三ノ池植物園標本室 上 眠る草原 (ちくま文庫)

  • 筑摩書房
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本棚登録 : 198
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480435668

作品紹介・あらすじ

植物の刺繍に長けた風里が越してきた古い一軒家。その庭の井戸には芸術家たちの悲恋の記憶が眠っていた――。『恩寵』完全版を改題、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 漂う雰囲気がいい、一冊。

    会社を辞めた主人公 風里。

    散歩道で出会った古い一軒家に惹かれ住むことに。

    序盤から漂う柔らかな雰囲気がいい。

    偶然か必然かのような場所や人との出逢い。
    会話からはもちろん、植物から漂う優しい雰囲気も読んでいて心が和らぐ。

    風里が自分の気持ちに向き合う姿、この家に住みたい、刺繍が好きというさまざまな気持ちをしっかりキャッチして大切にしていく姿は読んでいて清々しいしうらやましくもあったな。

    井戸、謎の少女、夢見、これがどう繋がってどんな展開が待ち受けているのか、下巻へ。

  • 詩集、植物、夢と夢の中の少女、女の血筋、いろいろな要素が詰まっています。挫折と立ち直りの物語ですが、主人公の住む家や職場となる植物園の雰囲気がいいです。こういう生活は自分にはできないですが、憧れはありますね。

  • 主人公が最初とても疲れていて、性格的にも流されやすい控えめ(そのくせ頑固で融通きかない)なのでしんどい部分がありますが、"刺繍" "古い木造家屋" "植物園" "標本" "夢見" "書道(文字)" と、好ましいモチーフが数珠繋ぎで、好きな人にはたまらない世界観。
    梨木香歩の『からくりからくさ』とか好きな人にオススメ。

    それにしても出てくる男たちのデリカシーのないことと言ったら……主人公が傷つくから止めれ。ほんとにもう!正しくてもそういうことは声高らかに言わないの!

    現在と過去の話が交互に出てくるので、下巻を読んだらまた織りあがる絵は変わって来るんだろうな。
    楽しみです。

    カバーイラスト / カシワイ
    カバーデザイン / 名久井 直子
    注記 / 本書は2008年12月に角川書店より刊行された『恩寵』を大幅に改稿の上、改題したものです。

  • 単行本も読んだけど、あっちが好みだな。

  • とてもいい感じだった「恩寵」を改稿してとのことだったので,楽しみに読み始めましたが,記憶力がさっぱりでどこが変わっているのかわからずじまい.でも全体に漂う静謐な緑の空気はそのままで,美しい刺繍も鮮やかなままでした.上巻はこの舞台を丁寧に作り上げているような感じ,ミステリーで言うところの伏線張りまくり状態.下巻が楽しみです.

  • 職場で疲弊しきって退職したフウリは、ふと見かけた古い一軒家に住むことになった。心身が癒えるまでアルバイトでもと思い、近所にある植物園の標本室でバイトを始める。
    研究室の教授や院生、出入りのカメラマンたちと触れあうなかで、趣味の刺繍や家の周囲の植物たちにも助けられ、少しずつ自分なりの生き方を見つけ始める。

  •  活版シリーズより好きです。

     読んでいて、濃い緑の匂いがしてきそう。

     

  • 夢の中にいるようなお話

  • なんか読んだことあるぞおと思っていたら
    「恩寵」の改題、大幅加筆修正だそうで。

    読んだことあると思えばなんか安心して読める(笑)
    思わぬ再読ですが、上巻ですでに心掴まれている私。

  • 「恩寵」改題。思ったことを口に出せないような風里はある家に出会い、そこに住むことを決意する。三ノ池植物園標本室のほのぼのした話なのかと思ったら、思わぬ方向に話がぎゅっと転換。過去から今につながる話となりました。かなしい話もたくさんあったけれど、生きていってつなげていくことが語られていました。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『銀塩写真探偵 一九八五年の光』がある。

「2020年 『紙屋ふじさき記念館 物語ペーパー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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