- Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480425713
感想・レビュー・書評
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おもしろかったー。
いろんな見たことないものを、カタログのように商品紹介しながら売っているお店。
イラストもある。
言葉遊び的なユーモア。
口車
語り草
おかんむり
一筋縄
どさくさ
大風呂敷
などなど商品多数、ほかいろいろ
最後の赤瀬川原平さんのあとがきもよかった。
堪忍袋の緒が切れたことがあるので、次はおかんむりを載せよう。
どれも軽やかで、いい。
困った時のアイテムを探しているようだ。
落語のようだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日常にちょっぴり疲れた時。
小難しい解説本や分厚い小説の合間に、息抜きとして。
或いはイヤミスの気分転換に。
全125ページと手に取りやすく、可愛らしいイラストが並ぶ「ないもの、あります」をお薦めしたい。
クラフト・エヴィング商會は作家の吉田篤弘さんと、奥様である浩美さんのユニット。
吉田さんの小説ではブックデザインを担当されている。
そんなクラフト・エヴィング商會が読者の皆さんにお届けするのは、
〈転ばぬ先の杖〉や〈先輩風〉〈助け舟〉等の、よく耳にはするのに一度として現物を見たことがない、それら。
それらを私達の手元に届けるべく、目録として紹介される。
クスリと笑える売り文句にスパイスをきかせた可愛らしい文章はクセになりそうだ。
けれど遊び心の中に、人としての心構えもチラリと潜ませてある。
そこが大切なところなんじゃないかな。
好きなのは、〈左うちわ〉は一生ものではなく、購入者には平家物語の冒頭を暗唱してもらい、盛者必衰の法則を叩き込むというところ。
それから〈相槌〉における、「困ったトンカチと言えば、やはり…」のくだり。
〈一本槍〉の「しかし、うまく出来たことに、…」の一文も好き。
〈思う壺〉も面白い。
挙げだしたらキリがなく、どの目録もとても魅力的だ。
ちなみに私が購入を検討している商品は、爽やかに怒りアピール出来る〈おかんむり〉と、危険な品でもある〈どさくさ〉。
かな?
締めとして寄せられた赤瀬川原平さんの文章も、「とりあえず」についてとめどなく語られていて楽しい。
少し変わった1冊だけど、小説と同じように吉田さんの魅力が溢れている。
螺旋プロジェクト全作品読了を目指す中、吉田篤弘さんの小説を知り、大ファンになった。
月舟町シリーズや、鯨の眠る町をめぐる姉妹作品を読み、遂に今回、クラフト・エヴィング商會名義の文庫を手にしてしまった。
嬉しい!
楽しい!
もっともっと、吉田さんの文章が読みたい。 -
ユーモアの塊の本です。
『ないもの、あります』。
表題の通り。
無形のことばが有形の商品として目録(目次)に並んでいます。
商品説明も大変丁寧です。笑
目録より、一部をご紹介。
堪忍袋の緒/舌鼓/左うちわ/相槌/口車/
先輩風・・・
とりあえずビール(TORIAEZU BEER )、飲んでみたいです。笑 -
ちょっとした人生相談に答え、そんな悩みは解決できますよ、という寺の住職さんのような語り口が面白い。
言ってることは、妙に的を射ていて思わず騙されて買ってしまいそうだ。
霊感商法にひっかかって、ハンコとかツボとか買っちゃった知り合いの事を思い出した。
そういう自分も若かりし頃、謎のパワーを持つ[ヒランヤさん]をお守りのように持ち歩いていたっけ(^_^;)。
"他人のふんどし"は既に沢山持っているが、これからも増えそう。すこしづつ捨てていこう。
"思う壺"は、これまで幾つか入り込んだことがある。自分には使いこなせない。なので、いらない。
"口車"と"大風呂敷"も欲しくないかな。
"助け舟"は一隻持っていたいなぁ。イザという時に自分にも他人にも使えそうだから! -
京都の読書カフェ“月と六ペンス”行った時に
目の前の棚にあって、ふと手に取って1時間くらいでパラパラと読み切った本。
わたしが欲しいのは、
商品番号・第4番の「相槌」
商品番号・第12番「捕らぬ狸の皮ジャンパー」
商品番号・第13番「語り草」
商品番号・第15番「助け舟」
商品番号・第18番「金字塔」
渡る世間の鬼退治グッズも…ほしいな、笑笑
あと、なるほど…「冥土の土産」は、
made in 冥土ではなくて、冥土への土産 なのか。
別の本でmade in 冥土を作ってみた、っての読んだ記憶あるな。笑 -
世の中の「ありそうでないもの」のカタログ。
堪忍袋の緒、転ばぬ先の杖などなど・・・。
ちょっとブラックなセールスマンの語り口。
うっかりだまされて買ってしまいそうだ・・・。 -
とても楽しく読めました。いつも読みながら「フフッ」と笑ってしまいました。寝る前に本を読むことが多いのですが、この本なら、愉快な気分で眠りにつけます。
私は「おかんむり」が欲しいかな。 -
とても面白かったです。クラフト・エヴィング商會が売っている、ないもの、がクスリと笑えるものばかりでした。着眼点がすごい。本編は面白く、商品の絵の下にある商品説明はちょっと毒があってよかった。「どさくさ」が買いたいです。
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ないもの、あります。確かに目に見える物体ではないが、言葉としては存在する「ないもの」を上手く言葉であるように表現する。そんな発想なかったなぁ。