郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫)

  • 筑摩書房
3.65
  • (5)
  • (9)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 155
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432070

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 心の中に、何か美しい幻想を宿す短編集。手の中でほの明るい、子供の蛍石のような光。

  • 好みでした。子供の頃に読んだおとぎ話の雰囲気がしました。

    真ん中辺りに大人の女性が主人公の作品があり、これなんかは、まさか男性が書いてるとは思えないような、恐ろしく繊細。

    しかしどれも短いので全部膨らませて倍くらいのページ数で、もっと長い間浸っていたかった。

    「郵便局と蛇」「辛子の草原」が好き。
    タイトルはひねってる訳でもないのに、どれも見たことないような雰囲気があり、これもまた惹かれる。

    他の人には到達できそうもない、独自の世界に立っている人で、うらやましい。

  • 「誰も書いたことがないような話が書きたかった」とのことで、ふわっとした印象を受ける短編が多かったかな。

  • 2014-9-13

  • ・銀色のサーカス:あとがきにあるように、たしかに落語「動物園」と似てる。
    ・郵便局と蛇: 表題作。伝奇的。最後にザバーッと落ちる雨粒がよい。
    ・うすのろサイモン:好き。3回しか幸せを感じたことのなかったサイモン、幸せになったのかな。学者は……?
    ・若く美しい柳:ツンデレの柳の悲恋物語。
    ・ポリー・モーガン:美しい幽霊譚。幽霊は直接には出てこないけど、そこがいい。
    ・幼子は迷いけり:子どものため、子どものためといいながらいろいろ与えて、結局は自分が楽しんでしまう親。まるでその親にエネルギーを吸われるようにどんどんひ弱になっていく子ども。親子のひとつの形を示唆しているみたい。

    ファンタジーに寄ったものから「奇妙な味」とも言える作品まで。いろいろバラエティに富んでいるうえ、思ったよりとっつきやすかった。

  • 幻想的と言えなくもないが、それだけではない。
    奇妙という言葉も今一つあたらない。
    唯一無二の作風。
    それ以外に形容のしようがない。
    ただ、もう少し読んでみたいとは思わせる。

  • 幻想的、というか寓話的というか、おとぎ話のような話ばかり。情景が美しい。

  • イギリスの作家、コッパードの短編集。

    表題作「郵便局と蛇」
    はっきりしたオチのない、煙に巻かれるような、民話のような、不思議な内容。

  • 決して結末は語らない気味悪いまま終わる意地悪小説という印象。
    翻訳が、読者からほどよく突き放しているのは快感なのだけれど、どのお話でも心が躍ってきたあたりで生殺しにされる。
    「若く美しい柳」と「ポリー・モーガン」は、退廃的で美しく、好みの作品。女性の欠けていき戻らない何か、について作者は物語を書くのが得意なのかと思う。時間的拘束による喪失は、私たちにはどうしよもならないし必然で、けれども受け入れがたい。そんないやーな気分になるお話。
    「うすのろサイモン」は日本人には理解しにくいけど、学者の疾走感とサイモンののんきっぷりの対象が痛快で面白い。
    後半はぱーっと読み終えて、読後感は宜しいとはいえない。
    文章の美しさは浮世離れしていて読者にどこか油絵を浮かばせる。(私だけ?)

  • 上品な味わいの短編集。刺激の強い伝奇・幻想を求めて読み始めると少し物足りなさがあるが、抑えた筆致が魅力的。
    表題「郵便局と蛇」、及び冒頭「銀色のサーカス」、「ポリー・モーガン」が良い。「郵便局と蛇」は突然の蛇に思わず膝を打つ。

全16件中 1 - 10件を表示

A.E.コッパードの作品

郵便局と蛇: A・E・コッパード短篇集 (ちくま文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする