ムーミンを読む

  • 筑摩書房 (2014年1月1日発売)
3.81
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784480431332

感想・レビュー・書評

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  • ムーミンの解説本。
    意外に深いムーミンシリーズ…
    解りやすく詳しく書かれているので、
    ムーミンシリーズを読む前でも読んだ後でも
    新たな発見があると思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      岩波のPR誌「図書」冨原眞弓さんの連載が、ヤンソンさんとの遣り取りのところになってるので合わせて読まれると良いかも、、、
      岩波のPR誌「図書」冨原眞弓さんの連載が、ヤンソンさんとの遣り取りのところになってるので合わせて読まれると良いかも、、、
      2019/04/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      岩波のPR誌「図書」冨原眞弓さんの連載が、ヤンソンさんとの遣り取りのところになってるので合わせて読まれると良いかも、、、
      岩波のPR誌「図書」冨原眞弓さんの連載が、ヤンソンさんとの遣り取りのところになってるので合わせて読まれると良いかも、、、
      2019/04/03
  • 長年ムーミンファンですが、ムーミン本が一冊にまとめてあって、読みやすくわかりやすかったです。

  • 祝文庫化!
    「ムーミン谷のひみつ」「ムーミン谷のひみつの言葉」「ムーミンのふたつの顔」どれも放置。早く読まなきゃ、、、しかし被ってないかな?

    筑摩書房のPR
    「ほんとうに知っている?
    ムーミンたちのこと
    ムーミンの第一人者が一巻ごとに丁寧に語る、ムーミン物語の魅力! 徐々に明らかになるムーミン一家の過去や仲間たち。ファン必読の入門書。」
    講談社のPR(単行本)
    「あなたの知らないムーミン谷がここにあります。
    物語はなぜフィンランドで生まれたのか。ムーミントロール成長の軌跡。パパの奔放さとママの孤独。自己完結型のミイ。ときには自由よりも義務を選ぶスナフキン。――ムーミン谷は奥深い!
    自由と孤独を愛した作家、トゥーヴェ・ヤンソン。彼女が戦時下から書き続けた「ムーミン」シリーズは、その発刊から50年以上経た現在も、子どもから大人まで世界中の人々に愛され続けている。児童文学とはいえ、実は大人にも熱烈な愛読者が多いのは、その作品の奥深さゆえでもある。子どもの頃にははっきりと気づかなかった怖さや哀しさに心をうたれながらも、作品全体を流れる愛情とユーモアに、やがて満ち足りたひとときを感じさせてくれるムーミンたちの物語。シリーズ全9作品を読み解き、読者を再びムーミン谷へと誘う書。」

  • ムーミンのお話全9巻のあらすじだけでなく、作品の読みどころ、キャラクターの分析もいっぱい、「ムーミン参考書」と言える本です。ムーミン谷をさらに深く知って、物語を読み直す楽しみが増えますね。

  • トーヴェ・ヤンソン研究の第一人者 冨原眞弓さんによる、小説ムーミンシリーズのガイド本のような作品。『小さなトロールと大きな洪水』から『ムーミン谷の十一月』までのムーミン小説全九作のポイントをピックアップして解説しています。

    作者ヤンソン自身の状況やフィンランド/スウェーデンの社会的背景を基にして考察したり、九つのエピソード同士のゆるやかなつながりを指摘して文脈を読解するなど、押しつけがましくない程度にムーミン物語の一つの受け取り方を提示してくれているので、とても読みやすいです。

    なかなかシリーズ全ての作品をまとめて取り上げている文章がない中で、この本はきっちり順番にそれぞれの物語を扱っています。そのため、かつて読んだエピソード一つ一つのイメージを思い出しながら楽しむことができました。
    ムーミンは、文脈を飛び越えてキャラクターだけが一人歩きして受け取られがちな作品(スナフキンやニョロニョロなど)だと思いますが、しっかりと原作小説に基づいてそれぞれのキャラクターに関する考察を示してくれているので、安心して読むことができます。

    九つの物語それぞれから印象的なエッセンスが抜き出されて、それが冨原さんの愛情溢れる文章で説明されているので、ムーミン物語を読んだことの無い人にも、シリーズのイメージを掴む入門編としておすすめできる本です。

  • キャラクターの可愛さだけでなく物語にも独特な魅力があるムーミンシリーズ。
    ムーミンの翻訳やムーミンに関する本を数多く出している冨原さんによる物語の背景になにが隠されているのかや、物語世界についての考察など、ムーミンシリーズの魅力に迫るムーミン好き必読の1冊です!
    (院生アルバイトスタッフ)

  • ムーミンの物語には、謎が多い。彼らはどこから来てどこへ行くのか。次々と起こる事件、冒険、旅、そして断片的に語られる過去…。本書は九つの物語をひとつの作品世界として読み解こうという試み。作者ヤンソンのエピソードもまじえながら、ムーミン谷の小さな出来事の連なりが大きな意味を醸成していくさまを明らかにしていく。なぜこんなにムーミンが面白いのか、知りたい人には必読の書。

    今年はトーヴェ・ヤンソン生誕100年。ムーミンファンとしてはムーミンを改めて振り返る1年になるかも。というわけで、ムーミンの物語を丁寧に読み解くこの本はスタートとしては最適でした。本やアニメ「楽しいムーミン一家」で何気なく読み、観ていたさまざまな場面に隠されたトーヴェ・ヤンソンの意図が見えてきて、ますます面白くなってきたのでした。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/764286

  • 冨原眞弓著『ムーミンを読む(ちくま文庫)』(筑摩書房)
    2014.1発行

    2017.10.16読了
     「説得力のある児童文学は、象徴や自己同一視や自己執着にあふれている」というのは作者ヤンソンの言葉だが、解説を読み進めていくうちに、ムーミン本は作者の人生の語らいなしには真に理解することはできないのではないかと思った。特に存在感を放つムーミンママは、作者自身の母親の投影というべき登場人物であり、母親の死と共にムーミン本が完結している点においても、作者の人生と切り離して論じ得ない複雑さを内包している。解説本を読んでムーミン本の奥深さを痛感した。どうもムーミンの谷は想像以上に峡谷に位置するようだ。

    URL:https://id.ndl.go.jp/bib/025102472

  • ムーミンの解説本です。ただ、割と粗筋も丁寧に解説してくれる一冊で、そのバランスが絶妙です。

    個人的には、アニメ版ムーミンをなんとなく楽しんだ層におすすめです。「子供向けアニメだし」とそこまで考えず楽しんだ人に、「あまりアニメでは押し出してないだけで、いろんな背景がある作品なんだよ」ということを優しく丁寧に教えてくれる。

    こと、平成アニメ版に関して言えば、アニメ化は原作にかなり忠実。それだけに、この本では紹介されていて、アニメ版では取り上げられていない話は興味深い。子供向けにするには難しいエピソード、といえばそうなんですが…ムーミンって背景をまともに考え出すと、そもそも論的に子供向けとは言いがたい。この本を読むと、アニメ製作者の意向など、いろんな意図を深読みしたくなる。

    「次にアニメが再放送されるのはいつかな?」そういう気にさせてくれる一冊です。

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著者プロフィール

冨原 眞弓(とみはら・まゆみ):1954年生まれ。ソルボンヌ大学大学院修了。聖心女子大学名誉教授。専門はフランス哲学だが、トーヴェ・ヤンソンの研究者としても日本の第一人者。ムーミンコミックス全14巻、トーベ・ヤンソン・コレクション全8巻、『彫刻家の娘』『島暮らしの記録』などのヤンソンの訳書のほか、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』『ムーミン谷のひみつ』『ムーミンのふたつの顔』『ムーミンを読む』など、ヤンソンおよびムーミン関係の著書多数。他の著書に『シモーヌ・ヴェイユ』『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』、訳書にシモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』『根をもつこと』『重力と恩寵』などがある。2025年没。

「2025年 『トーヴェ・ヤンソン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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