きよのさんと歩く大江戸道中記: 日光・江戸・伊勢・京都・新潟…六百里 (ちくま文庫 か 60-1)

著者 :
  • 筑摩書房
4.40
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 29
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480429155

作品紹介・あらすじ

文化14年(1817)、鶴岡の裕福な商家の内儀・三井清野は、羽州鶴岡から日光、江戸、伊勢、京都、大阪、新潟そして鶴岡へと総距離2420キロ、総日程108日の大旅行を敢行している。江戸藩邸の見学、遊郭見物、関所抜け、買い物三昧…ゴージャスでスリリングな「大観光旅行」を残された日記をもとに追体験する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001174831

  • たいへん楽しく読ませてもらった。それは著者の努力の賜物だろう。羽州鶴岡から日光、江戸、伊勢、京都と旅した清野の日記を基に、当時の旅人の紀行文や、各所の名所図会など小さいながらも挿入して、実際に清野さん達と仮想江戸旅行ができた。これだけ他の史料を縦横に引いても、清野が記した言葉・単語の意味が不明なものもあり、下手に意訳や推測を加えない著者に好感を覚える。旅籠での逗留の場面で、イザベラ・バードの奥地紀行が頭に浮かんだが、清野は蚤・虱に悩まされることはなかったのだろうか?

  • 興味深い

  • 2012/4/5読了
    江戸時代のセレブの旅行記。山形から江戸、伊勢参りから奈良大阪京都を巡る東日本一周の旅を当時の女性がしていたことに驚き。
    修飾の無いrawな日記が江戸時代の旅の様子が伺えて面白い。

  • たどりそこねた芭蕉の足跡―八州廻り桑山十兵衛 (文春文庫)を読んだらこの本も手に取りたくなった。こちらはたしか豪商の奥様の贅沢な旅行記だったはず。
    お金持ちとは言えリスクはあったはず、果たして江戸時代の女性の旅はどのようなものであったのか。単行本刊行時に話題になったことを記憶しています。
    購入しました。
    冒頭、全行程図を見て仰天。いやいや、帯や背表紙の紹介を読んでいたにせよ、この行程は凄い。しかもほとんど歩きですぜ。
    きよのさんの気性や背景を手際良く紹介する金森さんの筆致も快く、楽しく読めそうです。最後には道中日記全文が収められているのですが、いや、これだけを示されても僕には全く価値を見出せないどころか意味さえ解りません(泣)。良き記録が良き紹介者に恵まれた一例でしょう。文庫本で読める幸せをかみしめています。
    読了
    勘違い。カゴとか馬とかけっこう使っているのね。それでも凄い。好奇心の塊。僕は体力以前に好奇心の力が負けている。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1946年、新潟県中蒲原郡横越村(現・新潟市)に生まれる。國學院大學文学部卒業。
著書に、『〝きよのさん〟と歩く大江戸道中記』(ちくま文庫、2012)、『伊勢詣と江戸の旅』(文春新書、2004)、『芭蕉「おくのほそ道」の旅』(角川書店、2004)、『江戸庶民の旅』(平凡社新書、2002)、『関所抜け 江戸の女たちの冒険』(晶文社、2001)、『芭蕉はどんな旅をしたのか』(晶文社、2000)、『江戸の女俳諧師「奥の細道」を行く』(晶文社、1998;角川ソフィア文庫,2008)、『お葉というモデルがいた』(晶文社、1996)、『女流誕生』(法政大学出版局、1994)、『瞽女んぼが死んだ』(角川書店、1990)、『旅の石工』(法政大学出版局、1988)、『石の旅』(クロスロード選書、1988)がある。

「2013年 『「曽良旅日記」を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金森敦子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×