- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480428851
作品紹介・あらすじ
名画を前にして多くの人が感じる「どうしてこれが名画なの?」という疑問や戸惑い。そんな素直な感覚を出発点に『モナ・リザ』からモネ、マネ、ゴッホ、ピカソ、ウォーホルまで「見方の要点」を簡潔に解説、名画の魅力を明快に解き明かす。名画鑑賞が楽しくなる一冊。
感想・レビュー・書評
-
名だたる美術館に赴くと息を呑んでしまう瞬間が訪れる。
ルーブル美術館に行った際に観た、ダヴィド「ナポレオン一世の戴冠式とジョセフィーヌの戴冠」は今でも鮮明に脳裏に焼き付いている。
これまで絵画の評価は結局のところ有名評論家の個人的価値観の発露に帰着せざるを得ないのでは?と思っていたものの、
本書を通じて技法・歴史的背景による名画たる所以を垣間見ることができた。
何百年という時間・国を超えて、一つのものを素晴らしいと共感できる芸術は、時に言葉以上の価値を持つと感じざるを得ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美術にド素人のわたしでも、楽しく読めました。
あとがきの「『簡単』ということについて」が、西岡さんの美術や友人に対する愛情や気持ちが伝わって来てすごくよかったです。 -
名画の名画たる所以を、わかりやすい言葉で解説。
-
確かに知るべきことを知っていたら簡単かもしれないが、それを知らないと簡単なのか難しいのかもわからないと思う。この本はその入り口としてとてもいい。
ヨーロッパに行く前に読んでおけば良かったと大後悔。 何が何だか分からぬまま通り過ぎてしまった名画たち、バックボーンもう少し勉強してから鑑賞すれば楽しめたのだろうと思います。
現代アートのわかりやすいメッセージより、よっぽど面白い。 -
筆者自身が「中学生にもわかる」レベルと言っている通り、とても分かりやすく、明快な西洋美術ガイド。何よりも面白くて読ませる。特に絵筆・タッチの違い・変遷の解説が詳しく、口絵のカラーの拡大図もありがたい。
ブログ
https://muranaga.hatenablog.com/entry/20190616/p1 -
新書文庫
-
★3.5かな。
「簡単すぎる」に囚われてはいけない、要するに「名画」解説。その意味で取り上げている画家・作家もある程度オーソドックスであり、幾つかの本をすでに読んだ当方からすると多少物足りなさを感じる。ただ名画解説の中にピカソ・モンドリアンなど現代美術も包含していて、その立ち位置の解釈については素直に感心。
でも結局当方はセザンヌを始点とする(?)現代美術にはそもそも?さえ覚えずただただ感心しないという事実に変わりなしですかな。想像力の欠如と言われてもそう思うんだから仕方ない、簡単に言えば「狙い過ぎ」であざとさを感じるんですよ、抽象画とかは特に。まぁあくまで愚人の戯言と流してくだされ。 -
教科書に出ているような世界的名画を前にして、感動することもあれば「なんで?」と思うこともある。
その感覚を覆す、名画が名画である理由を分かりやすく解説。
現代アートは訳が分からなくて正解。ピカソの作品が名画と言われる訳など、目から鱗。
できるだけたくさんの名画を見たくなった -
美術館に行くのは好きだけど
正直、絵画の事はよく分からない・・・
この本ほど、絵画を明晰に語ってくれる本はないでしょう。
美術館巡りに最適です。
名画を前にして「?」と思うことの大切さ
また、名画の「見方」を優しいながらもしっかりと
教えてくれます。
名画を楽しむには、ある程度の歴史の知識と
どこを見ればよいのか、という視点が必要ですが、
それもあまり考える事はない。とても簡単なことばかり。
ちょっとお勉強するだけで、
今まで分からなかった絵画鑑賞も
とても楽しいものに変わるはず。