手業に学べ 技 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 42
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428240

作品紹介・あらすじ

代々、技を受け継ぎ、守ってきた職人たち。しかし伝統の技はいま、失われようとしている-。慈しむように彼らの言葉を刻みつけた、渾身の聞き書き。手仕事の思想を体現する職人たちの言葉がここにある。「技」は岡山の船大工、対馬の釣り針職人、福島の野鍛冶、宮崎の石工、岩手のシノダケ細工、鹿児島の箕作り師、東京の伝統的桧皮葺き職人など13の職人が、自らの仕事を語る。

感想・レビュー・書評

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  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18355

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB05669603

  • ほんの十数年前のことだけれど
    知人が家の「欄間」をあつらえるので
    見に来ませんか というお誘いを受け
    お邪魔したことがあった

    「いゃあ この仕事も もうなかなか
     注文が入りませんわ」
    「なにせ 道具が
     はい 鑿がもう ありません」
    「自分が使っている鑿は
     知り合いの鍛冶屋さんに作ってもらっていた
     のですが もうその方も…」
    と ぽつりぽつと
    いろんなお話をしてくださった

    読み進めながら
    その時の 情景が 蘇っていました

    あと 十数年 いや 数年で
    これらの仕事も消えていってしまうのだ
    と思いやると
    なんとも せつない気がします

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著者プロフィール

1947年秋田県角館町(現仙北市)生まれ。作家。東京理科大学理学部応用化学科卒業。アウトドア雑誌の編集に携わるかたわら執筆活動に入る。小説で芥川賞候補4回ノミネート。『木のいのち木のこころ』『失われた手仕事の思想』『手業に学べ』『大黒柱に刻まれた家族の百年』など、聞き書きによる著書を多く著す。2003年に絵本『なつのいけ』(絵・村上康成)で日本絵本賞大賞受賞。1950~60年頃の子どもたちの生活を描いた絵本『おじいちゃんの小さかったとき』(絵・松岡達英)がある。他に『正吉とやぎ』など。

「2022年 『少年時代 飛行機雲はるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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