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  • 正岡子規 (ちくま日本文学)
    (和書)2009年11月27日 16:03
    正岡 子規 筑摩書房 2009年10月7日


    岩波文庫に収録してある作品は大体読んでいたので、この本で他の代表作品と再読をしてみようと思いました。「死後」という作品は随分昔に柄谷行人が正岡子規のヒューモアとして書いていたのを読んだことがあった。読むのはこれで3回目だったけど面白い読み方だなって再度思った。他の作品も面白かったが、「歌よみに与うる書」は何回読んでも理解できない。

    なかなか面白い読み物で良かった。

  • 随筆はたるみ甚だしい。一部を読めば全体が察せられる。俳句・短歌は自身の論でいう域に達していない。何より評論が白眉であり、俳句を文学にしようとした功績は偉大である(これを商業化し、座の文芸に引き戻した虚子の罪は大きい)。

  • 授業で習った「いちはつの-」短歌に惹かれた。美しいと思った私は10代だった。

    喀血しても従軍記者となり病を深刻に受け止めてなかったと聞いたことがある。これを読めば一秒一秒死に近づいてる人の悲しみや諦め、その中での笑いも感じられるが病は冷酷と感じる。どんな絶望が氏の中にあったか。無情な命の限りを刻々と感じながらもう涙も出なかったろうと思う反面、傷み、苦しみには大声で叫ぶと描かれている。それが病。

    瑞々しい感性と才能が有りながらも病床六尺の中の人の物語。友人の漱石の小説の複雑さに比べると物語は身の回りにしかなく、その写実が悲しい。それが事実だったと思う。無念だったろうな。

    若い頃は読めなかったこられの文章が読める今の私の不思議。 とはいえ、歌よみに与うる書や俳句の解説はやっぱり難しかった。

    “芭蕉が蛙の上に活眼を開きたるは即ち自然の上に活眼を開きたるなり”の言葉に感動。

  • 正岡子規の作品と詩集がまとめられている文庫本。

    自らの病に関しての記述が多い。今の自分にまだこの良さは分からない。

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