- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480431196
感想・レビュー・書評
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本屋さんの話が大好物だ。
この本には小さな本屋さんがどんなことで悩んでいるのか全て(ではないか)バッチリ書いてある。
愚痴多めなのだが期待どおりの面白さ(なんて言ったら失礼かな?)。
自分のひいきにしている地元の小さな本屋さんのことを考えながら読み進めた。
あそこのご主人もこんなふうに悩んでいるのかもしれないなとか、私はこういう客ではないなとか、「本屋のおやじさん」視点で本屋さんの世界を見渡して、やっぱり町の本屋さんっていいなと心から思った。
大型書店も大好きだし、ネットで本を探す時もあるし、新刊で手に入らない本は古本屋を訪ねる。
でも、(私にとっては)基本はあくまでも自分の町の本屋さんだ。
今住んでるところの本屋さんは個人商店だけど、前に住んでいたところではチェーン店だった。
(個人商店がなくなってしまった…)
どちらにしても自分の町の本屋さんが一番大事だと思っている。
では、どうしたらそんな本屋さんといい関係でお付き合いしていけるのか?
どうやら答えは簡単で、そんなことで悩む必要はないらしい。
というのも、本が好きで本屋が好きなお客さんのことを「本屋のおやじさん」は見抜いてしまうようなのだ。
これはきっと早川義夫さんだけの特殊技能ではないはず。
私が住んでいる町の本屋さんも入店した客が真の本屋好きかを見抜いている。
私はそのご主人に認められるように自分の中の本屋愛をこれからも育てていけばいいのだ。きっと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ガケ書房山下さんの本で知った。
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不勉強で、町の本屋さんにどんなふうに本がやってくるのかは、全く考えたことがなかった。
ネットで本を注文したり、コンビニで受け取ったりが、当たり前になってきて、町の本屋さんは、ますます苦戦してるのだろうか。
育った町の小さな本屋さんには、絵本が並んでいて、買い物帰りに母にねだったり、もう少し、大きくなってからは、漫画を立ち読みしたり、お小遣いを握りしめて買いに行ったりもした。
ネットで本がいくらでも手に入る時代にはなったけど、これからも、小さな本屋さんがある所で暮らしたいから、「ちょっとぐらい時間がかかってもいいや、のんびり待とう」って気持ちで、近所の本屋さんで本を注文しても、いいのかな。 -
取次や出版社が、出版業界の弱体化を招いたのでは、と思わせる本。
稲泉連さんの本(僕の高校中退マニュアル)
に載っていたのか、この本を読んだ時の調べ物でひっかかったのか、
この本を読んでみたいと思っていました。
早川義夫さんといえば、うっすらとサルビアの花の人だ、という印象があったのですが
なんと音楽活動と音楽活動の間に20年以上の本屋の店主、というものすごい経歴の持ち主だったのです。
そんなことを聞くと、お客さんとの心温まるような話が詰まっているかと思われるかもしれませんが、
いちばんの内容は、出版業界の「おかしさ」です。
ややもすると愚痴とも取れてしまうくらい、取次が全然注文通りに本をくれない、
取次の傲慢な態度、出版社は広告を出しても本が小さな本屋に届くようには出版しない、、
というような内容が一番多いかなという感じ。
こういうことをしていた結果、結局amazon+大書店しか成り立たなくなりつつある
現状に繋がったのだろうな、と思います。
そういった本屋さんの愚痴はさておき、
そんな文章の合間にある、人生哲学みたいなところにグッときました。(引用に記します)
そんな風に感じてしまうのは、就職して生きる私が、
取次のような仕事をしているかもしれない、という自戒の念からなのでしょうか。-
2014/05/03
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晶文社から同じ"就職しないで生きるには"シリーズで出た「子どもの本屋、全力投球!」四日市のメリーゴーランド店主増田喜昭には、少し憧れていまし...晶文社から同じ"就職しないで生きるには"シリーズで出た「子どもの本屋、全力投球!」四日市のメリーゴーランド店主増田喜昭には、少し憧れていました。。。2014/05/07
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就職しないで生きるにはシリーズ、他の本について調べてもなかなか見つからなかったのですが、そのような本があったのですね。
興味深いです。
...就職しないで生きるにはシリーズ、他の本について調べてもなかなか見つからなかったのですが、そのような本があったのですね。
興味深いです。
今読める「就職しないで生きるには21」シリーズがどのくらい関連性があるのか、一冊読んでみたいと思っています。2014/05/07
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ふと、早川義夫さんのエッセイのことを思い出して未読だった本書を読む。
早川 義夫
1947年東京生まれ。
歌手(1967〜69年)、元書店主(1973〜95年)、再び歌手(1994年〜)
2018年5月、鎌倉歐林洞でのライブを最後に再び活動を休止。
2019年3月、公式サイトで妻・静代の逝去を報告。
2020年に出版した『女ともだち ―靜代に捧ぐ』で、妻の闘病生活が音楽活動再休止の理由だと記している。
こう書くとちょっと変わった経歴の、良い人のように聞こえるが、この夫婦はかなり変わっている…というかぶっ飛んでいる(^◇^;)
結ばれるべくして結ばれた二人であるのは疑いようもないけど。
どちらも他の人とでは夫婦に成り得なかった二人ではあるんだろうな。
はい。どんどん読みますw -
藤原マキさんの絵が目当てで。
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志磨遼平経由で知った
早川さんの本屋に行ってみたかったな -
ユートピアだと思ったところが全くユートピアではなかった。それでも生きていかざるを得ない。後ろ向きなのだけれど前向きになる。教訓的でないのだけれど教訓的な示唆に富んでいる。働くということは、人間の中で生きるということは楽なことではないのだ。それでも早川さんは人間が好きなのだろう。なんだかぼんやりと読み進めてしまった早川義夫の早川書店時代のエッセイ。
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こういうエッセー的なの、おつまみ感覚でつまみ食いするのたのしいーたのちー