嘘八百 明治大正昭和変態広告大全 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426871

感想・レビュー・書評

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  • 嘘・大袈裟・紛らわしいのオンパレード、明治大正昭和の面白広告を紹介した本です。
    文字が並んでるだけなのに何か妙にモダンなデザイン性があったりして(文字が右から左に書かれてるのがまたレトロ感あって良い)挿絵も味があったり「是非一度お試しなさい」とか微妙に命令口調だったり「本器を使用するは近代人の義務である!」とかかなり大きく出てたりで面白かった。
    私が一番気になったのは「病気予防器」夜は枕元に置き、外出時に持ち歩けばあらゆる病気を予防するだけではなく護身用具になる、家人がかわるがわる使用できて、長年使っても壊れない金属製の何か…それが病気予防器。なんだそれ。笑
    浅田飴とか仁丹とかライオンとか、歴史のある会社なんだなぁ。

  • 広告

  • 亡くなってからバタバタ著作を読んだ。もちろんコラムもよいが、こういう軽みのあるふざけた作品がいちばん楽しかった気がするなあ。

  • 明治から昭和10年頃までの広告を集めた本。
    いやあ笑わせてもらいました。
    ダイエット、ハゲ、性の悩みに関する商品というのは、今も昔も変わらないのですね。昔は清く美しかったなんていう人がいますが、広告を見るかぎりそうでもない・・・というよりむしろお下劣です。むしろ現代の方が清く正しいような気がします。逆に言えばだからこそ窮屈で住みにくい世の中なのかもしれないですね。

  • 広告が人を惹きつけるものであるのか、それとも害悪であるのかはその作者の個性から変わるものなのだろう。現在の駅吊り広告、看板をみていると、ほんとうにうんざりするのは私だけなのだろうか?
    明治、昭和の広告群を楽しく解説するこの本を読んでいて思うことは、広告は一つの文化であったということだ。トイレで一つ、二つのキャッチコピーを読むだけでも自然の笑みがこぼれる。誇大広告にすぎないのかもしれないが、そこには騙そうという気持ちよりも、楽しんでほしい、という思いの方が強いように感じる。トイレで少し読むのに一番ふさわしい本。

  • 天野祐吉さんの『嘘八百』を紹介。昔の広告を集めた本だが、人の基本的な欲求は変わらないことを再認識させてくれる本でした。また他の人の紹介本も小説や歴史など多様で刺激されました。

  • 広告は煽ってなんぼ。それは時代が変わっても変化しない。古い時代へのノスタルジーだけで評価するのは危険だ。

  • 文春文庫ビジュアル版の三冊を持っています
    ちくま版は文庫版からセレクトされています

  • 以前同文庫で4冊に渡り出版された「嘘八百」シリーズのセレクション、だそうです。
    前に出た4冊を持ってるのですが、入手可能かつ表紙画像あるのでこちらで。星は過去シリーズに対しての評価です。
    明治~昭和(戦中・戦後すぐぐらい)までの、雑誌・新聞の実際の広告から、「幾ら何でもそんな効果有り得ねえ!」と突っ込みどころ満載のものをセレクト。ホラもこのぐらいの飛距離で堂々と吹かれると、怒る気も起らずただ大爆笑して、ほんのりした気分になれます。
    それに比べて、一々「これはイメージです」「ご使用感には個人差があります」とテロップを出さなければいけない現在の広告事情、そして世情のなんと世知辛く、貧しいことか……

  • 朝日新聞の天野さんのCMコラム「CM天気図」を愛好している私としては見逃せなかった本。子供のころ、週刊マンガ雑誌にもこの本に出ているような怪しげな広告がたくさん載っていたっけ。時代のフィルターを通して見れば俗悪な広告の類に違いないけれど、掲載された当時にそれを読んでいる身には、恐らく最先端の表現が使われていて、ついつい引っかかってもおかしくないものだったのだろう。選りすぐられた『変態』ぶり、そして騙されるのが悪いぐらいの『嘘八百』ぶりが笑わせてくれる。

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著者プロフィール

天野祐吉(あまの・ゆうきち)
コラムニスト。1933年東京生まれ。1979年に「広告批評」を創刊。2009年同誌終刊後、「天野祐吉作業室」を設立。主な著書に『広告論講義』(岩波書店)、『広告五千年史』(新潮選書)、共著に『広告も変わったねぇ。』(インプレスジャパン)、『可士和式』(天野祐吉作業室)など。

「2012年 『クリエイターズ・トーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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