モチーフで読む美術史 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480430762

感想・レビュー・書評

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  • ◆面白かった!絵画の中で象徴的に用いられる66モチーフの意味や用例を示した参考書。カラー図版もふんだんに挿し込まれた贅沢な1冊。西洋絵画だけでなく、東洋のものについても触れられている。さらなる参考文献が紹介されているのもうれしい。できれは、高価でも、文庫でなくもう少し大きめの冊子で読めたら申し分ないんだけど。◆「蝶」「魚」「種」「手紙」「書物」「ヴァニタス」「梯子」が興味深かった。特にオランダ絵画における「手紙」と絵の中の絵「海をゆく船」との関係には物語を感じてうっとり。これは、知らなきゃ損してしまうな。◆後書きを読むと、執筆時、著者がプライベートで大変キツイ想いをしていたことを知る。最後に置かれた、本書の内容を踏まえた俳句が胸を打つ。

  • モチーフに視点を据え、見開きで簡潔に説明した文章と東洋画と西洋画の比較も見開きで確認でき、良質な一冊だと感じました。
    が、あとがきにいたたまれなくなりました。ご冥福をお祈り致します。

  • 先日ギリシア神話を読んだので、それがどのような絵画として描かれているか、興味があったので読んだ。
    教養として、いままで知らなかったことを読めたので良かった。ただ、美術のなかでも、絵画はどうも楽しんで鑑賞できない苦手意識が。。。今度再チャレンジしたい。

    同じモチーフでも、東西の違いが面白かった。たとえば、『橋』は日本では格好の題材になるが、西洋ではあまり絵の題材になることはない。日本だと、写真でも橋はよくでてくる。18切符のポスターとか、個人的には好きだ。
    『ヴァニタス』の項は面白かった。日本で言えば、「諸行無常」「色即空是」といったところか。これは東西で同じ概念だな。

  • 絵画によく描かれる動物や食べ物などが何を表しているのかを解説するという、ありそうでなかった入門書。
    西洋の絵画がいかに象徴に満ちているかがわかり、絵画の見方が大きく変わる。

  • 豊富な図版と共にモチーフが個別に紹介されていくので通読もしやすい上に、辞書性も高いと思う。

  • 【特徴】
    ・西洋絵画に頻出のモチーフを解説
    ・動植物、食べ物など多岐に渡るモチーフを掲載
    ・東洋絵画についても記載あり
    ・フルカラー
    ・絵画に潜む本題を学ぶのに適した本です

  • 非常に勉強になる。絵画の見方だけではなく、特に西洋文化全般を知る上でも重要な知識満載。

    にしてもあとがきが泣ける。娘を持つ父としては胸が締め付けられる。

  • 再読。そもそもヤン・ファン・エイクの表紙に惹かれて買ったものだが、内容もおもしろい。西洋絵画の中にさりげなーく書かれている小物がじつは作者が示したかった重要なメッセージだったり、絵の中に登場している人物の性格や感情をひそかに表現していることが丁寧に説明されている。もともと新聞に連載されたものを編集し直したものなので、各テーマごとに見開きで完結していて、空いた時間にちょこちょこと読めるのも魅力的。やはり、西洋美術はキリスト教の知識があったほうが楽しめることが再確認できる。

  • 薔薇、葡萄など誰もが一度は目にしたことがあるモチーフについて説明がされている。同じモチーフでも東洋と西洋では善悪の捉え方が違ったり、神話によって意味が変わるものまで説明されていたので大変為になった。それまで何気なく眺めていた絵に描かれていた物たちへの意識が変わる。

  • 種を蒔く人の絵はキリストをあらわす意味があり、手紙を読んでいる絵は、手紙の中身を読んでいる人の背後に掛けられた絵で示している―等など、今まで何気なく見てきた絵にも様々な寓意や象徴が潜んでいることを簡潔に、興味深く記した良書。
    残念なのは文庫サイズのため、見にくい図版が幾つかあったこと。取り上げているモチーフ部分を拡大して載せる配慮があればなおよかったと思う。

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著者プロフィール

1963年名古屋市生まれ。美術史家、神戸大学大学院人文学研究科准教授。東京大学文学部卒業、同大学院修了。著書に、『カラヴァッジョ――聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞など授賞)、『カラヴァッジョ(西洋絵画の巨匠11)』『フェルメールの光とラ・トゥールの焔――「闇」の西洋絵画史』『モディリアーニ モンパルナスの伝説』(以上、小学館)、『食べる西洋美術史』『ウォーホルの芸術』(以上、光文社新書)、『カラヴァッジョへの旅』(角川選書)など多数。

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