もっと、「半七」! (ちくま文庫 お 61-2 半七捕物帳傑作選 2)

著者 :
制作 : 北村薫  宮部みゆき 
  • 筑摩書房
3.81
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本棚登録 : 91
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425973

感想・レビュー・書評

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  • 北村薫 宮部みゆき 編
    岡本綺堂 「 半七捕物帳 傑作選 2 」

    二転三転するような推理小説というよりは、大衆演劇みたいな感じ。半七捕物帳が秀逸なのは、時代再現性にあると思う。

    事件の背景は 怪談、迷信、流行病、敵討、道楽、心中など 時代に即しており

    風俗や情景の描写は細かく、その時代の罪の軽重の基準や幕末の不穏な空気なども感じることができる

    註や解説も充実し、歴史小説初心者としては読みやすい。実際起きた事件もありそう。武江年表と付き合わせてみたい。

  • (2018-05-12L)(2018-06-02L)

  • 一見さんも常連さんも楽しめる、「半七捕物帳」の傑作選!後篇も名作ぞろいで、解説対談にもますます熱が入ります。宮部みゆきに、こんな悪者を書いてみたいと言わしめた罪人もついに登場。

  • 映像でおなじみの「半七捕物帳」、予想とかなり違う原作だった。むかし話として語ることで、近代と比較しながら江戸を知ることができる。読み物としては、ストレートな作りの方が楽しめるのだが。
    長谷川一夫主演の映画かと思いきや、ドラマだったと知り、これも意外。
    北村薫、宮部みゆきの解説対談付き。

  • 2009年6月10日初版、並、カバスレ、帯なし
    2014年1月2日松阪BF

  • 図書館にて。
    傑作選1と共に借りてきて正解。
    引き続き楽しめた。
    入院のお供②

  • 宮部さんの時代小説がおもしろいのはこういうことか…。

  • 江戸と、近代文明にやっと入ったばかりの明治中期を行ったり来たりする場面転換が絶妙です。又、時々語られるオカルト的な話の持つ世界観が独特でいい味出してますね。本作は傑作選ですが、シリーズを一から揃えたくなります。

  • 風俗考証の資料としての価値が認められているだけあって、江戸時代の情景描写がすごくいい。セリフや掛け合いも小気味いい。こういういい雰囲気の文章を読んでると、嬉しくなってくる。
    巻末の北村薫、宮部みゆきの解説もいいし、現代では知られていないだろう単語に解説が付いてるのもいいので、全集よりこのシリーズから読み始めるとよいのではなかろうか。

  • 半七は(というか岡本綺堂の作品の多くは)老人の回想談の体をとっているので、当時の世相風俗の解説を巧みに組み込んであり、これがストーリーの要にもなって面白さを深めている。読者は話術の巧みさに導かれて半七の時代を身近に感じながらミステリーに引き込まれていく。このへんが魅力なのかなと思った。

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著者プロフィール

(おかもと・きどう)1872~1939
東京生まれ。幼少時から父に漢詩を、叔父に英語を学ぶ。中学卒業後、新聞、雑誌の記者として働きながら戯曲の執筆を始め、1902年、岡鬼太郎と合作した『金鯱噂高浪(こがねのしゃちほこうわさのたかなみ)』が初の上演作品となる。1911年、二代目市川左團次のために書いた『修禅寺物語』が出世作となり、以降、『鳥辺山心中』、『番町皿屋敷』など左團次のために七十数篇の戯曲を執筆する。1917年、捕物帳の嚆矢となる「半七捕物帳」を発表、1937年まで68作を書き継ぐ人気シリーズとなる。怪談にも造詣が深く、連作集『三浦老人昔話』、『青蛙堂鬼談』などは、類型を脱した新時代の怪談として評価も高い。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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