虫けら様 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.19
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本棚登録 : 84
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432926

感想・レビュー・書評

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  • 瓢箪虫/山の幸/稲虫/三尸の虫/貝殻天使/虫けら様(一)~(五)/くものはなし/土蜘蛛草紙/鼠の草子/一人娘/蚤のサーカス/雪迎え

    素晴らしかった!
    単に図鑑的ではない、生態に着想を得てきちんと漫画に仕立てるこの創作そのものが、大いに実験的である、という幸せな漫画だ。
    「わたしの名はハニカム」なんて、眼から鱗とめどない。

  • ガロ系の漫画。タイトル通り、ほぼ虫が主役の短編群。たまに虫以外もあるけど、キノコとか貝とか鼠とか。虫の生態に忠実な、虫だけの話も面白かったけど(シュールだけど可愛い)、人間と虫が関わる話のほうが個人的には面白かった。「蚤のサーカス」なんてちょっと泣いちゃう。

    ※収録作品
    瓢箪虫/山の幸/稲虫/三尸の虫/貝殻天使/虫けら様(一)~(五)/くものはなし/土蜘蛛草紙/鼠の草子/一人娘/蚤のサーカス/雪迎え

  • 草野マサムネさんが推薦してたので読んでみました。

  • これはスゴい!!!
    虫の生態を誇張するでも美化するでもなく、かつ無上の愛を感じる。さらに読む人に虫への愛を生む。
    ●「若葉の頃ー/私は土の中へ/眠りから覚めた時/私は大人になるのです/ーしかし/どうしてこんなことになってしまったの?/食べ物のことを考えました/口がありません/羽もありません/私はなにか間違えてしまったのでしょうか/ああ そうか/世界は終ってしまったのですね子供のことを考えました/そうすると/どこかに世界の続きがあるような/そんな気が ふとしました」
    ●「どうして彼らは自分たちが冬、旅立つことを知るのだろう/どうして長く複雑な道のりを案内もなしに飛んで行くことができるのだろう/それは誰にもわからない/やがてまた春がくる」

  • 絵が上手いし、オリジナリティの高い世界観。
    漫画という表現の凄さを、突き詰めて発揮する。作者の力量に脱帽。
    時間がかかって、採算が合わなくても、この様な漫画を描く人がいてくれることが嬉しい。

  • 「虫けら様・二」の、フユシャクガの話にときめいた。クモが好きだから「くものはなし」も良かった。十二単のクモなんて素敵……。

  • 私は虫全般、生理的に受け付けない。
    実物はもちろん、写真もだめだし、絵もだめだ。
    だから虫が主人公の虫ばかりの漫画なんてとんでもないはずなのだけど、何故か手に取ってしまった。
    タイトルと表紙のとぼけた感じに、魔が差したとしか言えない。
    しかし、読んで良かった、ありがとう魔。
    様々な虫の生を描いた短編集で、シビアさとセンチメンタルさのバランスがとてもいい。
    とぼけた雰囲気も最後まで安定していて、心地良かった。
    作者の他の作品も読んでみたい。

  • 「虫けら」という蔑称に「様」をつける。
    虫は小さくてなんだか気持ち悪くて、よく分からない生き物。だけどたんたんと生きている。命そのもののような生き物。
    「虫けら」だけど「虫けら様」なのだ。

  • 一度立ち読みして、買わなくてもいいかなと思ったが、二度目に見かけて、絵と物語が素敵すぎて購入した。カブトムシやクワガタのような王道を行く虫ではなく、寄生して人の目にはなかなか触れないような虫を扱っているのが尚良い。

  • 面白かった!
    水木しげるやつげ義春のようなタッチの細かく細かく描き込まれた背景も、「なんじゃそりゃ!」と思わされる想像力も魅力的で、最初の一話でグイグイと引き込まれました。
    なんかこの作者知ってる気がするな~と思って調べたら、昔この人の「くものすおやぶんとりものちょう」という絵本をこどものともで読んだことがありました。くものすおやぶんも、細かく描き込まれた絵が魅力的で、印象に残った作品です。
    寡作な作家さんのようですが、もっと読みたい!

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著者プロフィール

秋山あゆ子 1964年、東京に生まれる。1992年より、「月刊ガロ」(青林堂)に、主に虫を題材とした漫画を発表。絵本の作品に『くものすおやぶんとりものちょう』(こどものとも傑作集)、『お姫さまのアリの巣たんけん』(以上福音館書店刊)、漫画は、『虫けら様』『こんちゅう稼業』(青林工藝舎刊)などがある。東京都在住。

「2010年 『くものすおやぶん ほとけのさばき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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