戦略読書日記 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.11
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本棚登録 : 60
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480435910

作品紹介・あらすじ

経営センスは読書で磨く! 競争戦略の第一人者を唸らせた21冊の本から、優れた戦略ストーリー構想の基礎となる経営の本質を抽出。(出口治明)

感想・レビュー・書評

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  • ストーリーとしての競争戦略が非常に面白く、同じ著者の本書を購入
    まさに芋づる式で読んだ本書だが、この本の面白さはトリップにあると思う
    著者が選定した本に書評を書いてるかのごとく、22冊の本と対話している様が想像できる
    たまにストーリーとしての競争戦略の話も出てくるが、著者の考えや視座の高さを感じられたり、具体から抽象への振幅の部分も自分に取り入れられる可能性があるように感じられ
    目線を合わせながら書いてくれている部分がまた共感を呼ぶし、個人的にも面白かった
    巻末の出口氏の解説もまた面白く、文章の構成の仕方が素晴らしい

  • 『ストーリーとしての競争戦略』の著者が、自身の血となり肉となった21冊を取り上げて、なにかリラックスした感じでそれぞれの本について綴っている一冊。
    率直に言って、この著者の文体はワタシには合う。さらに言えば、ところどころに散りばめられる同世代的ギャグもかなりツボ。こういうのは嫌な人は嫌なんだろうなあ、などと思いつつあっという間の文庫本500ページ。
    またこれで読みたい本が増えた…というわけで、21冊のうち既読の1冊を除いた20冊から、ひとまず2冊を購入。もう読む前から5つ星の予感大。

  • 6章の石原莞爾についての考察が特に良かった。石原はナポレオンとフリードリヒ大王を思考の「極」として捉え自らの立ち位置、ひいては大日本帝国の立ち位置を模索する。ヘーゲルの弁証法やポーターのマトリクス分析等を思わせる石原の発想と行動力に感動。

  • ー 今の日本企業のグローバル化にしても同じことだ。それまで慣れ親しんだロジックが必ずしも通用しない未知の状況で、商売全体を組み立ててかなくてはならない。特定の決まった範囲での仕事をこなす「担当者」では手に負えない仕事だ。商売丸ごとを動かすことができる「経営者」が不可欠になる。

    これまでも繰り返し強調してきたことだが、ビジネスに必要とされる「スキル」と「センス」、この二つは区別して考えたほうがよい。グローバル化との関連で耳目を引く英語力や異文化コミュニケーション力、人事労務や法制度の知識、こうした能力はスキルの範疇に入る。

    グローバルのスキルをもつ「グローバル人材」がいないからグローバル化が進まない、と考えるから話がおかしくなる。未知の状況でゼロから商売丸ごとを動かす「経営人材」がいないからグローバル化が進まないのだ。 ー

    楠木さんの『ストーリーとしての競争戦略』も面白かったが、本作も良かった。
    単なる書評ではなく、その作品を通じて自分の考え、思いを語り尽くす。本当に為になるし、実際に紹介された作品を読みたくなる。
    仕事のために読む。考えるために読む。休むために読む。
    同じ読書虫として共感しまくりの作品。

    特にグローバル化を語る『クアトロ・ラガッツィ』が超読みたい。16世紀日本へのキリスト教布教とその成果である天正遣欧少年使節団からグローバル化を論じる切り口が面白い。
    なぜ宣教師は世界に出たのか(なぜ海外市場に進出するのか)?なぜ当初日本では成功したのか(グローバル化に成功するストーリー)?なぜ天正遣欧少年使節団は実施されたのか(成功モデルの演出)?なぜキリスト教は弾圧されるに至ったのか(グローバル化はなぜ失敗するのか)?
    いろいろ考えさせられる。

    あと出口治明の『直球勝負の会社』も読みたいなぁ〜。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。一橋ビジネススクール教授。専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。著書に『ストーリーとしての競争戦略──優れた戦略の条件』『「好き嫌い」と経営』『「好き嫌い」と才能』(共に東洋経済新報社)、『好きなようにしてください──たった一つの「仕事」の原則』(ダイヤモンド社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『戦略読書日記』(ちくま文庫)、『すべては「好き嫌い」から始まる──仕事を自由にする思考法』(文藝春秋)などがある。

「2019年 『室内生活 スローで過剰な読書論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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