えーえんとくちから (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 859
感想 : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480435750

作品紹介・あらすじ

風のように光のようにやさしく強く二十六年の生涯を駆け抜けた夭折の歌人・笹井宏之。そのベスト歌集が没後10年を機に待望の文庫化! 解説 穂村弘

感想・レビュー・書評

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  • 笹井宏之さんの歌集は、第一歌集『ひとさらい』から、『てんとろり』『八月のフルート奏者』と順に読んできましたが、この『えーえんとくちから』はベスト歌集であり、この文庫版にはさらに未発表のエッセイ、俳句、詩なども新たに加えたものだそうです。
    笹井宏之さんの歌集を何か一冊だけ読んでみたいと思われる方には一番、お得感のある一冊だと思います。
    解説は穂村弘さんです。

    タイトルとなっている「えーえんとくちから」って一見「えーえんと、口から?」ってどういう意味だろう、えーえんと泣いているのかなと思ってしまいますが、この歌は、

    ○えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい

    と「永遠解く力」だったとわかります。呪文のようなこの言葉「永遠解く力」ってでも一体何でしょう?凡人の私にはよくわかりません。



    ベスト歌集なので、やっぱり印象深い歌が多く、載せきれませんが、今までのレビューに載せなかったものだけを中心に好きな歌を以下に載せます。


    ○きんいろのきりん あなたの平原で私がふれた唯一のもの

    ○ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落す

    ○ばらばらですきなものばかりありすぎてああいっそぜんぶのみこんでしまいたい

    ○さあここであなたは海になりなさい 鞄は持っていてあげるから

    ○コンビニのどこかで雨が降っている 音楽を消してもらえますか

    ○白い光だなんて、教わっていないし、でもさわっていたから、ごめんなさい

    ○風という名前をつけてあげました それから彼を見ないのですが

    ○風。そしてあなたがねむる数万の夜へわたしはシーツをかける

    ○生きてゆく 返しきれないたくさんの恩をかばんにつめて きちんと

    ○泣いてゐるものは青かり この星もきっとおほきな涙であらう

    ○にぎりしめる手の、ほそい手の、ああひとがすべて子どもであった日の手の

    ○終止符を打ちましょう そう、ゆっくりとゆめのすべてを消さないように

    ○世界って貝殻ですか 海ですか それとも遠い三叉路ですか

    ○それは世界中のデッキチェアがたたまれてしまうほどのあかるさでした

    • ベルガモットさん
      まことさん こんばんは

      同じ時期に笹井宏之さん作品を読んでいてなんだか嬉しくなりました
      ちゃんと順に読んでらっしゃるのですね
      私は...
      まことさん こんばんは

      同じ時期に笹井宏之さん作品を読んでいてなんだか嬉しくなりました
      ちゃんと順に読んでらっしゃるのですね
      私はまだこちらの本と『ひとさらい』のまだ2作のみですが
      次は『てんとろり』を読もうと思います
      2022/09/18
    • まことさん
      ベルガモットさん。こんばんは♪

      そうですね。
      笹井宏之さんは、いいですよね。
      なんか、安心して読めます。
      夭逝されたのが、惜しまれますね。...
      ベルガモットさん。こんばんは♪

      そうですね。
      笹井宏之さんは、いいですよね。
      なんか、安心して読めます。
      夭逝されたのが、惜しまれますね。
      同じ歌集を読んでも、好きな歌は、同じものあり、違うものもありですね。
      ベルガモットさんの、他の歌人のレビューも、いつも、楽しみにしています。
      2022/09/18
  • ‘えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力をください’

    ああこれ絶対好きなヤツ。
    好きすぎて泣くヤツだ、と思いながら読んだ。
    案の定うるる、ときてしまった。

    2009年、26歳で惜しまれつつ亡くなった歌人、笹井宏之さんのベスト歌集を没後10年を機に未発表原稿を加えて文庫化したもの。

    文庫版には黄色い紙が入っていて、そこには漫画『ダルちゃん』の作者はるな檸檬さんのエッセイが載っている。
    何と、『ダルちゃん』の重要なシーンに使われている本がこの作品集のハードカバー版だそうだ。

    ‘「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい’

    ‘拾ったら手紙のようで開いたらあなたのようでもう見れません’

    ‘このケーキ、ベルリンの壁入ってる?(うんスポンジに少し)にし?(うん)’

    ‘ひまわりの死んでいるのを抱きおこす 季節をひとつ弔うように’

    ‘五月某日、ト音記号のなりをしてあなたにほどかれにゆきました’

    ‘人類がティッシュの箱をおりたたむ そこには愛がありましたとさ’

    どこが好きなのか、と問われたら「とにかく優しくてほんのりあたたかく、茶目っ気と真剣さが程よい具合で混じり合ってるトコが好き」と答える。

    読んでいる間は笹井さんに恋い焦がれているといっても過言ではない。そこにいるひとのように。

    もう10年も前に亡くなったひとなのに。

    ‘別段、死んでからも遅くないことのひとつをあなたが為した’

    • やまさん
      5552さん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良...
      5552さん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良い一日にしたいと思います。
      やま
      2019/11/12
    • 5552さん
      やまさん。
      おはようございます。
      こちらも今日は快晴です。
      昨日はヒョウと大雨で大変でした。
      怖かったです。
      コメントといいね!あ...
      やまさん。
      おはようございます。
      こちらも今日は快晴です。
      昨日はヒョウと大雨で大変でした。
      怖かったです。
      コメントといいね!ありがとうございました。
      やまさんの今日が有意義な一日になりますように!
      2019/11/12
  • えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい

    頭の中が、ぐるぐるする。永遠を解く力?物理的詩的ロマンティックなパワーである。

    えーえんとくちから  …なんだか魔法のじゅもんのようでもある。
    えーえんとくちからえーえんとくちから
    …この言葉、いとおしい。私にもください。



    、、、好きな歌


    空と陸のつっかい棒を蹴飛ばしてあらゆるひとのこころをゆるす


    ふわふわを、つかんだことのかなしみの あれは
    おそらくしあわせでした


    こどもだとおもっていたら宿でした こんにちは、
    こどものような宿


    午前五時 すべてのマンホールのふたが吹き飛んで
    となりと入れ替わる


    シゲヨさん、むかしのことをはなすとき百合にならなくてもいいからね


    嫌われた理由が今も分からずに泣いている満月の
    彫刻師


    白い光だなんて、教わっていないし、でもさわって
    いたから、ごめんなさい


    昨晩、人を殺めた罪によりゆめのたぐいが連行された


    さようならが機能をしなくなりました あなたが
    雪であったばかりに


    風という名前をつけてあげました それから彼を
    見ないのですが


    花束をかかえるように猫を抱くいくさではないものの喩えに


    からだだとおもっていたらもっともっとはいっていっていきなり熱い


    終止符を打ちましょう そう、ゆっくりとゆめのすべてを消さないように



    。。。この歌集は、地球っこさんのご紹介で、知りました。地球っこさん、どうもありがとうございました! 。。。     りまの



    • 地球っこさん
      りまのさん、こんばんは。

      りまのさんらしい、可愛いレビューですね♪
      りまのさんがこの本を気に入ってくださって、とても嬉しいです(*^...
      りまのさん、こんばんは。

      りまのさんらしい、可愛いレビューですね♪
      りまのさんがこの本を気に入ってくださって、とても嬉しいです(*^^*)
      これからもりまのさんのレビュー、楽しみにしてます。ありがとうございました♡
      2021/02/09
    • りまのさん
      地球っこさん
      こちらこそ、ありがとうございます!大好きな本になりました。地球っこさんのおかげです♡ 感謝でいっぱいです!
      地球っこさん
      こちらこそ、ありがとうございます!大好きな本になりました。地球っこさんのおかげです♡ 感謝でいっぱいです!
      2021/02/09
  • ここ半月ほど枕元に置いては、少しずつ読む。
    その繰り返しで、その時々で胸に刺さる詩もその都度変わる。
    訴える力強さを感じる詩もあれば、儚く透明な詩もある。

    エッセイで、ことばにも、色や匂いがある。とあったが、そう考えると確かに連想してしまうかも…と思った。
    人が発することばだから、素敵だと感じる色や匂いになるようひとつひとつに心を込めたいとも思った。

    あとがきに穂村弘さんが解説してあるが、わかりやすくて良かった。より深みを増す。

    大好きな句をひとつ。

    世界って貝殻ですか 海ですか それとも遠い三叉路ですか

  • 行きつけの図書館に唯一置いてあった笹井宏之氏の本。

    初めて歌集というものを読んだ。
    圧倒的な余白を従えて並ぶ想いの詰め込まれたわずかな文字列。
    もちろん一句々々細かな解説なんてないので、そこから何を読み取るのか何を感じるかは限りなく読み手次第。

    とっても難しい読書時間で、これはどういう意味なのだろうとどんなに想像力を働かせてみてもわからないものもあったし、その道に明るい方々には感ぜられるであろう乙な表現、ポイントについても読み逃している部分が山ほどあるのだろう。

    ただ、どうにも心震える歌多数。

    長い闘病生活の中でしたためた歌達ということも、切なく奥行きを感じる背景なのだと思う。
    (引用はもう少し抑えたかったのですが、どうしても削り切れないものばかりでした。)

    ○この森で軍手を売って暮らしたい まちがえて図書館を建てたい

    ○ひまわりの死んでいるのを抱きおこす 季節をひとつ弔うように

    ○晩年のあなたに窓をとりつけて日が暮れるまで磨いていたい

    ○切れやすい糸でむすんでおきましょう いつかくるさようならのために

    ○つぼみより(きみがふたたびくるときは、七分咲きにはなっていたいな)

    ○清いものになりたいといういっしんでピアニカを吹き野菜を食べる

    ○さあここであなたは海になりなさい 鞄は持っていてあげるから

    ○ひろゆき、と平仮名めきて呼ぶときの祖母の瞳のいつくしき黒

    ○ひきがねをひけば小さな花束が飛びだすような明日をください

    ○(ひだりひだり 数えきれないひだりたちの君にもっとも近いひだりです)

    ○ゆっくりと私は道を踏みはづす金木犀のかをりの中で

    ○こころにも手や足がありねむるまえしずかに屈伸運動をする

    ○「とてつもないけしごむかすの洪水が来るぞ 愛が消されたらしい」

    ○あのひとは自転車を漕ぐひとでした 右手にお箸持つ人でした

    • まことさん
      fukayanegiさん。こんにちは♪

      私も、一昨日、この作品をレビューしたばかりて、タイムラインを見ていて、このタイトルが出てきた時は「...
      fukayanegiさん。こんにちは♪

      私も、一昨日、この作品をレビューしたばかりて、タイムラインを見ていて、このタイトルが出てきた時は「!」となりました。
      笹井宏之さん、素敵ですよね。
      私はこの文庫は、だいぶ前から、買って時々眺めていたのですが、一昨日、ようやく、レビューに至りました。

      ○ゆっくりと私は道をふみはづす金木犀のかをりの中で

      これ、凄く好きです。
      他の歌も、好きな歌がたくさん載っていました。

      さて、話はかわりますが、こないだの、「阿津川辰海 読書日記」はいかがでしたでしょうか。
      楽しんでくださっていらっしゃるといいのですが。
      ちょっと心配しています。
      2022/09/19
    • fukayanegiさん
      まことさん

      こんにちは。
      コメントありがとうございます!

      笹井宏之さんは、以前まことさんがレビューされていたのを記憶していて、...
      まことさん

      こんにちは。
      コメントありがとうございます!

      笹井宏之さんは、以前まことさんがレビューされていたのを記憶していて、初めて歌集を読むならこの人のかなと思っていて、満を持してで読んでいたのですが、まさかレビューのタイミングが重なるとは思わず、びっくりです。

      金木犀の歌、他の歌にはあまりない不穏さというか色気があって、でも笹井さんらしい柔らかさも同時にあるところが好きです。
      感じ方は異なるとは思いますが、他の方と好きな歌が重なるとなんか安心しますね。

      「阿津川辰海 読書日記」、ほんと最高です!!
      もったいなさすぎて、ちょっとずつしか読めていないのですが、片っ端からポチポチしたくなってしまって困っていますw
      レビューはまだ先になってしまっていまうと思いますが、間違いなく買って良かった1冊ですので、ご安心ください。
      いつも素敵なレビューをありがとうございます。
      (※『金曜日の砂糖ちゃん』もまことさんのレビューから辿り付けた一冊です。この場を借りて感謝です。何かいろいろ詰め込んですみません。)
      2022/09/19
    • まことさん
      fukayanegiさん♪

      お返事ありがとうございます。
      とっても安心しました。
      よかったです(*^^*)。
      私、酒井駒子さんは、好きにな...
      fukayanegiさん♪

      お返事ありがとうございます。
      とっても安心しました。
      よかったです(*^^*)。
      私、酒井駒子さんは、好きになりすぎて、ポストカードブックを買ってしまいました♪
      2022/09/19
  • 温かみがありますね
    ほっとする部分がいいです
    音読するとその
    ほっとした部分がよくわかる
    自分の声が 自分が思うよりも
    優しい響きを持つんです
    すごいな
    ぜひ 一句 声に出してみてください

    • りまのさん
      musamikaさん
      今日、この本を、本屋さんに注文しました。届くのが楽しみです♪ りまの
      musamikaさん
      今日、この本を、本屋さんに注文しました。届くのが楽しみです♪ りまの
      2021/01/30
  • わたしとあなたとみんなのいろんなものへの自然な同化
    かなしい、さびしい、さよなら、と堂々と詠まれていても違和感を感じないような文体や世界観
    とんでもなく広くて深い感情、力を感じれました

  • 笹井宏之賞の募集があります。2021年9月末締め切り。
    未発表50首ですって。
    月に数首がやっとなのでハードル高し。
    毎年400~500名の応募があるようです。
    大御所の偉い先生なのかなあと思ったら、若くして急逝され惜しまれて賞が誕生したようですね。
    http://www.kankanbou.com/sasaiaward/
    https://www.nishinippon.co.jp/item/n/481478/

    ブグ友の皆さんの本棚に並んでいたので取り寄せてみました。
    好きな歌を選んだらやっぱり付箋だらけ。
    闘病生活だったからか、身体感覚に対する視点の鋭さを感じました。
    効果的に一文字あけるのも真似したい。
    生活用品への愛着を示す歌も素晴らしいと思った。
    難しい言葉を使っていないのにこの豊かな表現力。
    短歌だけでなく、俳句や詩もありました。
    読み返す毎に新しい発見があります。

    手のひらのはんぶんほどを貝にしてあなたの胸へあてる。潮騒

    晩年のあなたに窓をとりつけて日が暮れるまで磨いていたい

    わたがしであったことなど知る由もなく海岸に流れ着く棒

    影だって踏まれたからには痛かろう しかし黙っている影として

    手袋のなかが悲しき思ひ出に満たされてゐて装着できぬ

    スプーンに関心のある親指とない小指とのしずかな会話

    こころにも手や足がありねむるまえしずかに屈伸運動をする

    あの人は階段でした のぼうろうとしても沈んでしまうばかりの

    あるときはまぶたのようにひっそりと私をとじてくれましたよね

    大切に仕舞っておいた便箋に文字が生まれてゆくのをみてた

    • 111108さん
      ベルガモットさん

      丁寧なお返事ありがとうございます♪
      賞金や歌集出版があるとは言え50〜300首って相当ですよね。いくら溢れる思いがあった...
      ベルガモットさん

      丁寧なお返事ありがとうございます♪
      賞金や歌集出版があるとは言え50〜300首って相当ですよね。いくら溢れる思いがあったとしても身を削らないと作れないような気がします。

      私は10年位前に誘っていただいて俳句の添削だけをしてもらってたのですが(地域の句会みたいなものに)ひと月5句出すのが段々と重荷になってやめてしまったという苦い思い出があります。いつも同じ毎日を過ごしてるだけだから題材が無いとか、俳句考えてると日々の生活の段取りや読書する時間が取れないとか17字でまとめられないとか‥いろいろ勝手にプレッシャー感じてしまって。

      だからベルガモットさんみたいに楽しみながら挑戦している方がいるのは嬉しいです!
      2021/09/05
    • ベルガモットさん
      111108さん

      こちらこそ、お返事とても嬉しいです♬ありがとうございます。
      句会に参加なさって、俳句添削の経験をお持ちなのですね!...
      111108さん

      こちらこそ、お返事とても嬉しいです♬ありがとうございます。
      句会に参加なさって、俳句添削の経験をお持ちなのですね!
      17文字のハードルの高さ、季語を入れるなど難易度が上がる気がします。
      生活の段取りや読書時間の確保を優先にされるのは丁寧に毎日過ごされておられるのが伝わります。

      私の場合、先生がほめ上手なのかもしれません。
      「何が言いたいのかちょっとわかりません」と言われることもありますが、、、
      こうしたらもっと良くなる例を示されると「おおっ!」と思うことが多く新たな発見があります。短歌教室のメンバーはお上品な方々で、皆の素敵な作品に触れるのも有意義な時間だったりします。次は延期になってしまいましたが、作りためておこうと思ってます。

      また111108さんの本棚にもお邪魔したいと思いまーす。
      2021/09/06
    • 111108さん
      ありがとうございました(^ν^)
      ありがとうございました(^ν^)
      2021/09/06
  • 詩って味わい方が難しい。
    私は苦手かも。
    短歌会で将来有望歌人として高い評価を得ていたものの
    若くして他界されたそうだ。
    10代のころから身体表現性障害を患っていた彼の歌。

    短歌って評価は難しい。
    たまに心に刺さったり、心がほっこりしたり、尖ったり、やわらいだり。
    これいいな~と心から思えるものも。
    同感できないものも、何を書いてるんだか?というものも。
    でも、そんなことはどうでもいいことだ。
    心の内を素直に表現して逝ったんだね。
    彼の感じたままが10年たっても誰かの心を波立たせることができる。
    それはすごい力だと思います。

  • ああ、もうだめだ…

    一気に読むのが勿体なくて、
    少しずつ読むことにする。
    (まだ最初の2章しか読んでない)

    今日は寝る前にドラマを観ようと思ってたけど、
    やめて余韻を噛みしめながら寝ることにする。

    これは笹井宏之さんという、ぼくと同世代で、10年前に26才の若さで早世した歌人の、ベスト歌集。
    ある方のブクログのレビューで知って、これは読むしかない、ということで今日届いた。
    詩が好きなつもりでいるけど、難しい言葉や理性を感じるとつい敬遠してしまって、好きな詩人は少ししかいない。だから、こういうときほどブクログのありがたさを感じることもない。



    葉桜を愛でゆく母がほんのりと少女を生きるひとときがある

    ゆっくりと上がっていってかまいません くれない色をして待っています

    からっぽのうつわ みちているうつわ それから、その途中のうつわ

    できるだけふるいまぶたをあけてみる そこには海があるはずなんだ

    一様に屈折をする声、言葉、ひかり わたしはゆめをみるみず

    「スライスチーズ、スライスチーズになる前の話をぼくにきかせておくれ」

    鞄からこぼれては咲いてゆくものに枯れないおまじないを今日も



    優しくて透明で、どこか不思議な、なんとなくピアノの右の端の方にあるとても高い音の鍵盤が鳴る感じに似ている、と思ったら、あとがきにピアノを弾いておられたと書いてあった。
    頭でもなく、胸でもなく、全身の手足にまで響いてくるような感動があった。じっくり全部読み終えたときには、もうおいそれとは感想が書けなくなりそうだと思い、いま書きました。

    • りまのさん
      clloudthickさん
      繊細な、心打たれる、レビューです。この本、これから読むのですが、このようなレビューをみたからには、ゆっくりと、時...
      clloudthickさん
      繊細な、心打たれる、レビューです。この本、これから読むのですが、このようなレビューをみたからには、ゆっくりと、時間をかけて 読んでみたいと思います。 りまの
      2021/02/04
    • clloudthickさん
      りまのさん
      ありがとうございます。
      読んだら是非感想を伺いたいです。皆さんのレビューを読んでいると、共感できる感想、違う感想、どちらも気...
      りまのさん
      ありがとうございます。
      読んだら是非感想を伺いたいです。皆さんのレビューを読んでいると、共感できる感想、違う感想、どちらも気付くことが多くて、楽しいです。
      2021/02/04
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著者プロフィール

1982年佐賀県生まれ。2004年より作歌をはじめる。2005年、連作「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。2007年、未来短歌会に入会、同年度の未来賞を受賞。2008年、第一歌集『ひとさらい』(Book Park)刊行。2009年1月24日、自宅にて永眠。2011年、『えーえんとくちから笹井宏之作品集』(PARCO出版)を刊行。第二歌集『てんとろり』刊行、併せて『ひとさらい』再刊(ともに書肆侃侃房)。2018年、その早逝を惜しむ声を受けて、書肆侃侃房が短歌新人賞として笹井宏之賞を創設。第1回受賞者が2019年2月に短歌ムック『ねむらない樹』vol.2にて発表される。ブログ「些細」http://sasai.blog27.fc2.com/

「2019年 『えーえんとくちから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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