貧乏人の逆襲! 増補版: タダで生きる方法 (ちくま文庫 ま 43-1)

著者 :
  • 筑摩書房
3.50
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本棚登録 : 147
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428905

作品紹介・あらすじ

大変だ大変だ!「3人デモ」から、2万人規模の「原発やめろデモ!!!!!」まで呼びかける「素人の乱」のアジテーター・松本哉の代表作がついに文庫化。最終章と年譜を増補。「家賃をタダに」「俺のチャリを返せ」デモ等の独自のデモや、「こたつ闘争」「路上鍋」等大学内や路上でできる作戦も満載。第1章では、安い衣食住の方法を伝授。金がなくても自由勝手に生きられる。

感想・レビュー・書評

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  • 正直、第一印象は良くなかった。タイトルも表紙もなんだか軽い印象を受けたし、くだらないハウツー本かと思っていた。しかし読んでみたらとんでもない本だった。腹を抱えて笑った。愉快すぎてしょうがなかった。愉快なだけではなく、ちゃんと生活の知恵も載っている。私はこの本を読んでヒッチハイクに興味を持ち、実際にトライして成功した。出会えてよかったと思える本です。

  • 法政大学在学中の「コタツ闘争」や「俺のチャリを返せデモ」など、ユニークな活動で知られる著者が、貧乏でも好き勝手にやってきたこれまでの歩みの記録です。

    めざしているものは湯浅誠と同じ方向を向いていると言えそうですが、著者のやり方は行儀の良い「反貧困」運動とは一線を画しており、一言で言うと、とにかくメチャメチャです。また坂口恭平の一連の活動や、高村友也の提唱する「Bライフ」などが、私たちの生活を根底から見なおすといった穏やかな反乱とすれば、こっちはとにかく桁違いの破天荒ぶりに、読んでいて笑いが抑えられません。

    著者のことを知ったのは脱原発運動のときでした。原発はいらないという主張について尋ねられたときの著者の答えがふるっていて、「なぜ原発をなくしたいか。とりあえず単純に言っちゃえば理由もへったくれもいらないぐらいだと思う。こんな危ないものがあること自体が間違っていると思うし、なんでこんなものをつくったんだろうっていうのがすげえあって、誰がどう考えてもこれいらないでしょう」というものだったのですが、これが言える人は間違いなく強いと確信したのを覚えています。もう少し考えてみると、不安を抱くことなく生活をしたいという市民の希望を、専門家の間でなされるテクニカルな議論へと引き渡さなければならないことが、いったいどのように正当化されるのか、という疑問に気付かされたということでしょうか。「素人の乱」というコンセプトにも、こうした疑問に通じるものを感じています。

  • マヌケすぎて最高だ~。貧乏人が世の中でのさばる方法。街中で鍋パしたり野宿したり意味わかんないデモしたり。こういう人たちがいるってゆうのは知っておいたほうがいい!!!!!ほんとに面白いから!

  • ごぞんじ「素人の乱」の松本哉の本ということで、これは面白くないわけがない!まあ波長が合わない人は徹底的に合わないだろうけど、私は笑いをおさえるのに苦労したほどツボでした。
    松本くんは肩に力が入ってないところとか、ヒガミっぽくないのがいいよね~。私もわりとマジメに反省しながら運動する方なので、こういうユルさには救われる。そうだよな、運動は楽しくないとね。ダサいデモ廃絶!行動はしないでコムズカシイことばかり書いてる人、「俺がモテないのは金がないせいだ!」とひがんだり、有名な学者をぶんなぐりたいとか言ってるやつも読んだ方がいいと思うよ。
    あと、本文と関係ないけど、文末の新刊広告案内に同姓同名の人による『女たちの荷風』という研究書が入ってたのもウケた。

  • 貧乏人が支配されず生活の知恵を身につけ、反乱を起こすための手引書。貧乏人のコミュニティーを作り利用する。無茶苦茶なドイツに学べ!雨宮処凛との対談もあるよ。
    長い感想文はブログに↓
    とにかくやたら元気が出る本!『貧乏人の逆襲!』http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-967.html

  • こちらもphaさんの本で紹介されていたもの。後半の乱のとことか斜め読みだけど、ほんとこの行動力には頭が下がる。こういう人なら貧乏も楽しく暮らせることだろう。結局人づきあいをいかにできるかが大事な気がする。こつこつ小金を貯めている私とは対極にある気もするけど、こういう破天荒な人が自分より3つ上でしかない、というのに驚く。

  • 何なんだ、この本は・・・。でも、街頭演説やデモ行進する際の手続きは、分かった。実用性は無いが…。

  •  貧乏活動家が語るタダで生きる方法。

     自由で自堕落な生き方が痛快な文体で書かれている。
     前半は個人的な貧乏処世術的な内容だが、だんだんとお金を稼がなければいけない現代社会に対する反発的な運動へとシフトしていく。学生運動やとんでもないデモの数々、市議会議員選挙の出馬など、読んでいて楽しくなってくる。
     
     やり方そのものが参考になるというより、固定観念を砕いてくれる一冊。

  • 超おもしろかった!
    フェイスブックで啓蒙するため、レビューの文章を練っているところ…

  • 貧乏人のためのとんでもない生活術が詰め込まれています。
    胡散臭さと説得力が混ぜこぜになっていて、これやってみたら面白そう、なんて。
    …本気でやったら捕まりそうなのも多いので、真似する時は要注意。
    松本さんみたいな居直り力は欲しくなった。
    (2012.10.03読了)

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著者プロフィール

一九七四年生。一九九四年法政大学入学後、一九九七年「法政の貧乏くささを守る会」結成。学食闘争やくさや闘争などを展開したのち「全日本貧乏学生総連合(全貧連)」を結成。二〇〇一年「貧乏人大反乱集団」結成。二〇〇五年高円寺にリサイクル店「素人の乱」をオープン。六本木ヒルズでの「クリスマス粉砕集会」、放置自転車撤去に反対する「俺のチャリを返せデモ」、中古家電売買規制に反対する「PSE法反対デモ」、土地所有に反対する「家賃をタダにしろデモ」、二〇〇七年杉並区議選立候補など、既成の運動概念にとらわれない自由で創造的な行動が注目を集めている。

主著:『貧乏人の逆襲!—タダで生きる方法』(筑摩書房、二〇〇八年)、『貧乏人大反乱』(アスペクト、二〇〇八年)、『素人の乱』(共編、河出書房新社、二〇〇八年)、『さよなら下流社会』(共著、ポプラ社、二〇〇八年)

「2010年 『グローバル化に対抗する運動ともうひとつの世界の可能性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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