猫の文学館 この世界の境界を越える猫 (II) (ちくま文庫)

  • 筑摩書房 (2017年6月6日発売)
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感想 : 8
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480434470

感想・レビュー・書評

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  • 美術展で購入。猫愛溢れる作品集。飼猫が行方不明になった後の顛末を記す内田百閒の『ノラや』はすぐ涙してしまうほどの狼狽ぶりが悲しみを通り越して滑稽さを醸し出し面白い。ほか柳田國男、宮澤賢治、編者の和田さんのエッセイも心に残った。

  • 今回は猫又の装丁。
    こんな猫なら会ってみたい!

    さて、1巻に続き秀悦な選出で贅沢に楽しめました。
    今回は失うことの悲しみと慈しみが、伝わってきます。
    あとがきの選者、地震のときをきっかけといたお話がありましたが、今回の能登地震でも、猫に纏わる話が現実としていろいろ入ってきて、大正・昭和の話も、とても身近に感じられたのでした。

  • 内田百閒のエッセイがなんともおもしろくて、声を出して笑ってしまった。宮沢賢治の山猫の話も、喋り方が不思議でよかった。読んだことのなかった有名作家の文章を初めて読めた。Ⅰも読んでみたい。

  • 佐藤春夫の「愛猫知美の死」を読みたくて借りました。和田博文 編「猫の文学館 Ⅱ」、2017.6発行。愛猫作家たちの猫に関する作品が沢山収録されています。お目当ての「愛猫知美の死」は、佐藤春夫の愛猫への限りない愛が、丁寧な観察と素晴らしい文章で表現されてます。猫アルアルです。人が死んでも泣かなかった著者がチビの死では多くの涙を。<春寒の わが膝に倚り 眠りしを>。あと、林芙美子(犬好き)への三島由紀夫(猫好き)の手紙や武田花の「谷中の猫」など。

  • 第一巻とは打って変わって、こちらは暗く透き通った落ち着きのある散文が収められているように思う。内田百閒や近松秋江のペットロスの悲しさに笑わせられ、しかし泣かせられる。筒井康隆や吉田知子の不気味さも見事。猫という素材が如何に多様に料理出来るか、読み比べてみて分かったように思われる。不気味な幻想を生み出す媒体として猫は犬や狸よりも一層身近な存在であるのだ。そしてトリを務める宮澤賢治もまた凄いし、それに続いて和田のエッセイも猫を扱った文章として優れていて、二冊を通して読んだ甲斐があったというもの。凄い選者だ……

  • またしても猫・ネコ・ねこ……
    近代の文章が多めかも

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/764848

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