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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480433718

作品紹介・あらすじ

泥酔せずともお酒を飲めば酔っ払う。お酒を介した様々な光景を女性の書き手11人が綴る連作エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 女性作家やエッセイストが綴る、お酒にまつわるアンソロジーエッセイ。

    泥酔懺悔、という名に恥じず、お酒での失敗を赤裸々に語る人もいれば、全く逆で下戸だという人や別にそこまでお酒が好きではないという人まで様々。
    お酒との付き合い方にもそれぞれスタイルがあり面白いです。

    個人的におもしろいなと思ったのは、西加奈子さんの書く『名女優』の中の一説。「酔い方は、初めて泥酔したときに決まる」という話。
    私は割とお酒に強いので泥酔したことはないのですが、小さい頃にウイスキーボンボンやちょっとお高めなラムレーズンアイスを少しだけもらって食べた時の、気分が高揚して楽しくなって、贅沢なあの感じを今も覚えていますし、実際今でもお酒を飲むとふわっと楽しくなる方です。
    もしかしたら本当にこの説、あり得るのかも??

  • ★3.5
    飲める人と下戸の人の話がどちらも楽しめるお話がたくさん!

    私はたまに飲んで、さらにたまのたまに記憶もなくします、、。

    気心の知れた友達と飲むお酒は最高です!

  • 断酒モチベ維持のためアルコール依存症関連の本を時々読むようにしているのだが、その一環として、このような“酒飲み本”も読む。反面教師としてw

    女性の物書きたちに、「泥酔懺悔」というお題でエッセイを競作させたオムニバスである。

    「看板に偽りあり」というか、『泥酔懺悔』なのに下戸の書き手が何人か入っているのが解せぬ。あと、全体に、このタイトルにしては内容がぬるい。

    作家やエッセイストが書いているので、さすがにエッセイとしては面白いものが多いけど……。
    中島たい子、瀧波ユカリ、平松洋子のものがよかった。

    とくに 瀧波ユカリのエッセイは、彼女をマンガ家としてしか認識していなかったので、「文章を書かせてもこんなに上手くて面白いのか!」と驚いた。

    全体としては玉石混交で、大道珠貴のエッセイは逆に驚くほどつまらなくて下手だと思った(エラソーですみません)。

    この手の“酒飲み本”で面白かったのは『酔って記憶をなくします』と、二ノ宮知子のコミック・エッセイ『平成よっぱらい研究所』だな。

    2冊とも、本書よりもよっぽど『泥酔懺悔』のタイトルにふさわしい、突き抜けた内容であった。



  • どうも、私です。
    ただいま絶賛禁酒10日中(そんくらいで自慢するなっ!)

    お酒で「やらかした!」と冷や汗まみれ(あるいはゲロまみれ)な出来事はここ数年一度や二度はありまして。人の泥酔エピソードはふふふと笑っていられるが、いざ自分の身になるともはやホラー映画より恐ろしい。できれば宇宙の闇に葬りたいけれど、そういう時に限って記憶力を発揮し、うんこのように記憶は脳内にへばりつく(汚っ!)

    この一冊は12名の女性著名人の、酒にまつわるエッセイが書かれています。酒豪と呼ばれる人も居れば、代々下戸な人もいる。酒で失敗した話や、酒に対する思いなど綴られていて、さまざまな視点が見れて。20代後半によく読んでいた角田光代さんの「損だけど」の一編を読み、「あ、私と同じだ!」と大変共感しました。「懺悔」と言えば大袈裟かもしれないが、やはり一つずつ小さい失敗がかさなると自己嫌悪にもつながる。

    さて禁酒した理由は何かやらかしたと言う訳でもなく、酒を嗜む程度にする事ができない私には今必要な措置だと、「限度を持って飲む」を学習するにはどうしたらいいんだろう。一度アルコールでも入れば限りなく飲み続けてしまう事が酒の失敗談につながる事かなと思いました。

    限りのある人生に酒に飲まれるではなく、好きな人と好きな酒を楽しく。うんこみたいな記憶を残すではなく、キラキラして宝石のような記憶を作っていけたらと思います。

  • 総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。

    なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。

    しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。

    三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大好きな作家のみなさんの文章が読めて幸せだ。
    これは酒好きのバイブルだな。酒場巡りしている女の子たちには是非読んで欲しいなあ。

  • 藤野かおりさんの章が好きだった。三浦しおんさんの章は何かほっこりした。
    大道珠貴という作家は知らなかったが、とても気持ち悪い文章を書く人だなと思った。

  • 女性作家による、お酒にまつわるエッセイ。下戸の方も酒豪の方もいるが、やはり、私はお酒飲みすぎて記憶無くす話に共感を覚えます。笑

    角田光代さんの、おそらくお酒を欲する理由はこうなんだろうという話がしっくりきた。
    私もお酒飲んで記憶無くしてクヨクヨ病になるが、だからといって良い具合のところで切り上げることはできない。

    三浦しをんさんの告別式の話はうむ、わかる独特のあの雰囲気!と思って、山崎ナオコーラさんの話はバーに通ってみたくなった。大道珠貴さんの飲み方は憧れる。でもたぶんわたしにはひとまわり年下の異業種の男の子と飲み友になるのは難しそう。

    ぐいぐいーっとやりたいねぇ。

  • 朝倉かすみ、中島たい子、瀧波ユカリ、平松洋子、室井滋、中野翠、西加奈子、山崎ナオコーラ、三浦しをん、大道珠貴、角田光代、藤野可織らの泥酔物語。藤野可織がよかった。

  • 「泥酔懺悔 12名の女性作家 ちくま文庫 2016年 古本110円」飲酒にまつわる12名の女性作家の短編エッセイ集。思ったよりも面白くなくて、途中から卒読。

  • 泥酔の失態を開き直るんじゃねぇ、と下戸の私は常々。んでも、人の泥酔を楽しむってのは面白い視点かもしんない。そんな余裕があればなぁ。
    総じて若い年代の著者のほうが面白かったかな。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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