袴田事件 裁かれるのは我なり (ちくま文庫 や 26-5)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432179

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  • まずは驚いたこと・・・

    ・冤罪の仕組みがよく分かった(北の拉致と同じくらい怖いことである)。

    ・静岡はかつて冤罪事件のデパートだったこと。

    ・この事件が既に映画化され、岩手出身の夏井氏が脚本を手掛けていること(これが一番の驚き)。

    感想として、(冤罪)事件の背景は警察官や検察官の組織体質にあると思う。最近では前田検事による村木さんへの証拠ねつ造があるように、トップの決めたことに向かって結論を作り上げるという組織の問題である。

    スマップの草薙君が泥酔して逮捕された時も、その日の当番グループの(阿保な)トップが「逮捕」を決断し部下(目下のもの)が執行したのだろう。一度決めたことは絶対変わらない。

    あれは本来「泥酔者保護」という措置になるらしいのだが、当番トップが阿保な判断をすれば、たとえ間違いでもトップに従うのだろう。そうしないと組織が成り立たないだろうし自分の給料にも影響するのだろうから解らないでもない。

    しかし、死刑を決する際に組織の都合でやられてはたまらない。

    私は本来、警察の取り調べの可視化には反対だったが、今日からは「絶対可視化!」に舵をきることにする。

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著者プロフィール

1953年山形県生まれ。法政大学卒業後、フリーライターとして活躍。『ヤクザに学ぶ』シリーズなど著書多数。近著に『伝説のヤクザ18人』(イースト・プレス)、『爆弾と呼ばれた極道 ボンノ外伝 破天荒一代・天野洋志穂』『サムライ 六代目山口組直参 落合勇治の半生』(徳間書店)、『実録 赤坂「ニューラテンクオーター」物語』(双葉社)、『高倉健からアホーと呼ばれた男 付き人西村泰治(ヤッさん)が明かす――健さんとの40年』『最強武闘派と呼ばれた極道 元五代目山口組若頭補佐 中野会会長 中野太郎』『力道山を刺した男 村田勝志』(かや書房)がある。

「2023年 『東映任俠映画とその時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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