かかわり方のまなび方: ワークショップとファシリテーションの現場から (ちくま文庫 に 8-3)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432032

感想・レビュー・書評

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  • 人と人がかかわることについて素敵な言葉と出会えた。「相手を受け容れる,尊重する」「相手をどのような存在としてみるか」「発言を手がかりに場をつくる」「自分がいることの影響を見つめる」「掘り起こし」「いのちの動きに敏感になる」そして,どの方にも共通する"あり方"という言葉。

  • ファシリテーションとは、ファシリテーターそのものである。

    「教える」から「溢れ出す」へ。

    様々な人に聴き、体験してきたからこその言葉に説得力がある。
    自分なりの答えを探す旅に出なければ。と思わせてくれる。

  • かかわり方なんだけど、どんな仕事の人にも通じるものがある。
    やり方の前にあり方があるという再確認。
    最近、保育者も質とか技術の向上とか言われるけど、保育者自身のあり方がまず大事だよなと改めておもいました。
    どんな職業にも言えると思います。
    インタビューされている人も、業界のおもしろい人たち。
    初々しくあることの大切さも今の私にはぐっときた。

  • これ、地方に移住する前に、東京のとある片隅にあった小さくも温かな空気に包まれた喫茶店で読んだ本。

    当時のわたしは、コロナ真っ最中でもあり、あれわたしどうやって人と話してたっけ?
    わ、まずい関わり方分からん…

    そんなイレギュラーに、悶々と、そしてすみっこ暮らしでもくもくする毎日に一筋の燈が灯された感覚だった。

    内容忘れてしまったけれど、ひととの関わりのなかでファシリテーションの本来の意義とは?

    そんなテーマで、
    対面での気づき方みたいなことを著者の体験談から淡々と、実直に書かれていたかな?
    西村さんシリーズは
    自分をいかして生きるの著書で、ファンになった。
    自分の理念やあり方(外には見えない土の中のサツマイモ部分)ここをまず、明確に形にして、それを軸に、働き方や自己実現を考えていくのがよい的な、ピラミッド型の図に感動してしまった記憶がある。

    結論。

    きっと関わり方の学び方という正解はないし、関わりそのものが、もう既に学びなのでしょう。きっと。
    他者を写鏡に、自分自身を知っていく。
    他者との対話のなかで、どれだけ気づきを感じられるか。
    そこが、後に学びという肥やしになってくんだろうな。

    自分自身をありのままにジャッジではなく、良い面も恥ずかしいくらい嫌いなところも他者が感じるのと同じように、深く知ることができるひと、知りたいと思えるひとは、きっと人のことも本当の意味で、深く知りたいと願い、実際に他者からたくさんの気づきを自分の勇気に変えられる人なんだと思いました。

    偉そうなこと言えませんが、一生をかけて自分という人間の輪郭を、ひとから貰った学びのピースを繋げて私型のパズルを完成していけたらいいな。
    関わりがあるから、きっとわたしを掴めるのでしょう。

    恐れずに!新たな関わりを大事にしていきたいな。

    付き合う人の数だけ無数の学びがあり、いまはすべての出逢いに感謝したい。

    (書籍情報:https://www.amazon.co.jp/dp/4480432035?th=1&psc=1&linkCode=ll1&tag=honnoakari-22&linkId=848c07be73d10fbc45672ccfafd1ef3e&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

  • 著者のインタビューを通して、多くの方の人と関わるときのあり方や考え方に触れられる。
    そこから人と向き合うときの、もっと大きく言うならば、生きることの捉え方が立ち上がってくる。
    ファシリテーターを訪ねているところに関心があったが、それは一定のスタイルではなく、それぞれの関心や生き方が滲み出るようなものだと感じた。

  • ワークショップやファシリテーションの歴史や色々な人の捉え方を通して、実施する上での問いを持ち続けることができるような本だった。

  • 最初の西原由記子さんの対話が惹きつけられました。この方の著書も読んでみたいです。

  • ワークショップやファシリテーションの概念をどう捉えるか。その道の実践家や研究者に尋ねたインタビュー記事を収録。それぞれが何を意図して場を作り人に関わるか。そこには人間観や学習観,知識観が反映されているようだ。極めて構造化され制度化され,それがゆえに権威構造も持つ場とその場における権威を持つ者と持たざる者でおこなわれる営みと対極(あるいはいろいろなレベル)にある場で営むことに価値を見いだしていることは従来型のものに不足を感じているのだろう。ある種の相互依存性がある気もする。

  • ワークショップとかファシリテーションとか、自分の身近なところにあるのに、目に見える正解はなくて、いい、悪いの判断が難しい。
    この本もなんとなく読んだら全然響かなかったけど、ちゃんとワークショップを勉強したいと思って手に取りなおしたら、見方が変わった。現場の人の思い、多様な考え方に触れることでて、見えない答えがおぼろげながら輪郭が見えた。

  • ワークショップやコミュニケーション、場に携わっている人たちとの丁寧なインタビューを通して、場や人に関わるものの姿勢や矜持を学べる1冊です。ワークショップの系譜についてもまとめられてあり、読み応えのある内容です。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒。建築設計の分野を経て、つくること・書くこと・教えることなど、大きく3種類の仕事に携わる。デザインオフィス、リビングワールド代表。多摩美術大学、京都工芸繊維大学非常勤講師。働き方研究家としての著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社/ちくま文庫)、『自分をいかして生きる』(ちくま文庫)、『自分の仕事を考える3日間 Ⅰ』『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』(以上、弘文堂)、『かか
わり方のまなび方』(筑摩書房)など。

「2011年 『いま、地方で生きるということ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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